『ステーキハンバーグ&サラダバー けん』(以下『ステーキけん』)という店を覚えていますか?
一時期、すごい勢いで店舗を拡大していき、そして、いつの間にか見かけなくなっていたステーキのチェーン店ですね。
『ステーキと焙煎カレー ふらんす亭』も、同じ会社が運営していた店舗です。
今では、『ステーキけん』も、よく炎上していた井戸実社長も全く見かけません。
現在、『ステーキけん』や井戸実社長はどうなったのでしょうか?
この記事では、『ステーキハンバーグ&サラダバー けん』や、運営していたMFS(エムグラントフードサービス)・井戸実社長の現在を調べました。
『ステーキけん』の現在
『ステーキけん』というステーキチェーンを知っている人は、現在どのくらいいるでしょうか。
最盛期には、
全国で200以上もの店舗
がありましたが、現在では、もう22店舗しか残っていません。
ステーキ店って、どうしてこうも伸びからの衰退が激しい業界なのでしょうか。
『ステーキけん』もそうですし、過去には『ステークス』、現在では『いきなりステーキ』など、似たような例がたくさんありますね。
『ステークス』は、『いきなりステーキ』の台頭など、ステーキ店のニーズが変わってきたことから変化に対応しきれず消えていきました。
では、『ステーキけん』は、どんな経緯でここまで衰退したのでしょうか。
まずは、『ステーキけん』の盛衰を追っていきましょう。
『ステーキけん』の盛衰~現在
『ステーキけん』の始まりは、2005年に井戸実社長が、株式会社まいどに在籍していた時のことです。
破産したチコマートから、『ステーキ&ハンバーグ いわたき』『しゃぶしゃぶ&焼肉バイキング トップラン』の経営権を収め、飲食事業を始めたことがきっかけ。
翌2006年に、『ステーキハンバーグ&サラダバー けん』が生まれました。
物件は、主に郊外の居酒屋、ファミレスが撤退し、居抜きとなっていた物件を利用して事業を展開していったので、井戸実社長は、
『ロードサイドのハイエナ』
という異名で呼ばれ、一躍話題となっていきました。
『ステーキけん』は着実に成長していき、店舗と売り上げを伸ばします。
最盛期となった2012年には、
全国で238店舗を展開、2012年3月期の売上は約225億9600万円
など、爆発的な成長を記録。
後述しますが、社長の言動などもあって、色々な意味で注目されるようになったのです。
経営が怪しくなり始めたのは、2015年頃でした。
この頃から、
- 社長の言動による度重なる炎上からくるイメージダウン
- 『あさくま』や『いきなりステーキ』など新興勢力の台頭
- フランチャイジーのハークスレイの離脱、その他も破産する
などの原因によって、店舗数と売上が激減…。
売上は、2018年3月期には、
最盛期の約10分の1の約24億3000万円
まで落ち込みました。
2019年になると、『ステーキけん』と『ふらんす亭』の事業をジー・テイストに譲渡。
2020年2月28日に続けていた事業も停止し、同年3月16日に、東京地方裁判所から破産手続開始決定を受けて、
MFS(エムグラントフードサービス)は倒産しました。
井戸実社長は、
4億円の詐欺に遭い、その後さらに2億円の詐欺に遭ったことで会社が潰れた
と言っていますが、
そのような巨額詐欺があったにしては、何のニュースにもなっていないのは不自然なので、詐欺があったとするには根拠が薄く、信憑性には欠けています。
こうして、『ステーキけん』の現在は、
ジー・テイストが経営するステーキ店として、全国22店舗だけの、細々とやっているお店
になってしまったのです。
多くの店舗が潰れる結果となった『ステーキけん』。
このケースを見ていると、やはり社長の言動は大きくかかわるのだなと思わされる次第です。
『ステーキけん』社長・井戸実の現在
『ステーキけん』を運営していたMSF(エムグラントフードサービス)の社長は、
過激な言動で、何度もSNSで炎上!
その結果、『ステーキけん』に対するイメージダウンを招き、衰退する原因となった人物です。
では井戸実社長は、どんな発言をして炎上していたのでしょうか?
