『シン・ゴジラ』に登場するゴジラは、前代未聞の進化を繰り返していく完全生物でした。
劇中の最後に、気になるワンシーンがありましたよね。
凍結したゴジラの尻尾に、人のようなものが生えていた
という場面…。
なぜ『シン・ゴジラ』のゴジラの最後に、こんな人のようなものが生えていたのでしょうか?
当記事では、『シン・ゴジラ』のラストに登場した尻尾について、なぜ人の骨のような形をしていたのか考察していきます。
シン・ゴジラには第5形態が存在!?
『シン・ゴジラ』の最後にあった尻尾の正体…
実は、
シン・ゴジラ第5形態
なんです。
劇中では第4形態が凍結されたことで終わったかのように見えていましたが…
後に発売された書籍などには、
最後のシーンでアップになった尻尾は、ゴジラ第5形態と表記
されていました。
そのシン・ゴジラ第5形態が、こちらです。
映画だと、こうやってじっくり見る機会はなかったのではないでしょうか。
よく見ると、尻尾の先端はすごく不気味かつキモイ見た目になっていますね。
尻尾の周囲から、
もがき苦しんでいるような姿をした人のようなモノ
が飛び出ています。
人の形をしていながら、しっかりとゴジラ特有のギザギザの背びれや尻尾が生えていることも確認できますね。
『ワンダーフェスティバル2017冬』では、シン・ゴジラ第5形態のひな型が飾られており、見に行った人からはこんな発見も。
シンゴジラ第五形態の尻尾を真上から覗くと人間の目があるの知ってる人少なそう。牧元教授、好きにした結果がこれってどれだけ恨んでたんだ pic.twitter.com/VR4TKOby24
— Naiki🦈(25) (@ShikiNovember) December 20, 2018
なんと、あの尻尾には目が形成されていたのです。
しかも驚くべきことに、この尻尾から形成された何体かの人の形をしたモノは、
ヤシオリ作戦によるゴジラ凍結後に形成されたもの
だと考えられています。
つまり、劇中では描かれませんでしたが、あの後ゴジラには更なる進化が起きて復活する可能性もあったというわけです。
ここで1つ疑問が浮かびました。
作中でも小型化、そして群体化を示唆されていたので、シン・ゴジラが進化の末に小型に分裂していくのはいいとしましょう。
尻尾に生えていた人のようなモノも、その分裂の最中だったとしてです。
なぜ、人の形をしていたのか?
すごく気になりませんか?
ゴジラ第5形態の尻尾が人型なのはなぜ?
シン・ゴジラ第5形態の尻尾は、なぜ人の形をした何かが生えてきていたのでしょうか?
ゴジラの姿のまま群体化すればいいと思いますし、わざわざ人間の形を選ぶ必要はないはず。
そこで、人の形になった理由を考察してみましょう。
ゴジラ第五形態の尻尾の考察 人間を脅威に感じたから
ゴジラの尻尾が人の形になったのは、
自身と敵対した人間を脅威と認定したから
という説が考えられます。
もともと『シン・ゴジラ』内のゴジラは完全生物ではありましたが、第4形態の時、米軍によるバンカーバスターの攻撃で、
テリトリー内で空を飛ぶものを全て迎撃する能力
つまり迎撃能力を会得しました。
このことから、ゴジラが自身の生命を脅かすものに対しての防衛手段を進化によって得ていくのだとしたら、
冷凍させ、活動停止に追い込んだ人間に対抗するために人型になろうとした
と考えることもできますね。
ゴジラは単一の存在であり、群れはいません。
しかし、自身の脅威となった人間は何十億という個体が存在しており、1体で対応するには時間がかかります。
そのため、何十億という人間に対処しようと、脅威に感じた人間の形をして群体化を目指したのかもしれません。
ゴジラ第五形態の尻尾の考察 牧教授が融合しているから
『シン・ゴジラ』の中で謎が残っている人物が、牧悟郎教授です。
牧吾朗教授は、ゴジラの研究をしていたことだけはわかっており、グローリー丸に乗って東京湾に行ったことまではわかっているのですが…。
「私は好きにした。君たちも好きにしろ」という手紙を残し、グローリー丸から消えてしまいました。
その後の消息はわかっておらず、おそらくは海に身投げしたものと思われますが…
劇中では、「私は好きにした」という言葉から、
ゴジラを目覚めさせたのは彼ではないか?
