医療は日進月歩で、家庭で使う手当グッズにも、どんどん新しい技術が導入されています。
その1つが『キズパワーパッド』。
傷口から出てくる体液を使って治す
という『モイストヒーリング(湿潤療法)』ができる絆創膏です。
こういった絆創膏は、従来の絆創膏に比べて
- 治りが早い
- 痛みが少ない
- 傷がきれいに治る
というメリットがあるんです。
『キズパワーパッド』は、とても良いと評判で、安い類似品も出回っているんですよ。
そこで今回は、
- 『キズパワーパッド』と類似品を比較して、どんな違いがあるか
をお伝えします。
ぜひ読んでくださいね!
比較してみた!『キズパワーパッド』と安い類似品はどう違う?
今回は、
- ジョンソン・エンド・ジョンソン『キズパワーパッド』
- 新タック化成『ハイキュアパッド』
- 阿蘇製薬『クイックパッド』
- ニチバン『ケアリーヴ 治す力 防水タイプ』
この4製品を比較していきます。
効果に違いはある?
まず、最も大事な『効果』について口コミを調べたところ、4製品どれについても
- 傷の治りが早かった
- きれいに治った
という声が多かったです。
そして、評価の低い口コミでも
- 治る早さが普通の絆創膏と変わらない
- 傷あとが残った
といった感想はありませんでした。
なので、傷の治る早さや、傷あとの残り具合については、
本家と類似品での大きな差はない
と考えられます。
ただし、
傷の治る早さや傷あとの残り具合は、個人差もありますし、けがの状況にもよります。
また、ケガをしてから何日か経ってモイストヒーリングの絆創膏を使い始めた場合は、効果が薄くなることがあります。
『キズパワーパッド』と類似品の特徴の違いは?
『キズパワーパッド』も今回比較した4つの類似品も、
モイストヒーリングの絆創膏としての基本的な特徴には、大きな違いはありません。
基本的な特徴というのは、
- 傷を覆う部分にハイドロコロイド素材を使っている
- 傷口から出てくる体液をしっかり保つようにできている
- 皮ふの部分にはしっかり密着して、水などが入りにくい構造になっている
- 傷をカバーして刺激から保護することができる
ということです。
でも、違う部分も若干あるので、それぞれの製品ならではの部分を紹介しましょう。
『キズパワーパッド』の特徴
『キズパワーパッド』の特徴は
- 全面がパッドになっている
- 体の部分や動きに対応した形や構造になっていて、はがれにくい
- ふちが薄くなっていて、はがれにくい
ということです。
なお、どの製品も、はがれにくいように工夫されていますが、先にも触れたように、
- よく動かす部分に貼った
- 水仕事を多くした
といった場合には、はがれやすくなることもあります。
『キズパワーパッド』公式サイト
『ハイキュアパッド』の特徴
『ハイキュアパッド』には、
- 全面がパッドになっていて、カバーできる面積が広い
- ウレタンフィルムを貼り合わせることで、防水性・防菌性を備えている
という特徴があります。
『クイックパッド』の特徴
『クイックパッド』の特徴は
- 全面ハイドロコロイド素材になっている
- 絆創膏のふちは薄くなっているので、めくれにくく、水や雑菌が入り込みにくい
- 厚みが1ミリあり、貼った部分への刺激からも守ってくれる
- 粘着力がしっかりしている
ということです。
『クイックパッド』公式ページ
『ケアリーヴ治す力』の特徴
『ケアリーヴ治す力』には
- テープ部分の『高密度ウレタン不織布』が皮膚にフィットするので、関節などでもはがれにくく、水も入りにくい
- モイストパッド以外の部分が不織布になっていて、皮ふが蒸れにくい
- 粘着剤に低刺激性の素材を使っていて、貼り替える時の肌への刺激が少ない
という特徴があります。
ただし、『テープ部分を伸ばして貼ると、肌への刺激が強くなり、かぶれやすくなることがある』とのこと。
貼り方なども、説明をよく読んでくださいね。
『ケアリーヴ』公式サイト
欠点の違いは?
