元を正すと本を正すの意味と違いをわかりやすく解説!正しいのはどっち?

『モトを正せば自分が悪い』

ひろし
あれ!!『モトを正せば』って、漢字で書くとどう書くんだっけ?
僕は『元を正す』って書いてた。

たろう
私は『本を正す』って書いてる。

はなこ

ひろし
あれ、いったいどっちが正しいの?

なんてこと、よくありませんか?

この記事では、

『元を正す』と『本を正す』の意味や違い

について解説して、正しいのはどちらなのかを明らかにしていきます。

『元を正す』と『本を正す』の意味と違い

はじめに、『元を正す』と『本を正す』の意味と違いを『三省堂大辞林』で調べてみました。

元を正す

『本を正す』の読み誤り。

『本を正す』とは、物事の根源や原因を探り、それを明確に示すことを意味する表現。

本を正す

物事の原因や起こりを調べてはっきりさせる。

「 - ・せば自分が悪い」

なるほど!!

『本を正す』が正解でした。

でも、どうして『本』という漢字を使うの?

はなこ

そこで、三省堂大辞林 第三版『モト』を調べてまとめてみました。

モト『元』『本』の意味

物事が生ずるはじめの物や所・ことのおこり・はじめ

多くは『元』と書く。

使い方:

『元へさかのぼって考え直す』

『火の元』

『出版元』

物事の根本をなすところ・根幹・基礎・土台

『本』 と書く。

 使い方:

『本が枯れる』

『農は国の本』

『資料を本にして議論する』

※基礎という意味で『基』と書くこともある

原因・理由

『元』あるいは『因』と書く。

使い方:

『失敗は成功の元』

『けんかの元はささいなことだった』

『間違いの元』

 原料・材料

『元』あるいは素』と書く。

使い方:

『大豆を元にして作る』

『元を仕込む』

もとで・もとね・元金・原価。

『元』と書く。

使い方:

『元を取る』

『元を割る』

『元がかかる』

草木の株または幹

『元』と書く。

和歌の上の句

『本』 と書く。

使い方:

『歌ども本をおほせられて、これが末いかにと問はせ給ふに/枕草子 23』

さらに、『日本語に強くなる本(省光社)』を調べて整理してみました。

『元』は『モト』のなかで一般的にもっとも多く用いられる語です。

音読で『元祖・元旦』と用いるように、『物事の始め』という意味です。

『もともと』という副詞も本来は『元々』です。

『前の』という意味として『元の住所』などのように使われます。

『本』は本来は木や茎の根の意味で、『末』の対語です。

『本の末』『本を正す』と用います。

ここまでを整理して分かったことは…

『元』には、『物事の始め』『もともと』『前の』などの意味があるんですね。

たろう
『本』には、『木や茎の根』『物事の根本』という意味があるんですね。

はなこ

『元』と『本』の使い方

ここで一挙に『元』と『本』の使い方を紹介します。

『元』と『本』の使い方

火の元

出版元

元を仕込む

元が切れる

元が取れる

元はと言えば

元も子もない

元を取る

元を割る

元がかかる

間違いの元

元を仕込む

加工前の元の画像を探す

異物混入が発生した元を調査する

元手がかかりすぎるので新規事業として行えない

資料を元あった場所に戻す

元へさかのぼって考え直す

失敗は成功の元(『基』とも書く)

けんかの元はささいなことだった

大豆を元にして作る

『本』の使い方

資料を本に(『基』とも書く)

本が枯れる

本を正せば

本を正す

農は国の本

資料を本にして議論する

よーくわかりました。ところで、モトには『基』と『下』もありますよね。

たろう

いいところに気づきましたね。

それでは、『基』と『下』の意味と使い方を紹介しましょう。

『基』と『下』の意味と使い方

モトという語には、他に『基』と『下』があります。

その意味や使い方を知ると、言葉の幅が広がりますよ。

『基』の意味と使い方

『基』の意味

『物事の土台や基礎のこと』を意味します。

『基』の使い方

既存のビジネスを基に新しい事業を考案する

以前のプログラムを基にプログラムを書き直す

失敗は成功の基

前任者の資料を基に新しい資料を作る

※『基本』や『基準』などといった熟語で覚えると違いが覚えやすいですよ。

『下』の意味と使い方

『下』の意味

上下の『下』を意味します。

『下』の使い方

部長命令の下、部下が動く

法の下に平等

部長のパワハラの下では仕事を続けられない

新体制の下、さらなる飛躍を目指す

※『下請け』『部下』などの熟語で覚えると使い分けがしやすいですよ。

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まとめ

『モトを正せば』の『モト』は、『本』と書くのが正解です。

『元』か『本』か、どちらの漢字を使ったら良いのか迷ったときのために、

『元』の意味

『物事の始め』『もともと』『前の』

『本』の意味

『木や茎の根』『根本』

と覚えておいてください。

『元』のほうが多く使われていて、『本』を使う機会は少ないです。

しかし、この違いを知っていることで、いつか役に立つときがやってきます。

漢字の使い方に迷ったときは、『元』と『本』の意味に立ち返ってくださいね。

ひろし
あっ!!勉強といえば。

はなこ
『今回の試験結果は、本を正せば私の勉強不足にあります。』なんていう使い方もありますね。

ナイスな例文です。

自分自身で例文を作ってみると、さらに言葉の理解が深まりますよ!

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