『HDMI』『DVI』『DisplatPort』と、モニタを接続する端子には様々な種類があります。
なんで、あんなにいろんな種類があるのかな?
この記事では、『HDMI』『DVI』『DisplatPort』について、違いや画質を解説していきます。
『HDMI』『DVI』『DisplatPort』の違い
まずは、『HDMI』『DVI』『DisplatPort』を、それぞれ解説していきましょう。
『HDMI』とは?
モニタとグラフィックボード・ハードディスクレコーダー・ゲーム機などを接続して、映像・音声を1本のケーブルにまとめて送ることのできる通信規格の一種
のことです。
High-Definition Multimedia Interfaceの略
で、映像や音声をデジタル信号として伝送する通信インターフェースの規格のひとつです。
『映像も音声も1本のケーブルで送ることができる』
という特徴があります。
『DVI』とは?
液晶モニタやデジタルプロジェクタなど、デジタル・ディスプレイ装置の映像品質を最大限活かすよう設計された映像出力インタフェースの標準規格
のことです。
Digital Visual Interfaceの略
で、信号線の種類によってDVI-A(アナログ専用)、DVI-D(デジタル専用)、DVI-I(デジタル・アナログ兼用)があります。
『DisplatPort』とは?
液晶モニタなどのデジタル・ディスプレイ装置のために設計された映像出力インタフェースの規格
のことです。
『DVI』の後継
として誕生した規格で、標準化団体のVESAによって策定されました。
オプションとして音声信号や汎用データの転送も可能
としています。
『DVI』は、1999年に誕生した規格です。
それまでは、モニタをつなぐためにはアナログ端子の『VGA』が主に用いられてきました。
『DVI』は、デジタル信号を送信することができる新しい通信規格として誕生しました。
その後、2002年に『HDMI』が登場します。
『HDMI』は、『DVI』のような映像だけの送信ではなく、音声信号も1本のケーブルで送信することができるという特徴があります。
また、『DVI』と互換性があり、『DVI』と『HDMI』の間で相互変換を行うことも可能になっています。
『DisplatPort』が誕生したのは2006年と、最も新しい規格です。
『HDMI』『DVI』『DisplatPort』の違いとしては、主に次のような点が挙げられます。
『HDMI』『DVI』『DisplatPort』の違い
- 端子の形状が異なる。
- 『HDMI』は音声信号にも対応している(『DisplayPort』はオプション)。
- 最大解像度やリフレッシュレートが異なる。
端子の形状は、それぞれ異なっています。
『HDMI』は、一般的なテレビやゲーム機などで多く利用されている端子ですね。
『DVI』は、端子が厚いため、ノートパソコンなどには不向きな規格です。
『DisplayPort』は、形状は『HDMI』によく似ていますが、よく見ると形状が異なっています。
『HDMI』の場合、映像だけでなく音声にも対応しているという特徴があります。
『DVI』は映像のみですし、『DisplayPort』も音声信号に対応可能ではありますが、あくまでもオプション扱いとなっています。
最大解像度やリフレッシュレートが異なるという違いもあります。
最大解像度とリフレッシュレートについては、この後で詳しく解説していきましょう。
3つには共通点があり、どれもデジタル信号を送信する規格です。
昔、使われていた『VGA』はアナログ信号であり、全く異なることになります。
『HDMI』『DVI』『DisplayPort』の画質
『HDMI』『DVI』『DisplayPort』それぞれの画質は異なるのでしょうか。
まず、結論から言うと、
画質には違いがありません。
どの端子もデジタル信号を使っているため、差は生じません。
しかし、最大解像度やリフレッシュレートに違いがあります。
最大解像度とは、モニタに出力することのできるピクセル(画像を構成する光の点)の数を表し、これが大きいほど高精細な画面になります。
また、リフレッシュレートとは、1秒間にモニタに映し出す回数を表し、これが高いほど滑らかな画像を見ることができるようになります。
『HDMI』『DVI』『DisplayPort』それぞれの最大解像度とリフレッシュレートは次のようになります。
『HDMI』『DVI』『DisplayPort』の最大解像度とリフレッシュレート
最大解像度 | リフレッシュレート(解像度1920×1080の場合) | |
HDMI1.4 | 4K(3480×2160) | 120Hz |
HDMI2.0 | 5K(5120×2880) | 240Hz |
HDMI2.1 | 10K(10240×5760) | 240Hz |
DVI-D | 4K(3480×2160) | 144Hz |
DisplayPort1.2 | 5K(5120×2880) | 240Hz |
DisplayPort1.4 | 8K(7680×4320) | 240Hz |
DisplayPort2.0 | 16K(15360×8460) | 不明 |
DisplayPort2.0は発表されたばかりの規格であり、製品が登場するのは2020年以降の予定。
『HDMI』や『DisplayPort』には複数のバージョンがあり、バージョンが上がるほど最大解像度やリフレッシュレートは高くなります。
リフレッシュレートは、『DVI-D』と『HDMI1.4』以外は、リフレッシュレートが240Hzと、どれも変わらないですね。
このリフレッシュレートの違いは、動画などを見る際に差となって現れるかもしれません。
しかし、動画などのフレームレート(1秒間に描画されるフレームの数)は、60fpsあたりが最大です。
なので、リフレッシュレートがそれ以上の値であれば、あまり差は感じられないでしょう。
パソコンのモニタの場合、動画を見るのでなければ、ほとんど動きがないので、リフレッシュレートが画質に影響することはほとんどありません。
なので、画質に違いが生じないわけですね。
それよりも、規格が一致しているかどうかを必ず確かめるようにしないといけないね。
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まとめ
今回の違いのポイントについて、まとめていきましょう。
ポイント
- 『HDMI』『DVI』『DisplayPort』は、どれもモニタとグラフィックボードやゲーム機などを接続してデジタル信号を送るための通信規格のことである。
- 『HDMI』は、音声信号の送信にも対応している(『DisplayPort』はオプションで対応している場合もある)。
- 『HDMI』『DVI』『DisplayPort』では、最大解像度が異なる(『HDMI』『DisplayPort』ではバージョンによっても異なる)。
- 『HDMI』『DVI』『DisplayPort』で、リフレッシュレートに大きな差はない。
- 『HDMI』『DVI』『DisplayPort』では、画質に大きな差は生じない。
『HDMI』『DVI』『DisplayPort』で気をつけなければならないのは、
接続する機器の対応している端子が一致するかどうか
という点です。
購入する前には、対応する端子が一致するかどうかを必ず確認してください。