今や、ホームベーカリーがあれば、家庭で簡単にパンが焼けるようになりました。
焼きたてパンの香ばしい匂いは、パン好きな人には、たまらないですよね!
さて、そんなパンを作るときに使われる材料が『強力粉』です。
パンだけでなく、ピザやパスタ、お菓子づくりでも使われています。
ただ、強力粉をお店に買いに行くと、
『最強力粉』
と書かれた商品を目にしませんか?
この『最強力粉』って、強力粉と何が違うのでしょうか。
また、最強力粉で強力粉の代用は可能なのでしょうか?
この記事では、その疑問に回答していきます。
パンや、お菓子作りで強力粉を使っているけれど、最強力粉との違いはよく分からない…
そんな人は、是非参考にしてください。
この違いを知ることで、しっかり粉を使い分けることができます。
結果的に、色々なパンを作れるようになれますよ。
最強力粉と強力粉の違いって?
この二つの違いは、ズバリ!
タンパク質の含有量の違いです。
強力粉には、
約10〜13%のタンパク量
が含まれています。
一方で、最強力粉のタンパク含有量は、
13.5%〜
となるのです。
最強力粉のほうが、タンパク質が多く含まれています。
この違いによって、強力粉と最強力粉を使ったパンや、お菓子の焼き上がりは大きく変わります。
例えば、パンの場合、粉による最も大きな違いは、パンの膨らみ具合です。
強力粉よりも、タンパク質が多く含まれた最強力粉のほうが、大きく膨らむのです。
そのため、パンによっては、
膨らみすぎてパサついてしまう
こともあるため、注意が必要でしょう。
パン作りの初心者なら、最も手軽に買える
強力粉からはじめること
をオススメします。
強力粉のほうが、扱いやすく、簡単に美味しいパンが作れます。
ただ、粉の特徴をうまく利用すれば、最強力粉でも美味しいパンを作ることができます。
膨らみやすいので、
パンにふんわりボリュームを出したいとき
には、最強力粉が最適になるんですよ。
例えば、食パンやバターロールパンを作りたいときは、最強力粉を使ってみると良いでしょう。
ホテル食パンなど、ボリューミーでソフトなパンを作りたいときには、最強力粉が使われています。
強力粉と最強力粉は代用できる?
強力粉と最強力粉は、見た目は同じ白い粉です。
しかし、代用する際は注意点があります。
順に説明していきましょう。
食パンでの代用
この場合、代用可能です。
強力粉と最強力粉、実際どちらも食パン作りに使われています。
ただし、膨らみ具合と生地の伸び具合が変わってくるので注意してください。
全く同じ分量で代用すると、失敗してしまう可能性
が大いにあります。
なので、強力粉を最強力粉で代用するときは、
膨らみすぎを防ぐ工夫
をしなければなりません。
例えば、
- タンパク質含有量の低い小麦粉や玄米粉、全粒粉を最強力粉にブレンドする
- レーズンやナッツなど、副材料を入れた最強力粉のパンにする
- 強力粉より膨らむ分、全体の量を調整する。
※ホームベーカリーの場合、10%ほど減らすときれいに焼けます。
このように、強力粉を最強力粉で代用するときは、膨らみ過ぎ防止のために、一手間を加えてください。
そうすれば、強力粉より、ふんわりとした美味しい食パンが焼きあがりますよ。
ハード系のパンの場合
ベーグルやフランスパンなどハード系のパンでも代用可能です。
ただし、ハード系のパンを最強力粉で作ると、噛みごたえのある、もっちりとした食感に仕上がります。
なぜなら、タンパク質の含有量が増えると、粉に対する水の割合が高くなるからです。
つまり、タンパク質の多い最強力粉でパンを作ると、
吸水率の高いパンができる
というわけですね。
水分の多いパンは、より噛みごたえのあるもっちりとした食感になります。
お好みで、小麦粉や玄米粉、全粒粉などをブレンドして、自分の好きな食感を見つけるのもオススメです。
焼き菓子・ケーキの場合
この場合、強力粉を最強力粉で代用することを、
あまりオススメしません。
一般に、焼き菓子やケーキは、薄力粉を使います。
薄力粉は、強力粉や最強力粉より粉の粒が細かく、タンパク質含有量も8.5%以下と、非常に少ない粉です。
一応、薄力粉を強力粉で代用してお菓子やケーキを作ることはできます。
ただ、粉の粒が粗いので、パサついてしまったり、逆に粘り気が出て硬くなってしまったりと、失敗することも少なくありません。
これを最強力粉で代用すると、さらに失敗のリスクが高まります。
最強力粉で、薄力粉のようなきめ細やかな食感にするのは至難の業です。
代用することは諦めて、レシピ通りの粉を使ってくださいね。
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まとめ
強力粉と最強力粉は、『タンパク質含有量』で区分けされています。
そして、タンパク質含有量によって、生地の膨らみ方が大きく変わります。
強力粉を最強力粉で代用する場合は、膨らみ過ぎを防ぐ必要があります。
対処方法としては、
- 小麦粉、玄米粉、全粒粉などをブレンドする
- レーズンやナッツなどを入れて作る
- 膨らみが大きくなるため全体の分量を減らす。
などが有効的です。