怪獣王・ゴジラは、日本人なら知らない人が少ないくらい、有名な怪獣です。
あの独特の鳴き声や見た目、全てが特徴的なわけですが、
ゴジラの名前の由来
ゴジラのモデル
といった、ゴジラの起源を知っていますか?
また、ゴジラは設定上、オスメスどちらなのかも気になるところ…。
当記事では、ゴジラについて、名前の由来やモデル、性別を紹介していきます。
ゴジラの名前の由来は?
ゴジラの名前の由来を知っていますか?
作品内でのゴジラの名前の由来は、多くの作品で、
大戸島に伝わる伝説の海神・呉爾羅
が由来となっていますよね。
初代ゴジラとつながりのない作品でも、この由来をとっていますし、シリーズのファンでなくても知っている人はいるかもしれません。
しかし、それはあくまでも作中での話。
実際には大戸島なんていう島は存在しませんし、呉爾羅なんて神様もいません。
ちなみに、大戸島のロケ地となった場所は、三重県鳥羽市です。
ゴジラの名前の由来となったのは、意外にもものすごく単純なある2匹の生き物でした。
実は、
ゴリラとクジラで、ゴジラ
これが、ゴジラの名前の由来なんです。
企画時点では、『海底二万哩から来た大怪獣』というタイトルでしたが、それではあまりにも長すぎる!
ということで、何かいい名前はないかと悩んでいた田中友幸プロデューサー。
そんなある日、同じく東宝の佐藤一郎プロデューサーから、
東宝演劇部に、ゴリラみたいな見た目でクジラの肉が好物な網倉志朗という人物がいて、彼のあだ名が『グジラ』だった
という情報を聞きつけました。
『グジラ』の語呂のよさを参考にした結果、
力強い『ゴリラ』+体の大きな『クジラ』=ゴジラ
という名前が生まれたというわけです。
まさか、実在の人物のあだ名を参考にして、ゴジラという名前が生まれたなんて思いもしませんよね。
どんなものでもそうですが、名前の由来を調べてみると、とても意外なルーツがあったりするので面白いですよ。
ゴジラのモデルは何?
怪獣のゴジラを見ていると、かなり独特な姿をしていて、ぱっと見では何をモデルにしているかわかりにくいですよね。
恐竜のように見えますが、直立歩行をしていますし、皮膚はゴツゴツともボコボコとも言えるような質感。
さらには独特の背びれなど、こんな生き物はいるのだろうか?と疑問が浮かびます。
ゴジラのモデルは、ただ見ただけでは非常にわかりにくく、謎が多いのです。
それもそのはず。
実は、ゴジラの見た目のモデルは、
複数の要素が合わさっているのです。
まず最初に、ゴジラは脚本の初期段階で、
水棲爬虫類から陸上哺乳類に進化途中の巨大生物
という設定がありました。
なので、それに基づくデザイン設計をすることになっていきます。
ゴジラのデザインは最初、原作者の香山滋さんが直々に推薦したという、阿部和助さんに依頼することになったのですが…
阿部和助さんのゴジラのデザインが、あまりにもキノコ雲を強調したデザインだった
ので、当初はデザイン設計がかなり難航したのだとか。
これがその原案です。
まさにキノコ雲としか言いようがないくらい…。
これでは、怪獣っぽいデザインには見えませんよね。
ここから、より怪獣らしくするために、初期デザインをうまく取り入れながら、
図鑑から、イグアノドン、ティラノサウルス、ステゴサウルスなどの恐竜画
を参考にして、イメージができあがりました。
ステゴサウルスは、おそらく背びれのモデルになったであろうことは、簡単に予想できると思います。
一方で、イグアノドンやティラノサウルスは、ゴジラの体のモデルになっています。
しかし、どちらの恐竜も、全然ゴジラと似ていませんよね。
どこがイグアノドンなんだ、どこがティラノサウルスなんだ!とツッコみたくなるかもしれませんが、何も間違っていません。
実は、今でこそイグアノドンやティラノサウルスは前傾姿勢をとっていますが、
昔、ティラノサウルスやイグアノドンは直立姿勢だと考えられていたんです!