モイストヒーリングの絆創膏には、
- 端からはがれてくることがある
- 貼り替えのためにはがすときに、傷口が一緒にはがれてしまって痛い
- 貼り替えるときに、血が出てしまう
といった欠点があります。
この欠点について、『キズパワーパッド』と類似品の違いを調べました。
『はがれやすさ』について
はがれやすさについては、
- 類似品については、『キズパワーパッドのほうがはがれにくい』というレビューがいくつかあった
- 一方、『キズパワーパッドが類似品よりはがれやすい』というものはなかった
ということから、
『キズパワーパッド』のほうが、比較的はがれにくい
と考えられます。
ただ、
- 水仕事やシャワーで水に触れる機会が多い
- 関節など、動く部分に貼っている
といった場合は、どの製品でもはがれやすくなってしまいます。
貼り替えるときの問題
筆者もモイストヒーリングの絆創膏を使ったことがあります。
でも、貼り替える時には、傷口がはがれて血が出てしまったりちょっと痛かったりします。
これはどの製品でも同じです。
今回比べた4製品すべてに、貼り替える時の痛みや出血についてのレビューがあります。
モイストヒーリングの絆創膏では、パッドを皮ふに密着させて水や雑菌の侵入を防ぎつつ、体液を保持する機能が必要です。
密着するとなれば、貼り替え時に傷口が離れてしまうのは、仕方がないのでしょう。
今後、貼り替えるときに痛くない製品が開発されていくと良いですね。
パッド部分の違い
モイストヒーリングの絆創膏には、
- 絆創膏全体がモイストパッドになっているタイプ
- 傷に当てる部分だけがモイストパッドになっていて、カバーフィルムなどが付いているタイプ
があります。
今回の4製品では
全体がモイストパッドになっているタイプ
⇒キズパワーパッド・ハイキュアパッド・クイックパッド・
傷に当てる部分だけがモイストパッドになっているタイプ
⇒ケアリーヴ治す力
となっています。
全体がパッドになっていると、
『一部がパッドになっているものより傷を覆える面積が大きい』
というメリットがあります。
一方、傷に当てる部分だけがモイストパッドになっているタイプには
- パッド以外の部分が薄いので使いやすい
- 体液が漏れにくい
というメリットがあります。
サイズと種類の違い
- キズパワーパッド
- ハイキュアパッド
- クイックパッド
- ケアリーヴ 治す力 防水タイプ
のサイズと種類を比べてみましょう。
なお、『ケアリーヴ治す力』のサイズは、パッド部分の大きさです。
(単位:mm)
小さめ
(スポット・S) |
ふつう
(M) |
大きめ
(L) |
ジャンボ
(LL) |
その他 | |
キズパワーパッド | 30×20 | 60×20 | 70×44 | 70×62 | 指先用⇒73×20、36×36
ひじ・ひざ用 ⇒80×50 靴ずれ用 ⇒54×29 水仕事用 ⇒60×20 |
ハイキュアパッド | 30×20
|
25×60 | 30×70 | 55×60 | 指用
⇒25×70 靴ズレ用 ⇒40×65 |
ケアリーヴ 治す力
(防水タイプ) |
17×8 | 22×13 | L | LL
⇒35×25 ビッグ ⇒45×35 ジャンボ ⇒60×45 |
指先用 14×29
(スポット・かかと用は防水タイプにある) |
クイックパッド | 17×48 | 21×42 | 29×59 | 59×78 | ワイド
⇒50×50 水仕事用 ⇒16×60 靴ずれ用 ⇒34×54 |
こうしてみると、『キズパワーパッド』が最も種類が多いですね。
たとえば
大きいケガ
⇒『キズパワーパッド』のジャンボ
指先のちょっとした傷
⇒『ケアリーヴ治す力』の指先用
というように、大きさに合わせて製品を選ぶのも良いですね。
値段の違い
最後に、価格を比べてみましょう。
なお、この表にある価格は、2021年2月8日現在の『ふつう』『M』サイズの価格です。
また、店舗によっても価格が違うので、ひとまずの目安として比べてみてください。
枚数 | 楽天最安値 | Amazon | |
キズパワーパッド | 10枚 | 508円 | 762円 |
ハイキュアパッド | 12枚 | 508円 | 732円 |
ケアリーヴ治す力
(防水タイプ) |
12枚 | 495円 | 516円 |
クイックパッド | 10枚 | 523円 | 682円 |
こうして比べると、Amazonでは、『キズパワーパッド』が一番高いです。
一方、楽天では、『キズパワーパッドが一番高い』とも言い切れないです。
『キズパワーパッド』を
- セールスやポイント増などのタイミングを狙って買う
- 安い所を探して買う
といった買い方をすれば、かなりコスパ良く使えそうです!
結局どれが一番おすすめ?
もし筆者が友人に勧めるとしたら
元祖モイストヒーリング絆創膏の『キズパワーパッド』です!
