『NARUTO』の作者・岸本斉史先生が原作、作画を大久保彰先生が担当した漫画『サムライ8 八丸伝』。
週刊少年ジャンプとしては、岸本斉史先生の新作という面を大々的に宣伝していましたが…
43週で打ち切り
という、何ともひどい有様で終わってしまいました。
しかも、評判からしたら、打ち切りが遅すぎたとも言われる始末で、散々な評価だったことも伺えます。
なぜ、『サムライ8 八丸伝』は打ち切りとなってしまったのか。
この記事では、『サムライ8 八丸伝』が打ち切りになった理由と、その評判を紹介していきます。
岸本斉史の新作『サムライ8 八丸伝』が打ち切りになった原因
世界的人気漫画として名を残した『NARUTO』の岸本斉史先生が、4年半ぶりに週刊少年ジャンプで連載した作品が、
『サムライ8 八丸伝』
でした。
週刊少年ジャンプも、この『サムライ8』をよほどプッシュしたかったのか、
- もの凄い勢いで街頭広告を掲示する
- 単行本1巻・2巻発売時には、ジャンプ漫画の単行本全てに『サムライ8』の小冊子が入っている
といった宣伝具合だったのですが…
- 評判は最低で、読者ランキングは常に最下位周辺
- 早く打ち切りにするべきとジャンプ読者に言われまくる
- 3巻の時点で既にオリコンランキングから外れてしまう(売上が1万部以下)
といった始末…
最終的な売上は、同時発売した1、2巻の売上が約4万部。3巻も約4万部、4巻は1万部ほどで終わりました。
そしてついに、2020年3月23日をもって、
打ち切り終了
となってしまいました。
どうして、『サムライ8』は打ち切りになってしまったのでしょうか?
その原因は単純明白。
ただ単に、つまらない作品で全く売れなかったから
これに尽きます。
どれだけプッシュして、ゴリ押しで宣伝をしたとしても、内容がつまらなければ、誰も見向きはしないのです。
週刊少年ジャンプは、
アンケート至上主義
と言われるほどシビアです。
どれだけ知名度を得た作品・作家でもアンケートが悪いと、あっさり打ち切りになってしまいます。
そして『サムライ8』は、13話以降、順位が最下位付近をうろうろするようになります。
売上もひどく、アンケート人気もなかったため、打ち切りはすぐかと思われましたが…
週刊少年ジャンプがあれだけ大々的に宣伝していたこともあってか、意外と『サムライ8』はしぶとく生き残ります。
アンケート至上主義はどうしたんだよ!
と、読者に突っ込まれるくらいには長生きしていました。
もしかしたら、ジャンプ編集部は、過剰なプッシュをした面子もあるからか、岸本斉史先生には忖度していた部分もあったかもしれません。
結局は、あまりに評判が悪すぎたので、
編集部が凄い勢いで宣伝したにもかかわらず、1年持たずに打ち切り
となりましたが…。
このことから、漫画は、
ゴリ押しでも面白ければ売れるが、つまらないものはいくらゴリ押ししても売れない
ということがよくわかりますね。
『サムライ8』がつまらない?評判をチェック
実際に、『サムライ8』が打ち切りになった時の、ネット上の評判を調べてみると…
かなり多くの人が、
つまらない
と感想を述べています。
『面白い』という声も中にはありましたが、ジャンプ内アンケートの順位が、13話以降は常に下位だったことを鑑みると、つまらない声が非常に多いのは明白です。
具体的に、『サムライ8』は何がつまらないのでしょうか。
ネット上の、『サムライ8』に対するつまらないという声を見てみましょう。
サムライ8の評判
漫画なのに説明ばっかりで、その時点でもう放り投げた。
サムライ8の評判
文字での説明ばっかりって、漫画で一番やっちゃいけないことだろ。
サムライ8の評判
既存の単語へ作者独⾃の意味を勝⼿に付加してそれが当たり前であるかのように使ってる上に本来の意味でも⽤いるから登場⼈物が何⾔ってんのか意味不明。
サムライ8の評判
