物を使っていると、故障したり、壊れたりすることがあります。
この場合、壊れた度合いに対して、
『どれだけ措置を施すか』
を考えますよね。
そんなときに、よく使われる言葉が、『補修・修繕・修理』です。
これらは、全て、『物を直す場合に使われる言葉』となります。
ですが、それぞれの意味は、
『ほとんど同じ』
と認識されていて、その使い方も曖昧だったりします。
この記事では、『補修・修繕・修理の違い』について解説します。
同じように使っていた人は、参考にしてみてください。
補修・修繕・修理の違いとは?
補修・修繕・修理は、
『物を直す』
という点で、共通している言葉です。
そして、これら3つの言葉を区別する際は、
『どんな状態の物を、どれだけ直すのか』
を見ていく必要があります。
補修は『まだ使える状態の物を直すこと』
まず、補修について解説します。
補修の意味は、
『壊れたり、傷んだりした部分を繕うこと』
となります。
この意味を見れば、
『直す』
といった点で、他の言葉と違いはないように見えます。
ですが、補修は、
『まだ使える状態の物を直すこと』
を意味しています。
使い方の例を挙げると、
- 壁の穴を補修する
- 道のコンクリートが欠けているので、補修する
- 靴が破れたので、布を張って補修する
- 箸が折れたので、テープで補修する
- ズボンのすそが破れたので、縫って補修する
などがあります。
補修は、あくまでも、
『現状で、まだ使える物を直す』
ときに使われることが多い言葉なのです。
修繕は『壊れたものをある程度使える状態にすること』
次に、修繕について解説します。
修繕の意味は、
『壊れた箇所を直すこと』
となっています。
つまり、
『使えない状態になっている物』
に対して使われる言葉ということなのです。
使い方の例を挙げると、
- 靴底が外れたので、とりあえず使えるように修繕する
- 機械の一部が壊れたので、とりあえず動くように修繕する
- 屋根に穴が空いたので、塞がるように修繕する
- 古い携帯を、動くように修繕する
- 割れたボールにテープを貼って、とりあえず使えるように修繕する
などがあります。
これらの例を見ても分かるように、
『1度使えない状態になったものを、使える状態に直す』
ことが、修繕になるのです。
修理は『壊れたものをほぼ完全に直すこと』
次に、修理について解説します。
修理の意味は、
『壊れたものを、再び使えるようにすること』
となっています。
修繕と同じような意味に見えますが、修理の場合は、
『壊れたものを、ほぼ完全な形まで直すこと』
を指しているのです。
使い方の例を挙げると、
- 事故で壊れた車を、新品同様に修理する
- 壊れた携帯を、以前と同じような状態まで修理する
- パソコンを、購入時と同じような状態まで修理する
- テレビを、元の状態まで修理する
- 機械を、完全な状態まで修理する
などがあります。
補修や修繕と比べて、修理を使う際は、
『応急処置ではなく、完全な形まで直す』
ことが前提となります。
補修・修繕・修理は、物の状態で使い分ける
補修・修繕・修理について解説しました。
ここまでの内容を見ると、
『どの段階まで壊れているか・どの状態まで直すか』
の2つで、使い分けされていることが分かります。
その為、使い方次第では、
『相手との意思疎通が出来ない』
場面も出てくるのです。
事前説明が重要になる
補修・修繕・修理がある際は、『事前説明を、確実に受ける』必要があります。
特に、『修繕と修理』の違いについては、しっかりと把握しておきましょう。
この2つの言葉は、たまに、
『どこまで直すかの基準が曖昧になっている』
ことがあります。
例えば、
修繕を行っています
という看板を出している店があるとします。
このとき、依頼する人は、
壊れたものを元の状態にしてくれる
と考えています。
ですが、実際には、
『ある程度、使えるまでしか直していない店』
であり、結果、
50%程度しか直っていない状態
で返ってきました。
こうなってしまうと、
本当は、もっと綺麗に直してほしかった
という期待から、不満を抱えることになります。
また、人によっては、
話が違うじゃないか
と言って、クレームをつけられる可能性もあります。
『完全に直してほしい』と思っていたのに、修繕という言葉の意味を確認しなかったため、
『考えていたような結果を得られなかった』
という話は、よくあるのです。
あくまで例ですが、中には、
『修繕=完全に直す』
という前提で、看板を出している店もあります。
また、どちらの意味でも通用するように、
『補修・修繕・修理』
として、看板を出していることもあるのです。
このように、言葉の意味の捉え方は、
『人それぞれで、少しずつズレがある』
ため、事前説明が受けられるときは、必ず受けるべきなのです。
そうすれば、紛らわしい言葉に惑わされず、『自分が望む結果』を得ることが出来るでしょう。
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まとめ
今回のまとめとしては、
『補修・修繕・修理の違いは、物の状態・どこまで直すかで判断できる』
ということが言えます。
補修は、誤解が少ない言葉ですが、
『修繕と修理』
に関しては、間違った意味として捉えられることが多いです。
これにより、無用な争いへと発展する可能性もあるため、
『違いを明確にしておくこと』
が重要になるのです。
その為には、
『どこまで物を直すのか』
を、お互いに聞いておく必要があるでしょう。
しっかりと確認して、誤解のないようにすることをおすすめします。