ココナッツオイルは、『体に良い』『ダイエットにも良い』と話題ですね。
ネットを見ると、ココナッツオイルの健康効果や、ココナッツオイルを使ったレシピなどがたくさん紹介されています。
一方で、
『ココナッツオイルに含まれている飽和脂肪酸が体に悪い』という話もあります。
こうなると、体に良いのか悪いのか、『どっちだろう?』って思いますよね。
それに、ココナッツオイルをどう摂れば体に悪くないのかも、気になるところです。
そこで、この記事では、
- ココナッツオイルの飽和脂肪酸は体に悪いのか
- ココナッツオイルの正しい摂り方
について解説します。
難しい言葉は使わずに解説しているので、ぜひ読んでくださいね!
ココナッツオイルって体に良いの?悪いの?
ココナッツオイルの飽和脂肪酸『体に良い』と『体に悪い』どっちが本当?
ココナッツオイルの80~90%は、『飽和脂肪酸』という種類の脂です。
この『飽和脂肪酸』については、『体に良い』という話も『体に悪い』という話もあります。
これは、『どちらも本当』で、
- 体に良いことも悪いこともある
- 摂りすぎは良くない
ということなんです。
なぜ『飽和脂肪酸が体に悪い』と言われるのかというと、
飽和脂肪酸を摂りすぎると、『悪玉コレステロール』が増えてしまうからです。
悪玉コレステロールが増えると、血管の壁にくっついて動脈硬化が進みやすくなります。
そのため、心臓や血管の病気のリスクが上がってしまうのです
でも同時に、
『飽和脂肪酸が少なすぎると、脳出血などの病気になるリスクが上がる』という研究結果もあります。
つまり『飽和脂肪酸には、体に良い面も悪い面もある』ということです。
その両方を考えながら、上手に摂ることが大切ですよ。
ココナッツオイルの健康効果過信は禁物!
ココナッツオイルについては、
- ダイエットに良い
- アンチエイジング効果がある
- 代謝が上がる・脂肪燃焼効果がある
といった情報もあります。
でも、こういった情報は、『効果があるのかもしれない』くらいに思っておいてください。
というのも、ココナッツオイルの健康効果を謳う説には、
- 動物実験での結果を根拠にしている(人間にも同じ効果があるかどうかはわからない)
- 通常のココナッツオイルとは違う精製油を使った実験結果を根拠にしている
- 研究の数が不十分な段階で、まだはっきりしたことは言えない
など、根拠が不確かな説もあるからです。
ですから、過信は禁物です。
どういう健康効果があるか、はっきりしたことについては、今後の研究が待たれるところです。
ただ、ココナッツオイルに健康効果があるとしても、
- 『たくさん摂るほど効果がある』というわけではない
- 『健康に効果がある』と言われる食品も、摂りすぎると良くないこともある
- 1つの食材を使うだけで効果が出るダイエット法や健康法はない
ということは、覚えておいてくださいね。
『ココナッツオイルは避けるべき』という話は本当?

はい、アメリカ心臓協会(AHA)では、ココナッツオイルを『避けるべき食べ物』としています。
また、日本にも『あまり摂らないほうが良い』という意見の医師もいます。
でも、
特別な体質や持病などがなければ、『摂ってはいけない』というほどではありません。
要はバランスですから、
ココナッツオイルを摂りすぎず、栄養バランスの良い食生活を心がけることが大切です。
食事は、好きなものを食べるのも大切ですよね。
ココナッツオイルが好きなら、多すぎないように摂れば、大丈夫ですよ。
ココナッツオイルの正しい摂り方は?