サムライ8見てからナルトみると糞な部分は岸本で良い部分は入れ知恵だなってなるのが草生える。
サムライ8の評判
設定が難解すぎた。
同じくめんどくさい設定の『呪術廻戦』は雰囲気で読めたけどこっちはそれすら無理。
サムライ8の評判
主人公が不快、なんであんなメガネキャラにしたんだ。
サムライ8の評判
主人公に全く魅力がなかったし、むしろアン姫主人公でよかっただろ。
サムライ8の評判
サムライ8見てからナルトみると糞な部分は岸本で良い部分は入れ知恵だなってなるのが草生える。
サムライ8の評判
岸本の考える面白い話と読者の考える面白い話が乖離しすぎている。
サムライ8の評判
『NARUTO』は優秀な担当がいたから成功したのであって、それがいないとなれば…うん。
サムライ8の評判
『サムライ8』が今一つまらん理由がわかった。
『NARUTO』で指摘されたことをほぼやってる。
サムライ8の評判
思えば『NARUTO』も二部からイマイチだったし、有能編集がいたから『NARUTO』がよかったのであって、岸本本人は無能だったのでは…?
うーん、ひどい言われようですね…。
とくにつまらない理由として、挙げられていたのが、
- 設定が複雑に盛り込み過ぎているうえに、説明ばかりでくどい
- 主人公に全く魅力がない
- ストーリーがつまらない
この3点。
一方で、簡単なセリフをあえて難しいように見せる独特のセリフ回しは、
『サムライ8語録』
としてネット上でネタになったりはしましたが…
基本的には、
つまらない要素ばかりで、絶望的にひどかった漫画
だったみたいですね。
まぁ、先ほど紹介したコメントでも書かれていたように、
『NARUTO』前半の素晴らしさは、岸本斉史先生のアイデアを修正した有能な編集担当の功績
とも言えます。
ポイント
その編集担当の人は、『ハンターハンター』も受け持っていたことから、まさに腕利きだったと言えます。
- 説明パートをほぼカットさせた
- 中忍試験編で同期を一斉に出し、同期キャラの原型を作る
- 桃太郎という名前になる予定だったのを再不斬に、小太郎という名前になる予定だったのを我愛羅に変更させる
- サスケを登場させるよう助言し、カカシが語尾にござるをつけていた設定をやめさせた
などの案は、全て編集担当の功績です。
また、『NARUTO』は木の葉崩し編まで、編集担当と一緒にストーリーを考えていたこともあって、第一部の評価が高いんですね。
一方『サムライ8』では、
当時注意された部分を、ことごとくやってしまっている
からこそ、評判が悪くなったのです。
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まとめ
『NARUTO』の岸本斉史先生が原作で、作画を大久保彰先生が担当していた漫画『サムライ8 八丸伝』。
『つまらない』という声が多数で売上は低調、アンケートでは最下位付近の常連
と、あまりに評判がよくありません。
それが原因で、連載前に大々的に宣伝していたにもかかわらず、
わずか43週で打ち切り終了
となりました。
それもそのはずです。
- 設定を詰め込み過ぎて、その説明がくどくど入り、しかも説明が長い
- 主人公に魅力がない
- 『NARUTO』でダメだった部分をことごとく詰め込んでいる
など、絶望的につまらない漫画だったのです。
そういえば、『NARUTO』の第四次忍界大戦編で、穢土転生で復活した長門と戦った時に、長門がこんなことを言っていましたよね。
だが…二部作目ってのはたいがい駄作になる
皮肉なことに、『サムライ8』は、まさに『NARUTO』の作中ののセリフ通りになってしまいました。
逆に言えば、
自来也⇒長門⇒ナルト
と受け継がれてきたように、岸本斉史先生には
『NARUTO』⇒『サムライ8』⇒???
と、まだ3作目があるはず。
岸本斉史先生の3作目が大成功の可能性もあるので、今後に期待したいものですね。