クリスマスが近づくと、サンタクロースの人形や、サンタ帽をかぶった売り子、キャラクターなどを見かけるものです。
中には、子供たちに
「サンタはいない!」
と言ってしまう大人もいるのですが、実は”公認サンタクロース”と呼ばれる、本物のサンタクロースが存在します!
日本では、唯一の公認サンタクロースである・パラダイス山元さんが有名です。
それにしても、公認サンタクロースとは、一体どうやったらなれるものなのでしょうか?
話によると、厳しい条件や試験があると言われています。
この記事では、公認サンタクロースについて、なり方や必要な条件・試験など、公認サンタクロースの実情を探ってみました。
公認サンタクロースとは?
サンタクロースというと、教父聖ニコラオスの伝説が元となって生まれた存在ですよね。
特徴的なのは、その風貌です。
白のトリミングのある赤い服に、いわゆるサンタ帽と呼ばれる赤いナイトキャップ姿、そしてふくよかな体格で顔には白ヒゲを生やしている…
そんなイメージを誰もが抱くでしょう。
実は、公認サンタクロースと呼ばれる、いわゆる職業サンタが存在します。
公認サンタクロースとは、
グリーンランド国際サンタクロース協会という国際協会から選ばれたサンタクロース
であり、グリーンランドに住む長老サンタクロースの補佐をする目的で、この教会は作られました。
公認サンタクロースは、
全世界で、わずか180人ほどしかいません。
まさにサンタクロースの精鋭たちなのです。
公認サンタクロースが、具体的にどんな活動をしているかといえば…
クリスマスシーズンを自宅で過ごせない子供のために、クリスマス前になると、福祉施設や小児病棟などを訪問し、プレゼントを渡す
という役目があります。
クリスマス前とは言いましたが、訪問は9月頃から始まるそうで、かなり早い時期になります。
また、商業施設のクリスマスツリー点灯式や、記念撮影会といったイベントに参加することも、公認サンタクロースの仕事です。
毎年7月に世界各支部から、本部があるコペンハーゲンで、地元国について会議を行なう『世界サンタクロース会議』にも参加する必要があります。
この参加には、
自宅からサンタクロースの格好をしていかなければならない
というルールもあり、毎年体力測定も行われます。
このサンタクロース協会は、各国に支部があり、北欧が中核を担っていますが、ドイツやオランダといったヨーロッパ、カナダやアメリカといったアメリカ大陸、そしてアジアでは日本にも支部があります。
というのも、日本にも唯一の公認サンタクロースである、マンボミュージシャンのパラダイス山元さんがいるからです。
日本にも唯一の公認サンタクロースがいるわけですが、公認サンタクロースとは、何をどうしたらなれるのでしょうか?
公認サンタクロースのなり方とは?条件を紹介!
それでは、公認サンタクロースのなり方について解説していきます。
実は、公認サンタクロースになるためには、試験を受けなければなりません。
…が、その試験を受ける前にも、公認サンタクロースになるための条件があります。
その条件が、結構厳しいものなのです。
公認サンタクロースになるための条件が…以下の通りとなります。
- 結婚している ※離婚すると公認サンタクロースの仕事はできなくなる
- 子供がいる
- これまで、サンタクロースとしての活動経験がある
- サンタクロースにふさわしい体型(衣装やその他の装備込みで、体重120㎏以上であること) ※女性は例外
現在は、事情によっては一部条件が緩和されるとのこと。
結婚していて、かつ子供がいないとサンタクロースになることはできない…。
かなり意外な条件ですよね。
しかも、離婚してしまうと公認サンタクロースとしての活動ができないとは、かなりシビアです。
ライセンス更新が1年なので、離婚してしまう、もしくは活動中の飲酒が判明したら、その時点で公認サンタクロースの資格は、はく奪されます。
それにしても、なぜ『結婚していること』が、公認サンタクロースの条件なのでしょうね…。
また、体型もサンタクロースのイメージとして定着している、ふくよかなおじさんでなければならないんですね。
見た目や生活環境…この条件の時点でサンタクロースになれない人は多そうです。
とくに、日本だと未婚世帯が増えていますし、狭き門といえます。
もっと謎なのは、3つ目の『サンタクロースとしての活動経験がある』という条件。
公認サンタになる条件が、今までにサンタクロースの活動をしていなければならない、というのは何か矛盾しているような気も…。
おそらくは、
サンタクロースの格好をしてクリスマスイベントに出たことがある
そういう経験のことを指すのでしょう。
つまり、地域のイベントでサンタをするような機会がなければ、公認サンタクロースにはなれないわけですね。
またもや、この時点で公認サンタクロースになれる人が大きく狭まります。
この条件をクリアした上で、公認サンタクロースには、なるための試験があるのです。
公認サンタクロースになるための試験は?