これが、昔のイグアノドンの復元予想図です。
どうですか?
このイグアノドンなら、ゴジラのモデルの1つだと言われても納得できますよね。
ゴジラのモデルを探すと、恐竜の見た目の変遷をたどることもできるので、実に興味深いです。
こうして、ゴジラのベースとなるデザインが完成したわけですが、ここからゴジラには、
水爆、核兵器
をモデルにした要素が足されていきます。
まずは皮膚。
ゴジラの皮膚は、
ワニをモチーフに、被爆の火傷によるケロイドを想起させる、うねのあるごつごつした質感
が採用されました。
(ゴジラの元となった第五福竜丸事件の被害者にも、実際にケロイドが残ったそうです。)
ギザギザした骨みたいな背びれも、ちゃんとデザインの理由があり、
水爆によって骨化してしまった状態
をイメージしています。
このように、ゴジラはさまざまなモチーフが組み合わさって生まれた、ある意味で独創的な生き物ということもできます。
もし、「ゴジラのモデルって何?」と聞かれた時は、
「イグアノドンとティラノサウルス、ステゴサウルスにワニ、あとは水爆だよ」
と答えてあげるといいでしょう。
ゴジラの性別はオス?メス?
ゴジラは作品によっては、子供が存在しますよね。
- 昭和ゴジラではミニラ
- VSシリーズではベビーゴジラ(後にリトル、ジュニアと成長)
がそうです。
ミレニアムシリーズには、『ファイナルウォーズ』でのみミニラが登場しますね。
ここで1つ、疑問が生じます。
ゴジラには子供がいるわけですが、果たしてゴジラに性別はあるのだろうか?
と…。
子供が生まれているわけですから、ゴジラにはオスメスがいて、世界に複数存在しているのか?
など、ゴジラの子供の存在は、ゴジラの生態に関する謎も新たに生んでいったのです。
ゴジラの性別論争は、当然ながら、ミニラが初登場した『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』の時点で大きく話題となり、
「ゴジラはオスなのか?メスなのか?」
という質問が、当時非常にたくさん出たそうです。
その結果、東宝は予告編にて、
『パパゴジラ』
というテロップを出し、福田純監督も、
「このゴジラはオスです」
とコメントしたことで決着しました。
このことから、ゴジラの性別に関しては、昭和ゴジラは初代以外全て同一個体なので、
少なくとも、2代目ゴジラがオスであることは公式設定になっている
と言えますね。
また、ハリウッド版のゴジラも、
『KOM』のエンドロールでゴジラ、ラドン、キングギドラの役がHIMSELF、モスラがHERSELFになっていたことから、オスだと言える
ことがわかっています。
わかっている限りではメスのゴジラは登場していないので、
本編に出てくるゴジラはオスで、メスはもしかしたらどこかにいるかもしれないし、メスは存在せず両性具有なのかもしれない
と考えるのが、一番自然かなと思います。
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まとめ
今回は、ゴジラのモデルや名前の由来、性別といったゴジラの起源に迫っていきました。
ゴジラの名前がゴリラとクジラから来ていることはかなり有名な話ですが、その由来が、
東宝にいたスタッフのあだ名から来ていた
ことは、筆者も知らず、驚かされた次第です。
ゴジラのモデルとなっているのは、
- 恐竜のティラノサウルス、イグアノドン、ステゴサウルス
- ワニ
- 水爆によるキノコ雲やケロイド
で、実にさまざまなモチーフから生まれていました。
そしてゴジラの性別はというと、
わかっている作品ではオスだが、それ以外では不明
としか言えませんでした。
そもそもミニラやベビーゴジラも、作中では卵から孵ったところしか映っておらず、実際に産んでいる描写はされていませんからね…。