なぜかというと
- Amazonでは750近くものレビューが付いていて、多くの人に使われている
- Amazonのレビューでは、星5つと4つのレビューが84%と評判が良く、項目別評価の全項目で星4つ以上が付いていることから、品質の良さが伺える
- 医薬品で有名な『ジョンソン・エンド・ジョンソン』の製品なので安心して使える
- サイズが豊富で、傷の大きさに合ったものを選びやすい
- 類似品より安く買えることもある
といったことからです。
類似品も、星の数は5や4の割合が多いです。
でも、レビューの数そのものが少ないので、『キズパワーパッド』ほど使われてはいないと考えられます。
注意点は?モイストヒーリングの絆創膏はおすすめ?

モイストヒーリングの絆創膏ってどうなの?
モイストヒーリングの絆創膏はおすすめ?
筆者もモイストヒーリングの絆創膏を使ったことがあり、かなりおすすめです!
一言でいえば、使ってみて良かったです!
どういうところが良かったかというと、
- 缶詰の縁で切った指の切り傷は、3~4日ほどで絆創膏が要らなくなり、驚くほど直りが早かった
- 手の擦り傷は10日以上かかったが、きれいに治った
- ふつうの絆創膏に比べて格段に痛みが減り、3日目くらいには傷があるのを忘れそうなくらいだった
- しっかり保護されるので、傷のところが物に触ったりしても痛くない
(※あくまでも筆者の感想で、傷の状態や製品によっては効果や感じ方が違います。)
という点です。
『端から少しずつはがれてきてしまう』ということもありましたが、はがれたら貼り替えれば良いので、あまり気になりませんでした。
貼り替える時の痛みや再出血はどうかというと、やはりはがすときに少し痛み、血も出ました。
でも、それでも意外にスムーズに治りました。
ということで、自分で使って以来、モイストヒーリングの絆創膏を人にもすすめています!
注意
- 貼り替えるときにかなり痛い
- はがすとけっこう血が出る
といった場合には、医師に相談することをおすすめします。
モイストヒーリングの絆創膏を使うときの注意点
モイストヒーリングの絆創膏を使うときには、いくつか注意することがあります。
それは
- 説明書をよく読んで、正しく使う
- 傷より大きめの、しっかり使えるサイズのものを選ぶ
- かゆみなどが出たら使用を中止する
ということです。
説明書はよく読んで!
モイストヒーリングの絆創膏は、従来の絆創膏と使い方が違います。
ですから、必ず説明書をよく読んで、それに従って正しく使ってください。
たとえば、ふつうの絆創膏では、貼る前に消毒したりクリームを塗ったりすることがありますよね。
でも、モイストヒーリングの絆創膏では消毒やクリームの塗布はせずに貼ります。
また、貼り替えるタイミングや、貼りっぱなしにして良い日数なども、製品によって違います。
初めての製品を使うときは特に、使い方をよく確認して使ってくださいね。
傷をしっかり覆えるサイズを使う
モイストヒーリングの絆創膏を使うときは、
傷より大きめで、余裕をもって傷を覆えるサイズのものを使いましょう。
ギリギリのサイズだと、体液が漏れてしまうことがあるからです。
肌に異常が出たら使うのをやめる
『貼っていたらかゆくなった』など、皮膚に異常が出たら、使うのをやめましょう。
症状がひどいときには、病院で見てもらってください。
なお、
- 普通の絆創膏は大丈夫だが、モイストヒーリングの絆創膏だとかゆくなる
- モイストヒーリングの絆創膏でも、かゆくなる製品とならない製品がある
- 普通の絆創膏だとかぶれるが、モイストヒーリングの絆創膏では大丈夫
など、肌への影響の出方は、人によって様々です。
いずれにせよ、かゆくなったときは無理に使い続けないでくださいね。
敏感肌の人は、特に注意して使ってください。
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まとめ
『キズパワーパッド』には、いろいろな類似品が出ていますが、
- 治りの早さ
- 治った後の傷あとのきれいさ
については、『本家と類似品で大きな差がある』という情報はありません。
また、はがれやすさについても、レビューを見ると
- 『キズパワーパッド』でも、はがれやすい場合がある
- 類似品でも、しっかり貼り付くことも多い
と判断できます。
なので、違いが出てくるとすれば、
- 傷の状況や個人の体質の状況
- 関節など、よく動く場所に貼ったか、あまり動かない場所に貼ったか
- 水仕事やシャワーなど、水に触れる機会がどのくらいあったか
といったことのほうが、大きな要素になると考えられます。
ただ、やはり本家の『キズパワーパッド』なら、品質は確実です。
そもそも『キズパワーパッド』が、類似品より安く買えることもあります。
となれば、安いときに『キズパワーパッド』を買うのが最も良い選択です。
でも、類似品でも、良さそうだなと思ったら、一度は使ってみると良いですよ。
試してみて気に入ったものがあったら、ぜひ常備しておいてくださいね。
もっとも、絆創膏に用がないに越したことはないですけどね。