他の油とのバランスも考えよう
ここからは、ココナッツオイルの正しい摂り方について、解説します。
ココナッツオイルの1日の摂取目安量
最も気になるのが、
『1日にどれくらいならココナッツオイルを摂って良いのか』
ですよね。
1日の摂取量は、
計量用スプーンで量る
⇒大さじ1杯
キッチンスケールで量る
⇒約12g
を目安にしてください。
量り方は、
ココナッツオイルが液状になっている
⇒計量スプーンに縁まで入れて、表面張力で少し盛り上がっている状態
ココナッツオイルがバターのような固形になっている
⇒大さじですりきり1杯、もしくはキッチンスケールで量って12g
です。
脂質が増えないように調節する
ココナッツオイルを使うときに気を付けたいのは、
1日に取る脂質の量が増えないようにすることです。
食事で摂る脂質は、ココナッツオイルだけではないですよね。
炒め料理やドレッシング、揚げ物など、いろいろな料理で油を使います。
その油の量が、1日のトータルで多すぎないようにしてください。
そのためには、
- 他の油類をココナッツオイルに置き換える
- ココナッツオイルを使う分、他の脂質を減らす
という方法がおすすめです。
たとえば、
- ココナッツオイルを使う日は、その分、オリーブオイルやサラダオイルなど他の油を減らす
- バターを使わずに、ココナッツオイルをパンに塗る
というようにです。
今まで通り油を使って、さらにココナッツオイルを足すと、脂質が多くなってしまいます。
脂質の量を調節することを忘れないでくださいね。
ココナッツオイルの摂取に注意が必要な場合とは
ココナッツオイルは、体質や持病によっては摂取に注意が必要です。
- ココナッツオイルを摂ってはいけない場合
- ココナッツオイルを摂る前に医師に相談したほうが良い場合
について、チェックしておきましょう。
ココナッツオイルを摂ってはいけない場合
当然ですが、ココナッツのアレルギーがある人は、オイルだけであっても、摂取してはいけません。
じんましんなどの症状が出てしまう可能性が高いです。
さらに、場合によってはアナフィラキシーショックを起こしてしまうこともあります。
また、ナッツ類にアレルギーがある人も、安全のためには避けたほうが良いです。
ナッツ類のアレルギーがあって、どうしてもココナッツオイルを使いたいときには、必ず医師に相談し、指示に従ってください。
メモ
まれに、『その食材を食べて初めてアレルギーに気が付く』ということもあります。
『特に何のアレルギーもないはずなのに、ココナッツオイルを使ったら症状が出た』といったときは、使うのをやめて医師に相談してください。
医師に相談したほうが良い場合
ココナッツオイルを使う前に、医師に相談したほうが良いケースもあります。
たとえば
- 肝臓の病気がある
- 心臓や心血管系の病気がある
- 糖尿病がある
- 医師からの指示で、脂質の制限がある
- 食事療法をしている・食事制限がある
といった場合です。
なぜかというと、
- ココナッツオイルに含まれる『中鎖脂肪酸』を体に必要な成分にする時に、肝臓に負担がかかるという説がある
- 飽和脂肪酸を摂りすぎると、悪玉コレステロールが溜まりやすい
- ココナッツオイルはカロリーが高いので、食事療法をしている場合はカロリー調整が必要になる
ということからです。
特に、日常的にココナッツオイルを使いたいときは、医師に相談してくださいね。
賞味期限などにも注意
ココナッツオイルをおいしく使うためには、賞味期限や保存方法にも気を付けましょう。
ココナッツオイルの賞味期限は、製造後だいたい1~2年くらいです。
ただし、『賞味期限』は
- 未開封のままである
- 適切な方法で保存している
という場合の期限でしかありません。
開封後は少しずつ風味が落ちてしまうので、なるべく早めに使い切りましょう。
(もちろん、無理にたくさん使う必要はありません。)
メモ
ココナッツオイルの保存方法は、常温が基本ですが、冷蔵庫に入れても大丈夫です。
ただし、ココナッツオイルは温度が低くなると、固まってしまいます。
固まるとちょっと使いにくくなるので、小分けにしておき、使う分だけ常温で保存するのも、おすすめですよ。
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まとめ
『ココナッツオイルは体に悪い』という話もありますが、摂りすぎなければ問題ありません。
ココナッツオイルには、『飽和脂肪酸』が多く含まれています。
そのため、摂りすぎると悪玉コレステロールが増えてしまいます。
ただ、体に悪いのはあくまでも『摂りすぎた場合』です。
ココナッツオイルを摂るときは、1日に取る脂質が増えないように、他の脂質を減らせば大丈夫ですよ。
ココナッツオイルの1日の摂取量は
- 大さじすりきり1杯
- キッチンスケールで測るなら、12g
これが目安です。
ココナッツオイルには『体に良くない』という説がある一方、『健康効果がある』という説もあります。
ただ、これはあまり過信せず、『バランスの取れた食事』を心がけてください。
ココナッツオイルには独特の香りや風味があって、料理を引き立ててくれます。
『摂りすぎない』ことに気を付けながら上手に使って、おいしい料理を楽しんでくださいね。