という推測が出ていましたが、それ以上何も言及されずに終わっています。
このことから、
- ゴジラ出現位置と船の場所が近いことから、牧悟郎教授がゴジラを東京湾に誘導した
- 最初は小さかったゴジラを巨大化させたのは牧吾朗教授
などという考察がネット上では語られています。
さらに、第5形態が人の形をしていたのも、
牧悟郎教授はゴジラと一体化したから
と考えることができるのではないでしょうか。
ゴジラの尻尾から、今まで何もなかったのに、いきなり人の形が形成されるのは不自然ですよね。
しかし、
最初からヒトの情報を取り込んでいた
としたら…?
それなら、取り込んだ情報からヒトという生物を分析し、人型に群体化するのも納得がいきます。
ゴジラが日本に上陸したのも、牧教授が日本政府に対して恨みを持っていたからだと動機付けもできるようになりますしね。
ゴジラ第五形態の尻尾の考察3 庵野秀明監督の遊び心
『シン・ゴジラ』は第5形態が出現しかけているところで凍結し、ゴジラはあと少しで群体化できずに終わりました。
物語としてはそこで終わっているわけですから、それ以上何かが起こることはありません。
そもそもゴジラ第5形態の尻尾が人の形をしていたことに深い意味はなく、単なる庵野秀明監督の遊び心
という可能性も考えられます。
ゴジラ第5形態で形成された人のようなものは、よく見ると、
『風の谷のナウシカ』の巨神兵
に似ていませんか?
庵野秀明監督が作ったキャラクターである巨神兵要素を、遊び心として『シン・ゴジラ』の作中に入れたかっただけなのかもしれません。
ファンにはわかるお楽しみ要素的なもの、ですね。
(意外と知られていませんが、『風の谷のナウシカ』の巨神兵の原画を担当したのは庵野秀明監督で、宮崎駿さんに抜擢されて担当したという過去があります。)
もともと庵野秀明監督は、自身の作品にオマージュや自分の好きな特撮作品要素をよく入れる人物です。
『エヴァ』シリーズの原点はそもそもウルトラシリーズですし、『エヴァ』の作中には、
- 使徒のデザインのモデル
- 予告映像にウルトラサイン
- 葛城ミサトの着信音が科学特捜隊の呼び出し音
など、たくさんのウルトラシリーズのオマージュなどが隠されています。
それと同じように、『シン・ゴジラ』最後の尻尾をわざわざ人の形にしたのは、単なる監督の遊び心だったという可能性は、十分ありえるのではないでしょうか。
庵野秀明監督は、
ファンに考察させるだけさせて、実は何も考えていなかったり正解を用意していない
なんてことが、よくありますからね。
スポンサーリンク
まとめ
『シン・ゴジラ』に登場する、ゴジラ第5形態の尻尾がなぜ人の形をしているのか?について考察しました。
- 人間を脅威に感じたから説
- 牧悟郎教授を取り込んでヒトの情報を手に入れた説
- 単なる庵野監督の遊び心説
以上が考えられます。
人の形をしている理由は不明ですが、作中で謎が残されていた人物・牧教授の存在が影響している可能性は大きいのではないでしょうか?
最初から完成された生物であるゴジラが、わざわざ人型になる必要はないでしょう。
内部にヒトの遺伝子を取り込んでいたから人型になるのは、納得ができます。
まぁ実際のところは、庵野秀明監督のことでしょうから、深い意味はなさそうですけどね…。