ロックダウンとロックアウトとロックアップの違いと意味を解説!

コロナウィルス、未だ収束する様子はありませんね。

東京では感染者数が増え、『ロックダウン』の可能性も言及されました。

ところで、『ロックダウン』という言葉、SNSなどでは『ロックアウト』『ロックアップ』などと、言い間違いも、ちらほら見かけます。

『ロックダウン』『ロックアウト』『ロックアップ』のそれぞれは、いったいどんな意味を持っているのでしょうか?

はなこ
東京も『ロックアップ』になるんじゃないかって、話題になっているわね。

たろう
それを言うなら『ロックアウト』だろ?

れいか
二人とも間違ってるわよ。

正しくは『ロックダウン』。

都市封鎖のことを指しているわね。

はなこ
じゃあ、『ロックアップ』や『ロックアウト』はどんな意味なの?

れいか
それは私も知らないわ。

たろう
じゃあ、少し調べてみないか。

この記事では、『ロックダウン』『ロックアウト』『ロックアップ』それぞれの意味から違いを解説します。

『ロックダウン』『ロックアウト』『ロックアップ』の意味

まずは、『ロックダウン』『ロックアウト』『ロックアップ』それぞれの意味について見てみましょう。

『ロックダウン』の意味

『ロックダウン』は、英語で『lockdown』と書きます。

その意味は、

(刑務所内の)封鎖

(学校内の)避難

です。

本来は、

刑務所内で暴動などが起こった時、安全のために囚人を監房に閉じ込めておくこと

を指します。

または、

子供の安全のために、帰宅させずに教室内に避難させること

も『ロックダウン』といいますね。

そこから派生して、都市から人の出入りを禁止する措置のことを『ロックダウン』と呼ぶようになりました。

『ロックアウト』の意味

『ロックアウト』は、英語では『lockout』です。

意味は、

労働者が雇用条件に同意するまで、雇用者が労働者を工場や作業現場に立ち入らせないこと

ですね。

『ロックダウン』と少し意味は似ていて、いわば

職場の封鎖

のことを表します。

『ストライキ』とは意味が真逆です。

雇用者が職場を封鎖することに注意が必要です。

『ストライキ』は、労働者が抗議のために労働を放棄することですね。

『ロックアップ』の意味

『ロックアップ』は、英語で『lock-up』です。

意味は色々あって、

留置場

施錠、戸締まり

閉鎖時間

(株式の)塩漬け、売却禁止

などが挙げられます。

留置場とは、法定で審問を受ける前に、一時的に容疑者が拘束される場所を指します。

また、企業が株式を新規公開する際、企業の株主が一定期間(通常180日間)持ち株を売却できないよう契約を交わす制度があり、これが株式の塩漬けですね。

はなこ
どれも似た意味は持っているみたいね。

たろう
『lock』は施錠を意味するから、似た意味になるのは当然かな。

れいか
でも、どうして都市封鎖が『ロックダウン』になるのかな?

『down』には、『下へ』という意味の他に、『遠ざかって』を表す言葉としても使われます。

『lock』は『閉じ込める』という意味ですから、

『lockdown』で『閉じ込めて遠ざける』ということになるわけですね。

『out』は『外へ』という意味ですから、

『lockout』は『施錠して締め出す』ということになります。

『up』は『近づいて』という意味を持ちます。

なので、

『近くに閉じ込める』というニュアンスを持つのですね。

『ロックダウン』『ロックアウト』『ロックアップ』の違い

『ロックダウン』『ロックアウト』『ロックアップ』の主な違いをまとめると、次になります。

『ロックダウン』『ロックアウト』『ロックアップ』の違い

  • 『ロックダウン』は閉じ込めて驚異から遠ざけることを意味し、『ロックアウト』は施錠して驚異を外部へ締め出すことを意味し、『ロックアップ』は近くに閉じ込めることを意味する。
  • 『ロックダウン』は刑務所や学校で使われる言葉、『ロックアウト』は職場で使われる言葉、『ロックアップ』は留置場や金融関係で使われる言葉である。

意味の違い

『ロックダウン』は、守りたい対象を閉じ込めることによって驚異から遠ざけることを表します。

都市を封鎖するのは、ウィルスの驚異から市民を守るためですよね。

そのために、文字通り都市の中に閉じ込めてしまうわけです。

この事によって、ウィルスの発生する可能性のある場所から市民を遠ざけることができます。

『ロックアウト』の場合、驚異を外部へ締め出すために閉じ込めます。

しかし、都市封鎖でウィルスが外部へ締め出されるわけではありませんよね。

ですから、都市封鎖に『ロックアウト』は使えません。

『ロックアップ』は近くに閉じ込めることを意味します。

ウィルスの近くに閉じ込めるわけではないので、これも言葉としてはふさわしくありませんね。

使われる場面の違い

『ロックダウン』という言葉が使われるのは、主に刑務所や学校です。

もちろん、今回のように別の場面で使うこともできます。

『ロックアウト』は職場において使われることが多いですね。

そして、

『ロックアップ』が最も一般的な言葉です。

様々な場面で使われますが、特にこの言葉だけで『留置場』を意味したり、金融関係の制度にも使われることがありましたね。

はなこ
なかなか使い分けが難しいわね。

たろう
『ロックダウン』は驚異から遠ざける、『ロックアウト』は驚異を締め出す、『ロックアップ』は近くに閉じ込める、と覚えておけばいいのかな。

れいか
最後に付く単語だけで、全く意味が変わるのね。

英語はやっぱり難しいわ。

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まとめ

今回の違いのポイントについて、まとめていきましょう。

ポイント

  • 『ロックダウン』は閉じ込めて驚異から遠ざけることを意味し、『ロックアウト』は施錠して驚異を外部へ締め出すことを意味し、『ロックアップ』は近くに閉じ込めることを意味する。
  • 『ロックダウン』は刑務所や学校で使われる言葉、『ロックアウト』は職場で使われる言葉、『ロックアップ』は留置場や金融関係で使われる言葉である。

ちなみに、『ノックダウン』や『ロックオン』『シャットダウン』と間違えている人もいます。

『ノックダウン』はボクシングで相手を倒すこと

『ロックオン』は標的に照準を固定すること

『シャットダウン』はコンピューターを停止させること

間違えないようにしましょう。

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