世の中の『映画』を、大きく二つに分けると、
『邦画』と『洋画』
に分かれます。
『邦画』と『洋画』には、後世に残る名作が、たくさんありますね。
今日は家でゆっくり邦画を観ようかな!
という気分の日もあれば、
ハリウッド最新作のカーアクション映画を観に行こう!
という日もあります。
では、『邦画』と『洋画』の違いとは何でしょうか?
撮影方法や、特徴に違いがあるのでしょうか?
この記事では、『邦画』と『洋画』の違いを詳しくお話していきます。
『邦画』と『洋画』
『邦画』は一般的に、日本の映画の通称として呼ばれています。
そして、『洋画』は『邦画』の対義語です。
外国の映画の通称として『洋画』と呼ばれているのです。
では『邦画』と『洋画』に、どんな違いがあるのか、解説していきましょう。
邦画とは?
『邦画』の
邦
という文字とは、
『日本』『我が国』
という意味です。
1900年代の初期は、『邦』の『画』と書いて、
日本の絵画=日本画
のことを『邦画』と呼んでいました。
映画の普及が、本格的に始まった1930年以降からは、
日本で制作された映画作品
を『邦画』と呼ぶようになったのです。
邦画の特徴
では、『邦画』の特徴とは何でしょうか?
また、昔の『邦画』は、どのような映画だったのでしょうか?
それが、以下となります。
- 日本は出版文化が栄えていた為、小説や漫画の映画化(邦画)が多い。
- 時代劇は、邦画の固有ジャンルになっている。
- 邦画には、歌舞伎など日本の伝統芸能の流れも受けている。
- 邦画は、アニメ制作も盛んである。
- 洋画も含め、日本の映画興行収入1位は、『千と千尋の神隠し』(2001年)
邦画黄金時代
邦画には、
『黄金時代』
と呼ばれた時代が、二度あります。
一度目
1930年代前半。
しかし、第二次世界大戦により、一度目の黄金時代は衰退しました。
二度目
戦後の1950年代。
この頃の映画は、娯楽の王様です。
現在でも当時の映画が、名画座※などで、上映され、親しまれています。
その後、テレビの普及により、娯楽の中心は、少しずつテレビへと移行していきました。
※名画座とは
旧作映画を主体に上映する映画館の事。
参考
1950年代の名作
羅生門/七人の侍/生きる:黒澤明監督
東京物語:小津安二郎監督
ゴジラ:本田猪四郎監督
洋画とは?
『洋画』とは、海外映画のことです。
主に、西洋で制作された映画のことになりますが、
『邦画』の対義語
として、外国映画全般を、総称することもあります。
洋画の特徴
今は、世界各国で映画は作られています。
その中でも最も大規模な、映画産業の中心地がロサンゼルスのハリウッド。
洋画の大きな特徴のひとつと言えます。
『ハリウッド俳優』
という言葉は、日本でも定着しています。
ちなみに…
年間で、最も映画が製作されているのは、アメリカではなくインド!
ムンバイで作られていて、こちらは
『ボリウッド』
と呼ばれています。
国それぞれの特徴
日本で放映される洋画。
国によって、どんな特徴があるのでしょうか。
アメリカ
⇒『エンターテインメント性』を強く押し出した作品。
イタリア
⇒ヨーロッパの陽気さを体現しつつ、シリアスな映画が多い。
韓国
⇒以前は、悲劇的な作品ばかりだったが、民主化により、エンターテインメントを意識した作品が増えた。
インド
⇒ミュージカルのような展開で、歌と踊りが全編である。
フランス
⇒洗練されて美しい映像で、作り手の美学や哲学を表す事が多い。
難解な内容の作品も。
『邦画』と『洋画』の違い
ここからは、邦画と洋画の違いを比較していきます。
洋画は、主にアメリカ・ハリウッド映画との比較です。
『邦画』と『洋画』のストーリー・構成の違い
『洋画』と『邦画』を比較して、このように感じた事はありませんか?
邦画は、俳優の仕草や表情など
『情緒面』を伝える
ことに重きをおいています。
一方で、洋画は、
『アクション』や『ストーリーの展開の早さ』
に、重きをおいて作られています。
『邦画』と『洋画』の撮影の違い
撮影技法や、機材、ローケーション、撮影資金など、撮影にまつわる違いはあるのか見ていきましょう。
カメラ
邦画は、特殊な場合を除き、カメラは1台です。
洋画は、1作品で6~7台もカメラを使う事があります。
多くのカメラを使うことで、1つのカットに対し、多方面から撮影を可能としています。
ロケーションの制約
映画を撮影する際に、特殊な大型車両が必要になることもあります。
そんな時に日本だと、撮影許可を得るまでに時間がかかります。
許可が下りたとしても、ロケ地によっては、
- 撮影人数
- 撮影時間の制限
- 火器使用時の消防署員の要請
といった多くの制約があります。
一方でアメリカでは、警察に『映画課』という部署があります。
その部署が、交通整備や通行止めを請け負ってくれるのです。
一般公道を使う映画撮影でも、スムーズに対応が進められるようになっています。
ロスの通勤時でも、映画撮影のために通行止めをすることも普通に行われるのです。
『映画』という文化が、大きく市民権を得ている証拠ですね。
撮影資金
ハリウッド映画の製作費は、
一作品につき、
10億円以上
の制作費が充てられることも珍しくありません。
邦画は、一作品につき、1億円前後と言われています。
中には、数百万~数千万円程度の低予算で、制作される映画もあります。
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まとめ
邦画
⇒日本で制作された日本の映画。
洋画
⇒『邦画』の対義語であり、海外全般で制作された映画の総称。
『邦画』は、『洋画』に比べると、映画制作に費用をかけられません。
そのため、
『映像』よりも『脚本』への評価が高い作品
が、ヒット映画に繋がる傾向があります。
逆に洋画は、予算に余裕があり、
いかに魅せる映像を作るか
ということに、重きを置いています。
『邦画』と『洋画』は、それぞれに魅力が違います。
ぜひ、この違いも楽しんで映画を観てみてくださいね。