ISU(国際スケート連盟)は、2020年10月7日に、フィギュアスケート選手のバイオを更新しました。
これによると、女子フィギュアスケートの紀平梨花選手は、練習拠点をスイスに置き、
新コーチとして、ステファン・ランビエールコーチの就任が決定
したとのこと。
オリンピック銀メダリストにして、数々の国際大会で金メダルを取ってきた超有名選手がコーチになるということで、紀平梨花選手のさらなるレベルアップが期待されますね。
この記事では、紀平梨花選手の新コーチとなったステファン・ランビエールコーチについて、経歴や現役時代の実績を紹介していきます。
紀平梨花の新コーチはステファン・ランビエール
ISUが更新した選手ページ一覧によると、紀平梨花選手が師事するコーチは、
- ステファン・ランビエールコーチ
- 浜田美栄コーチ
の2人の名前が載っていました。
新しくステファン・ランビエールコーチに師事しますが、これまでメインで指導していた浜田美栄コーチが解任されたというわけではなく、続投のようですね。
しかし、スイスを活動拠点にするということは、メインコーチはランビエールコーチに変更なのでしょう。
当初、紀平梨花選手は、羽生結弦選手を指導しているブライアン・オーサーさんに師事する意向を持っていたようですが…
新型コロナウイルスの影響による渡航制限で、カナダに行くことができなかったみたいですね。
新しくコーチになったステファン・ランビエールさんといえば、日本選手では島田高志郎選手、宇野昌磨選手のコーチ経験があり、
現役時代は、2006年のトリノオリンピック銀メダリスト
の実力者です。
その他にも、すごい実績を持っているんですよ。
ステファン・ランビエールの経歴・実績
ステファン・ランビエールさんの素晴らしい戦績を紹介していきます。
生年月日:1985年4月2日
出身:スイス ヴァレー州マルティニ
身長:177cm
体重:61㎏
スイス生まれの父、ポルトガル出身の母との間に生まれたハーフです。
語学が堪能で、
- 英語
- フランス語
- ドイツ語
- ポルトガル語
が話せるマルチリンガルです。
さらには現在、イタリア語と日本語も勉強中みたいですよ。
ステファン・ランビエールさんがスケートを始めたのは、彼が7歳の時でした。
3歳年上の姉と一緒にスケートリンクに行った際、その芸術性に魅了され、スケートを始めたのです。
スケートをするようになって4年後には、スイスのノービスチャンピオンに輝き、ジュニアクラスになった後は、
- スイス選手権ジュニアクラス2連覇
- 2001年世界ジュニア選手権5位
といった成績を収め、2000-2001シーズンからはシニアクラスに上がりました。
シニアクラスになってからは、さらに実力が開花していき、
シニア参戦初年に、いきなりスイス選手権で初優勝
すると、以降スイス選手権8連覇の偉業を達成。
(1度目の引退によって出場しなかった年を除けば9連覇!)
2003年頃から怪我の影響もあり、スランプに陥りますが、4回転ジャンプを取り入れたことで復活し、
2005年の世界選手権で優勝、続く2006年も優勝し、スイス選手初の世界選手権2連覇を達成!
ステファン・ランビエールさんの現役時代最盛期は、2005-2006シーズンでしょう。
先述した2006年の世界選手権金メダルに加え、グランプリファイナル優勝、欧州選手権2位の成績を残すと、
2006年のトリノオリンピックでは2位となり、銀メダルを獲得!
五輪のメダリストとなったのです。
その一方で、銀メダリストとなったことや、世界選手権2連覇を果たしたことで、フィギュアスケート選手としての情熱を失いつつもあったステファン・ランビエールさん。
2006-2007年シーズンは、
内なる炎がなくなった
として欧州選手権を棄権したり、アイスショーに出演するなど、一線から離れることも考えていたようです。
ファンの想いにこたえ、2007年の世界選手権で銅メダルを獲得し、続く2007-2008シーズンも、
- 2007年グランプリファイナル金メダル
- 2008年欧州選手権銀メダル
と表彰台に立つ活躍を見せましたが、2008年の世界選手権で足を痛めてしまい、なかなか回復しないこともあって、
2008年に1度目の引退を表明。
プロスケーターとしての活動や、慈善活動をするようになりました。
しかし、問題となっていた怪我がよくなったこともあって、ステファン・ランビエールさんは、
2009年7月25日、フィギュアスケート選手としての復帰を発表!
バンクーバーオリンピック出場を目指し、競技会に出場していくことを決めました。
実力は一線を離れていたとはいえ、まだまだ健在で、
- ネーベルホルン杯優勝
- スイス選手権優勝
- 2010年欧州選手権銀メダル
といった成績を残して、見事バンクーバーオリンピックに出場!
高橋大輔選手に0.51点及ばず、惜しくもメダル獲得はなりませんでしたが、4位入賞という素晴らしい結果を収めました。
そして2010年3月、2度目の引退を発表。
ステファン・ランビエールさんは選手としての生活を終え、現在はプロスケーター、振付師、コーチ活動をおこなっています。
2016年には、デニス・ヴァシリエフス選手のコーチ、2019年には、宇野昌磨選手のコーチも務めたんですよ。
ここまで、ステファン・ランビエールさんの経歴・実績を紹介してきました。
しかし、忘れてはいけないのが、ステファン・ランビエールさんの現役時代のすばらしさです。
ステファン・ランビエールさん最大の持ち味は、
素早いスピンと芸術力
にあり、スピンの速さは世界一と言われ、彼の代名詞になるほどでした。
芸術力の高さは実績にも表れており、
男子シングルでは、史上初めて演技構成点で9点台を獲得した選手
なんです!
名実ともに素晴らしいステファン・ランビエールさんがコーチとなるなら、紀平梨花選手はさらなる成長に期待ができそうですね!
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まとめ
ステファン・ランビエールさんは、2006年のトリノオリンピック銀メダリストにして、
- スイス選手権8連覇
- 欧州選手権2連覇
などの偉業を果たした、素晴らしい選手だったことがわかりましたね。
実績は十分ですから、あとは紀平梨花選手が、新コーチからどれだけ技術を吸収できるかです。
ステファン・ランビエールコーチからスピンや表現力の極意を教わり、さらなる高みへ登っていくことに期待したいものです!