- 有給休暇
- 年休
- 欠勤
どれも『会社を休む』といった意味では同じです。
しかし、この違いを知っておかないと、損をするかもしれないんですよ!
この記事では、有給休暇と年休、そして欠勤の意味の違い、使い分け方を紹介していきます。
有給休暇と年休の違い
有給休暇と年休には、どんな違いがあるのでしょうか。
まずは、それぞれの意味を確認してみましょう。
有給休暇
出勤と同様に賃金の支給される休暇。
年次有給休暇の略。
年休
年次有給休暇の略。
有給休暇と年休は、
単なる言い方の違いであって全く同じもの
でした。
ちなみに、有給は有休と書く場合もあり、これがまた意味をややこしくさせています。
なぜかというと、有休は有給休暇の略として使うこともあれば、
有給:給与が支払われる休日
有休:ただの休日のこと
として使い分けている人もいるからです。
基本的には、有給=有休で間違いないので、最終的には、
有給=有休=年休
という解釈でOKです。
さて、有給も年休も同じ年次有給休暇のことであるとわかりました。
では、そもそもの年次有給休暇とは何なのか?
年次有給休暇の意味も紹介します。
年次有給休暇は、
労働基準法第39条で認められた権利
であり、これを行使することで賃金が支払われる休暇を取得することができる制度です。
2019年からは、
年次有給休暇が年10日以上付与される労働者に対し、使用者は年5日の年次有給休暇を確実に取得させることを義務として定める
という新ルールも誕生しています。
この年次有給休暇は、入社すれば、すぐにもらえるものではなく、以下の条件を満たす必要があります。
- 働き始めた日から6か月経過していること
- その期間の全労働日の8割以上出勤していること
この2つの条件を満たせば、
働き始めて半年を経過した後に10日間の有給休暇
がもらえる、という流れです。
年次有給休暇は正社員だけに限られた制度ではなく、パートやアルバイトでも週の労働時間や勤務日数に応じて付与されます。
有給休暇(年休)と欠勤の違い
有給休暇と年休は、同じ年次有給休暇の略であることがわかりました。
では、有給休暇と欠勤の違いは何なのでしょうか?
まずは、先ほどと同じようにそれぞれの意味を比較してみましょう。
有給休暇
出勤と同様に賃金の支給される休暇。
年次有給休暇の略。
欠勤
勤めを休むこと。
出勤すべき日に出勤しないこと。
欠勤は、単に勤めを休むことと書いてある辞書もありますが、多くの辞書では、
- 出勤するべき日に出勤しない
- 有給扱いにならない休みのこと
- 有給休暇として認められた範囲を超えて休む場合、あるいは会社の了解なく無断で休んだ場合
など、
有給とは違った休み
という意味で扱われています。
有給と欠勤の大きな違いは、
給料が支払われるか支払われないか
の違いになります。
有給休暇は、会社を休んだとしても給料が支払われますが、欠勤は給料が支払われません。
もし、毎月固定給が支払われる給料制度なら、欠勤分を給料や賞与から引かれてしまいます。
日給制や月給制なら、もちろん働いた分しかもらえませんから、その月の給料は欠勤分だけ少なくなります。
また、同僚や上司から受け取られる印象、という違いもあります。
有給休暇は労働者に与えられた権利ですから、有給休暇を使い休むことは当然のことと言える休みですよね。
しかし、欠勤は突発的な問題により休むことが多く、職場としてはなるべく避けてもらいたいものです。
欠勤が多いと、それだけ不信感を抱かれ、信頼されにくくなります。
なので、
欠勤は、どちらかというと悪い意味として捉えられるものである
という認識でいた方がいいでしょうね。
有給休暇は労働者に与えられた権利ですから休んでもかまいませんが、欠勤はなるべくしないようにしましょう。
会社を休む理由での使い分け
会社を休む際、有給休暇と欠勤はどう使い分けるのでしょうか?
基本的には、
- 有給休暇は事前申請しなければならないもの
- 欠勤は突発的な休み
ですから、自由自在に使い分ける…というものではありません。
有給休暇は事前申請が必要ですから、
計画的な休みに使うもの
になります。
たとえば、旅行や子供の学校行事、どうしても休みたい日など。
あらかじめスケジュールが決まっている日に有給休暇を使うものです。
有給休暇を使う場合の注意点としては、有給休暇は仕事を始めてから、6か月後に付与されるということです。
さらに、有給休暇は1年以内に消化できなくても、最大2年間繰り越しができるというルールがあります。
急いで使わなくても後で使える機会がありますから、新入社員は有給を取る時期を、よく考えたほうがいいかもしれませんね。
また、会社側には
『時季変更権』
という権利があります。
繁忙期など、休まれると正常な企業運営ができなくなってしまう場合は、
休む日を他の日に変更できる
という権利です。
そんなことは滅多にないと思いますが、
『必ず取得したい日に有給が取れるわけではない』
ということも、頭に入れておいた方がいいですね。
一方の欠勤は、病気や怪我など、
やむを得ず休む場合に使うもの
になります。
というより、欠勤は基本的にしてはいけないことなので、使うという言い方も変ですね。
ただ、会社によっては、突発的に休んだ欠勤を後から有給扱いにしてくれるところもあります。
もし、有給休暇を使う予定がないようなら、後から欠勤を有給に変えてもらうのもいいかもしれません。
こうすることで、給料が減らずに済みます。
問題点としては、欠勤を有給に変えてもらえるかどうかは会社の匙加減なので、
必ずできることではない
ということです。
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まとめ
有給休暇と年休、欠勤の違いをまとめると、
- 有給休暇と年休は同じ意味
- 有給休暇と欠勤は違う意味
ということになります。
有給休暇と欠勤の違いは、
休んだ日に給料が支払われるか支払われないか
意味だけなら、この違いだけです。
しかし、それぞれの休みを取得した場合の会社や同僚の心理的な面まで考慮すると…
- 有給休暇は、労働者の権利なので何の問題もない
- 欠勤は突発的な休みなので、度々おこなうと会社や同僚からの評価は悪くなる
有給休暇と欠勤では給料面だけではなく、会社や同僚に与える印象までもが違ってきます。
職場で長く働きたいと考えているのなら、欠勤はできるだけしないでください。