その例をいくつか紹介しましょう。
まずは、Twitterでのやり取りからです。
井戸実社長は、Twitterで『ステーキけん』に対する批判を見かけると、わざわざそのユーザーに対して引用ツイートで喧嘩腰な対応をしていました。
Twitterユーザ
今日初めてステーキけんって店に行きました。
総合的ひどいですね。
あれではステーキガストに負けますよ。
ライスもいまいち、カレーもイマイチ。
カレーの無料を売りにしてるところあるならもう少しマシなもの用意して欲しい。
井戸実社長
二度とくんな。
Twitterユーザ
正直私の地域にある”けん”にはお客さんあまり入っていません。
ステーキガストもるステーキ宮も近くにある。
値段で勝負もできない、中身でも勝負に負けている。
”けん”は他店との差別化はどんなものがあるのでしょうか。
井戸実社長
うるせーよ。
じゃあガスト行けよ。
以上のとんでもない悪口に、もちろんTwitterで大炎上。
結果、
じゃあガストに行くわ!
という人が増え、『ステーキけん』から客足が遠のいたのでしょう。
また、テレビなどで井戸実社長が有名になった際、
ブラック発言、炎上するような差別発言
もいくつか見られました。
それが、こちらです。
井戸実社長
倒れるのはそいつが悪いだけ。
自己管理の問題だ。
利益を出すにはそれしかない。
僕の立場で言っていいかわからないが、そもそも労働基準法がおかしい。
なぜ週40時間以上の労働が残業になるのか。
そんな環境にあるのは公務員だけだ。
労働関係の法規制は、いろんな働き方や仕事がある現在の状況に合ってない。
井戸実社長
俺の中で一番人を侮辱する言葉が『ニート』なのである。
働けるのに言い訳をして働かない奴は本当に道路を歩く権利すら与える必要が無いと思う。
井戸実社長
なんで低所得者に現金を配らなくてはならないのだろう?
なんで住宅購入者に給付金を与えなくてはならないんだろう?
買わなきゃ良いのに。
家なんて。
そんな使われ方の為に消費税が上がる事を賛成してる人達の意味が理解出来ないのだけど。
こんな発言では、潰れても当然ですね。
もともと『ステーキけん』は、
安かろう悪かろう(不味かろう)
で成長をした、デフレ時代を代表するような飲食チェーンです。
こういう形態の店は、低所得者をターゲットにしているわけであって、肝心の社長が、ターゲットである低所得層をバカにしているわけですからね。
さらに、自信家なのか知りませんが、最盛期には、
井戸実社長
同世代の外食の経営者で見れば僕がぶっちぎりだ。
これが何年維持できるかということだが、ライバルも出てこない。
井戸実社長
この10年なら独走だ。
僕を抜く経営者がいるかどうか、それが今後外食産業を見ていく中で面白いところだ。
などとほざいた結果、独走どころか、
現在では、前澤社長の100万円配布企画に応募するレベルまで落ちぶれていました。
ざまぁないなという感じですね。
まずい、汚い、社長の言動が終わっている…。
この結果も当然、と言ったところでしょうか。
まぁ、イキリ散らして店を潰したという意味では、悪い方向に独走しているので間違ってはいないかもしれません。
また、ニートは道を歩くなと言っておきながら、現在の彼のTwitterプロフィールには、
『ニートみたいな生活をしてます』
と記載が…。
ならば、過去のイキリ散らしていた自分の発言通りに、井戸実社長は町を歩いてはいけませんよね?
なのに、ツイートを見ていると、どこかへ出かけている様子が伺えます。
しっかりと自分の言葉を守り、家の中で閉じこもって、二度と外に出るなと言いたいですね。
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まとめ
『ステーキけん』は、安かろう悪かろうというデフレ時代の典型スタイルで規模を拡大させていきましたが、
同業他社の台頭や、社長の発言によるイメージダウン
など、複数の要因が絡み合い、最終的には、運営会社が倒産して事業は他企業に譲渡。
今では細々と営業している状態です。
まぁ、井戸実社長が、低所得者差別発言をしたり、ブラック企業的発言をしていれば当然の結果と言えます。
『ステーキけん』は今後も続いていきます。
でも、井戸実社長には、もう再起の道はないように思えます。