マンドラゴラとは?伝説ではなく実在して開花する植物だった!

“マンドラゴラ”って知っていますか?

様々なゲームや創作モノに登場している植物なので、知らない人のほうが少なかったりするかもしれませんね。

実は、このマンドラゴラ、空想のものではなく、実在する植物だったのです。

引っこ抜くと叫び声をあげるなどと言われている恐ろしい植物ですが…

実在するマンドラゴラは、どんな植物なのでしょうか?

この記事では、実在する植物・マンドラゴラについて詳しくお話していきます。

マンドラゴラとは?実物が存在する植物だった!

さて、マンドラゴラというと、何を最初に思い浮かべますか?

創作モノでは、もはや定番というほどの伝説を持っている植物ですよね。

現代ではゲームなどに登場、古くはヨーロッパの古典でも、魔法の植物として登場しています。

筆者のマンドラゴラに対するイメージというと、

  • 『ドラゴンクエスト』でダンスキャロットの上位種モンスターであるマンドラゴラ
  • 『モンスターハンター』で秘薬やいにしえの秘薬を調合する材料として使われるアイテム

このようなイメージですね。

また、マンドレイクという名前で、モンスターとして登場するゲームも多い印象があります。

例を挙げるなら、『ハリーポッター』が有名でしょうか。

このように、ゲーム好きの間では有名なマンドラゴラではありますが、実はこのマンドラゴラ…

実在する植物

だったのです。

マンドラゴラは、地中海地域から中国西部にかけてに自生している

ナス科マンドラゴラ属

の植物です。

マンドラゴラってナス科だったんですね。

イメージだと

「人参や大根に近いのかな?」

と思っていたので、まさかナス科です。

ちなみにマンドラゴラというのは別名だそうで、

正式名称はマンドレイク

というんですよ。

これが、そのマンドラゴラの外見です。

何というか、確かに伝説で登場するのもおかしくはないような、奇怪な見た目をしていますね…。

よく人型に見える、と言われたりするのは、根茎の部分です。

マンドラゴラの根は、いくつもの細い根が複雑に絡み合い、かなり不定形な形をするので、それが時々人の形に見えるというわけです。

この画像のような状態ですね。

ただ、あくまでも不定形なので、人型になるのはたまに程度の頻度。

あらゆるマンドラゴラが人型をしているわけではありません。

また、マンドラゴラは根が複雑に絡み合うことが影響し、

強引に引き抜こうとすると相当な力が必要で、根をちぎりながら抜くと、激しい音を立てる

という特徴も持っているんですよ。

マンドラゴラはナス科の植物ですから、当然ですが、

開花します。

マンドラゴラの花は、こんな見た目をしています。

イメージとは違う、随分と可愛らしい花ですね。

花をつけるだけあって、マンドラゴラにもちゃんと花言葉があるんですよ。

マンドラゴラの花言葉は、

恐怖、幻惑

マンドラゴラのイメージにピッタリな言葉です。

マンドラゴラは生息区域の関係から、湿気を好みます。

そのうえ、通常の植物よりもかなり多く太陽光を浴びないと開花しません。

そのため、花を見られるのはとても珍しいことなんですよ。

それにしても、なぜナス科の植物であるマンドラゴラは、ヨーロッパの古典から現代の創作モノにまで登場するようになったのでしょうか?

その理由には、

マンドラゴラの根にある神経毒

これが伝説上の植物として、マンドラゴラの知名度を上げる要因になっています。

マンドラゴラの根の神経毒は、毒性がかなり強いので

  • 麻痺
  • 幻覚
  • 幻聴
  • 嘔吐
  • 瞳孔拡大

などの症状を引き起こします。

この麻痺させる機能が、鎮痛薬、鎮静剤、下剤として使われたことも昔はありました。

しかし、マンドラゴラの神経毒は、

最悪の場合、命を落とします。

それほどの危険性があるため、薬用としても使われることはなくなってしまいました。

マンドラゴラに伝わる多くの伝説を紹介!

実在する植物だったマンドラゴラですが、創作では魔法の植物とされ、さまざまな薬を作る材料だったりしますよね。

また、生命を吸い取る危険な植物として描かれることもあります。

これら創作のマンドラゴラは、実はすべて、元となった伝説があるからこその扱いだと知っていましたか?

ここでマンドラゴラに伝わる伝説を、いくつか紹介していきます!

伝承・伝説におけるマンドラゴラの歴史はかなり古く、15世紀のヨーロッパの古典でその名を確認することができます。

伝説におけるマンドラゴラは、

魔法薬や錬金術、呪術にも使われる貴重な材料

とされていて、人の形をしていることから、完全に成熟すると、

自ら地面から這い出し、先端が二又に分かれた根を足のようにして辺りを徘徊し始める

とまで言われているのです。

根茎が複雑に絡み合って不定形なので、たまに人の形をすることがある…

というマンドラゴラの特徴は先ほど紹介しましたよね。

昔のヨーロッパの人も、人型をしたマンドラゴラを見て、同じような思いを抱いたのでしょう。

この伝説が、モンスターとしてのマンドラゴラのルーツになっているのです。

そしてもう1つ、マンドラゴラは複雑に絡み合う根茎の影響で、強引に引き抜こうとすると激しい音を立てると紹介しましたよね。

引く抜くときの音がすごいことから、

マンドラゴラは引き抜くと悲鳴を上げる植物

と言われるようになりました。

その結果、

地面から引き抜くとこの世のものとは思えない悲鳴を上げ、それを聞いた者は即死する

という恐ろしすぎる伝説まで誕生してしまったのです。

伝説上では、叫び声を聞かないように採取する方法として、

  • 他の人に引き抜かせる
  • 懐いた犬とマンドラゴラをロープで結びつけ、犬に引き抜かせる

といった方法があります。

前者はもちろん、人間1人が犠牲となります。

後者の場合は、犬が犠牲となり命を落とします。

どちらの方法も大切な生命が犠牲となるので、伝説におけるマンドラゴラは、まさに命がけの採取だったというわけです。

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まとめ

生命に関するアイテムの素となったり、モンスターなどで登場することのあるマンドラゴラ。

実は、本名は『マンドレイク』という名前で、実物が存在する植物だったことが判明しました。

ナス科の植物なので、開花することもあるんですよ。

記事で紹介したような伝説だったり、ゲームや小説などで登場するものなので、すごく貴重に感じます。

しかし、地中海地域ならば自生しているというのも驚きですよね。

地中海周辺の国の人からしたら、生えていて当然なわけですから、ある意味でカルチャーショックのようなものを感じさせられた次第です。

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