近年、長寿番組の終了が増えてきていますよね。
TBSのお昼の顔として親しまれてきた、『噂の!東京マガジン』も、番組終了となることがわかりました。
平成元年から放送がスタートし、実に32年の歴史を誇る長寿番組が終了発表…
なぜ32年も続いた番組が終了してしまうのか?
番組終了というと、基本は視聴率の理由が考えられますが、果たして…?
この記事では、『噂の!東京マガジン』が番組終了になった理由をお話していきます。
『噂の!東京マガジン』が2021年3月で番組終了へ
『噂の!東京マガジン』は、TBSで日曜日の13時から放送されている娯楽ワイドショー・情報番組です。
1989年から始まった番組で、司会は森本毅郎さんが務めています。
出演者も豪華で、清水国明さん、山口良一さん、笑福亭笑瓶さん、風見しんごさん、Take2深沢さんなどが出ていますね。
東京方面ではお昼の顔として、『アッコにおまかせ!』と並ぶ存在だった『噂の!東京マガジン』。
残念ながら、
2021年3月をもって、番組終了
になることが決まってしまいました。
視聴率低迷という話もなかっただけに、驚きですが…
なぜ『噂の!東京マガジン』は終了してしまうのか?
視聴率が悪い?『噂の!東京マガジン』終了の理由は?
『噂の!東京マガジン』が終了となる理由…
通常、番組の終了と言われると、真っ先に理由の候補として挙がるのが、
視聴率
ですよね。
視聴率の低迷で打ち切り終了…という番組はよく見かけます。
『噂の!東京マガジン』の視聴率は、どうだったのでしょうか?
実は、『噂の!東京マガジン』の視聴率は悪い数字ではありません。
長寿番組ながら、
25周年を迎えた2014年時点で、平均視聴率は10.2%
と高水準!
この数字がどれくらい高いかというと、驚くべきことに、
同時間帯の年間平均視聴率は、1997年から22年連続でトップ
2020年11月8日の放送の視聴率は8.1%で同時間帯トップの数字
などの数字を残しています。
『噂の!東京マガジン』は、昔から現在に至るまで、日曜13時台の覇権を握り続けている番組だったのです。
これだけ視聴率が好調で、他局の追随を許さない独走状態なら、番組を終了させる必要もないように思います…
『噂の!東京マガジン』の番組終了理由は、他のところにありました。
本当の終了する理由は、ずばり…
- 視聴者層の若返り
- コストの削減
この2つです。
1つ目の視聴者層の若返りは、2020年3月から導入された、個人視聴率が大きく影響しています。
これまでは、世帯視聴率しかわからなかった視聴率ですが、個人視聴率が導入されたことで、視聴した人数・性別・年齢までわかるようになりました。
個人視聴率が明らかになったことで、民放にとって大切な存在であるスポンサーにも大きな影響を与えます。
スポンサーは、
個人視聴率のデータをもとに、商品を売りたいターゲット層に向けてCMを打つことが可能
になったのです。
そして、スポンサーが積極的にCMを打ちたいと思っている年齢層が、
“ファミリーコア”と呼ばれる、商品購買力のある年齢層(TBSの場合は13~59歳)
です。
テレビの視聴者層で多いのは高齢者層なのですが、実は、高齢者層は購買力が低いため、
CMの単価も低くなってしまう
という欠点があります。
さらに、民放の命であるCMは現在、新型コロナウイルスの影響で激減しています。
CMの数が少ない以上、テレビ局各社はいいスポンサーを確保するための手段をあれこれを打つしかなく、そのうちの1つが、
ファミリーコア層の確保
になるわけです。
ここまでファミリーコア層が重要視されるようになった背景に触れましたが…
『噂の!東京マガジン』の番組終了に、どういう関係があるのか?ですよね。
実は、『噂の!東京マガジン』の視聴者層は、高齢者が多く、
ファミリーコア層の確保に力を入れているTBSからすると、CM単価に期待できない番組
となっていたのです。
そもそも長寿番組は、長く続いているという特性上、
初期から見ていた人が見続けている=高齢者の割合が高くなる
といった傾向になりやすいです。
すると、内容も高齢者にウケやすいものになるわけで、どうしてもファミリーコア層の確保が難しくなってしまいます。
それに加えて浮上してくる問題点が、2つ目の理由に挙げた、コストです。
番組が長く続くに連れレギュラー陣も高齢化していき、キャリアも上がっていくため、ギャラを下げにくくなってしまいます。
ただでさえ、新型コロナウイルスの影響で広告収入が減っているのに、ベテラン芸能人のギャラで制作費が飛んでいってしまうと、局としてはあまりに痛手です。
コストがかかり、CM単価に期待ができない番組は、改編対象にせざるを得ません。
こうして、
- 視聴者層の若返り
- ギャラのせいでコストがかかる番組の削減
という2つの理由から、『噂の!東京マガジン』が終了になるというわけです。
元をたどれば、新型コロナウイルスが影響しての番組終了なので、『噂の!東京マガジン』の理由は、
新型コロナウイルスのせい
と言ってもいいでしょう。
他局でも、
ギャラが高コストになるという理由でフジテレビが『グッディ!』を打ち切り終了
そんなフジテレビの状況を見かね、小倉智昭さんが『とくダネ!』の降板を申し出る
など、新型コロナウイルスの影響が出ています。
どのテレビ局も、新型コロナウイルスの影響で苦しみ、コスト削減をしているので、『噂の!東京マガジン』が終了になったのも、仕方ないことなのでしょう。
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まとめ
TBSで日曜13時から放送の情報番組の『噂の!東京マガジン』が、
2021年3月をもって番組終了
となる理由について紹介しました。
『噂の!東京マガジン』は、突然終わるわけではなく、改編期での終了なので打ち切りではありません。
視聴率自体は、長年にわたって同時間帯の平均視聴率1位を取り続け、終了する必要を感じないくらい、他の追随を許さない番組でした…
終了となる理由は視聴率ではなく、
- いいスポンサーを引き入れるために、視聴者層の若返りを図った
- 新型コロナウイルスの影響で広告収入が減っているため、ギャラが高コストになる番組を削減したかった
というTBSの思惑にありました。
実際、『噂の!東京マガジン』のような、ベテラン芸能人の出演する長寿番組は、
視聴者層は高齢者が多いためCM単価が低く、その割にはギャラなどでコストが高い、採算性の悪い番組
なのです。
昨今は、さまざまな長寿番組が消えていきますが、これも時代の流れということなのでしょうね。