公認サンタクロースになるためには、試験もあります。
試験は、世界サンタクロース会議と同時に行われます。
デンマーク・コペンハーゲンのバッケン遊園地が会場になるのですが、この試験がかなりハード!
試験はいくつかあるみたいですよ。
公認サンタクロースになるための試験1 体力測定
公認サンタクロースになるための試験、その最初は、
体力測定
です。
体力測定は、以下の複数の内容でおこなわれます。
- プレゼントの入った袋を持っての50メートル走
- はしごで高さ280cm、内幅120×120cmの煙突に登り、さらに煙突にもぐって暖炉から出てくる
- 暖炉の上に置かれたクッキー6枚と牛乳568mlを完食し、元の場所へ戻る
衣装込みとはいえ、120㎏の人が、これだけの運動をしなければならないとは…
しかも、選考基準となるタイムがあり、
基準タイムは2分以内!
ふくよかな体型で、完全装備をした状態で、この工程を2分以内に済ませないといけないなんて、あまりにもハード…。
しかも、これで次の試験に進めるのは、上位2名だけなのです。
ここで大きく人数がふるい落とされるわけです。
ただ、試験はまだ序の口、この後、さらに3つの試験が待っています。
公認サンタクロースになるための試験2 長老サンタによる面接
次は、
長老サンタや先輩サンタによる面接
がやってきます。
この面接では、
英語、もしくはデンマーク語での自己紹介が必要
になるので、ある程度は話せないとダメです。
そもそも、公認サンタクロースになると国際会議にも参加しないといけません。
語学能力が必要なのは、当然と言えば当然です。
公認サンタクロースになるための試験3 身だしなみや装備品チェック
3つ目の試験として、
身だしなみのチェック
もあります。
サンタクロースの衣装は、
公認サンタクロース候補生という人の出身地の伝統・風習に合った衣装を自作している
ことが条件です。
つまり、ただポピュラーなサンタ衣装を作るだけでなく、地域に合わせた要素が必要なのです。
しかも、自作しなければならないため、
裁縫の技術やデザインセンスも問われます。
サンタクロースになるには、 文武両道でなければいけないのです。
公認サンタクロースになるための試験4 宣誓文を読む
最後に、世界サンタクロース会議に出席した全ての公認サンタクロースの前で、古くから伝わるサンタクロースの誓いの言葉を、ステージで読み上げます。
この時、読み上げは
ホーホホホー
という、サンタクロース独特の喋り方として定着している『ホー』だけで全てを読み上げなければなりません!
しかも、
出席している公認サンタクロース全員が、納得するまで続けなければいけない
とのこと。
いかにサンタクロースらしさを出せるかがポイントになります。
以上の厳しい試験をクリアして、さらに公認サンタクロースたちの承認を得ることで、ようやく公認サンタクロースになれるのです。
厳しすぎて、なろうと思ってなれる職業ではないことはよくわかります。
ちなみに、現在、アジア圏でのサンタクロースの募集はしていません。
なろうと思っても、その入り口がない残念な状態でもあります。
公認サンタクロースの給料は?
公認サンタクロースになると、給料はどれくらいもらえるのでしょうか?
実は、公認サンタクロースの給料は…
ありません。
『ありません』というのは、どういうことかというと…
報酬はないため、ゼロである
要するに無給です。
福祉施設訪問などをしますが、あくまでも慈善事業なのです。
一部サイトでは、海外のサンタクロースはフィンランド経産省から報酬をもらっている、時給25ドルと書かれていましたが、情報の出所が確認できないため、信憑性は薄いです。
報酬が存在しない情報については、
アジアで唯一の公認サンタクロース・パラダイス山元さんがインタビューで発言している
という明確なソースがあります。
この信憑性は高いため、信じるならば報酬ゼロという情報でしょう。
あれだけ過酷な試験を乗り越えた先に待つのが慈善事業なのです。
公認サンタクロースになれる人は、それなりのお金を持っている人でないと無理ですね。
実際、パラダイス山元さんも、公認サンタクロースになれる後継者がいるかどうかについて、
パラダイス山元
経済面で不安を感じます。
不労所得とか経済的な基盤がないと、生活が成り立たなくなります。
と語っています。
そして、
まずなれる人はいないだろう
と予想もしているくらいです…。
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まとめ
公認サンタクロースは、思った以上にハードな名誉職ということがわかりました。
世界に、たった180人ほどしかいないのも頷けますね。
何しろ、
- 結婚し子供がいる
- 過去にサンタとしての活動をしたことがある
などの条件の時点で弾かれる人が多い上に、体力測定や身だしなみ検査というハードな試験もあります。
さらにライセンスは毎年更新…
一度サンタクロースになっても、仮に離婚をすれば、資格をはく奪されるわけですし…
妻子を養いながら、サンタクロースとして活動するならば、確かに不労所得が必要…と思わされます。
公認サンタクロースは、奥が深い…
改めて、サンタクロースの過酷さを知らされました。