夢の国ことディズニーランドは、ゲストとして訪れる分には、夢が詰まったワンダーランドです。
…ただ、ディズニーランドで働いているキャストは現在、厳しい状況に立たされています。
とくに辛い立場におかれているのは、ディズニーランドのダンサーです。
実は、ディズニーのダンサーは、かなりブラックな環境で働いていると言われているんです。
この記事では、ディズニーランドのダンサーについて、年収がいくらなのか?
そして、ブラックと言われる所以を解説していきます。
ディズニーランドのダンサーの年収はいくら?
ディズニーランドのダンサーは、子供にも人気の職業で、将来の夢に挙げる人も多いですよね。
確かに、ゲストに夢を与える仕事ですから、憧れの職業として人気なのも頷けます。
その人気ぶりが伺える数字として、ディズニーランドのダンサーは
倍率が100倍近い!
募集人数が、基本的に少ないことも影響していますが、それでも100倍はとんでもない数字です。
ただ、熾烈な競争を乗り越え、やっとダンサーになれたとしても…
ディズニーランドのダンサーの実態は、大変な環境なんですよ。
どちらかというと、ディズニーランドのダンサーはやりがい重視なところがあり、収入面は非常に厳しいです。
東京ディズニーリゾートのダンサーには、
- ジャズ・バレエ選考
- ヒップホップ・ジャズ選考
の2種類がありますが、どちらも給料自体は同じです。
東京ディズニーリゾート公式サイトに載っている、募集要項を見ると、
入社時の時給は1,300円(22時以降は深夜勤務手当あり)
となっています。
勤務時間は、
- 週3日~5日程度の勤務日数
- テーマパーク運営時間に応じて、実働約3時間~7時間30分のシフト制
であり、これらは配役によって異なるとのこと。
そして、
契約期間は1年で、毎年更新していくタイプ
となっています。
なので、ディズニーランドのダンサーは、契約社員やアルバイトといった、準社員な分類になるわけですね。
配役や勤務日によって異なり、年収は一定せず、具体的にいくらという数字はありません。
だいたいの数字を出すならば、1日7.5時間の5日勤務だったとしても、
年収250万円程度
なので、決して高額とは言えないですね。
それに加え、深夜や早朝からのリハーサルや、高いクオリティを求められるなど、ダンサーとしての業務は大変です。
仕事に求められる技能にしては薄給で、お金目的ならおすすめできない
と言われているのが、ディズニーランドのダンサーの実態です。
ダンサーに限らず、ディズニーランド・シーともに、キャストの給料は全体的に薄給…。
人件費を抑えることで、オリエンタルランドは利益を出している仕組みだったのです。
ディズニーランドのダンサーはブラックな環境?
ディズニーランドのダンサーが、ブラックな環境に置かれている話が広まったのは、薄給によるやりがい搾取、そして、新型コロナウイルスの影響が原因です。
世界を襲った新型コロナウイルスは、オリエンタルランドも冬のボーナスが7割カットされるなど、切羽詰まった状況になっています。
そしてディズニーランドはコロナ対策として、しばらく休業していました。
この期間は全く営業ができなかったわけですから、ディズニーランドで働くキャストにも当然ながら影響があります。
オリエンタルランドは2020年9月7日に、ダンサーを含めた1000人ほどの契約社員たちを集め、10月以降の勤務について説明がされました。
説明会の内容によれば、
- 出演者を継続
- 別の業務を担当する準社員として再入社
- 9月末に退職
この3つが提示されたのです。
しかし、
現実は、ほぼ退職を推奨する内容だった
といわれ、それぞれの収入は、以下になると説明があったのです。
1の出演者を継続:2021年3月までの半年間で約22万円
2の準社員で再入社:約66万円
9月末で退職:退職金80万円
ダンサーとして継続していく場合、
たった半年で22万円しか収入が入らなくなってしまう
のです。
月収に直せば、3.6万円。
1ヶ月で3万円しか入らないなんて、そもそも生活が困難ですよね。
一方で、退職すれば80万円貰えることから、事実上の退職勧奨になるでしょう。
それに加え、
退職を選んだ場合、自己都合退職にさせられてしまう
とのこと。
自己都合による退職だと、会社都合退職よりも退職金のもらえる期間が短くなってしまいます。
さらには、
「退職の経緯は外に漏らすな」
とまで勧告してくる始末…
ディズニーランドは夢の国ですが、その夢の国を夢の国たらしめているのは、ほかでもないキャストたちです。
そんな、最大の貢献をしてくれているキャストたちに対してこの仕打ちは、酷いようにも感じられます。
この情報が流れたことで、
夢の国とか言ってるけど、ブラック企業だった!
という評判が広まり始めているのです。
では、ディズニーランドは本当にブラックなのか?と言われると、そうとも言い切れません。
確かに、高いプロ意識を要求される割に、薄給でやりがい搾取と言われることや、コロナ禍におけるキャストへの非情通告は、ブラックそのものと言えます。
でも一方で、待遇面は充実しています。
- シャワーやロッカーが完備
- 安く食べられる従業員食堂が利用可能
- 交通費は5万円まで支給
- 着替え手当という独自の手当がある
- パーク内の割引が利用できる
- 昇給制度も存在
など、手厚いです。
とくに、交通費が最大で5万円まで支給されるのは、アルバイトや契約社員にしては高額ですよね。
最終的に退職勧奨をしているものの、80万円を支援金として支給してくれることも、決してブラックとは言えない要素です。
オリエンタルランドも誠意を見せているので、筆者としては、
ブラック企業というほどではない
と感じた次第です。
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まとめ
夢の国と言われるディズニーランド。
パレードやショーを彩るダンサーは、多くの子供が将来の夢に挙げるほどの憧れの職業ですが、
- 時給1300円
- 新型コロナウイルスの影響もあり、2020年10月から2021年3月までは、たったの22万円しか収入が得られない
など、やりがい搾取な面が見え、ブラック企業とも言われています。
求められる技能の割に薄給で、確かにブラックな部分はあるものの、昇給制度や最大5万円まで支給してくれる交通費など、手厚い待遇もあります。
なので、ブラック企業と言えるかは微妙なところですね。
とはいえ、収入自体が少なく、実家暮らしをしないと、まず生計が成り立たないのも事実。
ディズニーランドのダンサーは、それ一本で生活するには、厳しい職業です。