そうなんだよね。
だから、昨日は参考にする文献探しに追われたよ。
いま『参考にする文献』って言ったよね。
でも、他人の本の内容を使うときは、その使い方で
『参考文献』か『引用文献』のどちらかにわかれるんだよ。
知ってた?
え、よく知らないな。
くわしく教えてよ。
卒業論文に関わらず、レポートやまとめ記事などを作成するときでも、
『参考文献』と『引用文献』の違いを知る
ことは大切なことです。
この記事で、今からわかりやすく解説していきますね。
参考文献と引用文献の意味の違い
『参考文献』も『引用文献』も、
自分の論文やレポートをまとめるときに利用した図書や雑誌などのこと
をさします。
その中で、
自分の考えをまとめる根拠にはしたが、文章を直接抜き出すまではしていない文献のこと
を『参考文献』と呼びます。
一方で、
自分の考えの補足として、文章の一部をそのまま抜き出した文献
は『引用文献』と呼びます。
参考文献や引用文献を明らかにする理由
『参考文献』も『引用文献』も自分の文章の中で、
その出典を明らかにしないといけません。
これによって、
自分の考えのどこまでが、オリジナルなのかを示すこと
ができますね。
また、読んだ人が、その文献を直接読むことも可能になります。
もし、その文献自体が、いまでは正しくないものであれば、そのことを指摘してもらえるわけです。
さらには、出典を示すことで、
『盗用はしていないこと』の主張
にもなるんですよ。
つまり、参考文献や引用文献を明らかにすることで、
自分の考えを、より正しく理解してもらうことにつながるんです。
なので、参考文献や引用文献があれば、それを示す必要があるわけですね。
参考文献と引用文献の使い分け方
では、参考文献や引用文献は、自分の文章の中でどうやって示すのでしょうか。
細かく見ていきましょう。
なお、例として用いるために、以下の架空の図書・雑誌を設定します。
図書
- 著者:解説太郎
- 書名:違いを解説君の秘密
- 版表示:初版
- 出版社:解説出版
- 出版年:2019年
- 総ページ数:300ページ
雑誌
- 著者:解説花子
- 論文名:違いを解説君の研究
- 掲載雑誌名:かいせつ
- 出版年:2019年
- 巻数:30巻目
- 号数:5号目
- 掲載ページ数:20ページから30ページまで
参考文献の示し方
参考文献を書く場所は、
本文中でも文章の最後でもOKです。
なお、本文中に書く場合は、脚注などの欄外に書くのが一般的です。
書いていく順番は、
図書の場合:著者名・書名・版表示・出版社・出版年・総ページ数
雑誌の場合:著者名・論文名・掲載誌名・出版年・巻数・号数・掲載ページ数
が一般的です。
なので、例として挙げた設定を利用すると
図書の場合:解説太郎,違いを解説君の秘密,初版,解説出版,2019,300p
雑誌の場合:解説花子,違いを解説君の研究,かいせつ,2019,30,5,p.20-30
と示します。
上記では、
すべて『,(コンマ)』で区切っていますが、単にスペースを空けるだけでも問題ありません。
2019年の『年』のような単位を書く必要もありません。
なお、最近ではウェブ上の文献を参考にすることも多くなりました。
その場合も、基本は上記の情報を書いていきますが、最後に
『入手先のURL』と『入手した日付』をつけ加えるのが一般的です。
たとえば
『解説太郎,違いを解説君,初版,解説出版,2019,300p,https://~,(参照 2019-01-01)』
といった感じです。
※URLは途中から省略していますが、実際にはURLすべてを書いてください。
引用文献の示し方
引用については、まず引用した文に『注番号』をつけます。
そして、同じページの脚注などで、出典を明記しましょう。
なお
- 短い文を引用する場合
- 長い文章を引用する場合
で少し違うので、それぞれ解説しますね。
短い文を引用する場合
たとえば、『違いを解説君の秘密』の中で、解説太郎が100ページ目で
「違いを解説するのに必要なことは○○である」
と述べていて、それを引用するとしましょう。
その場合
これについて、解説は”違いを解説するのに必要なことは○○である”1と述べている。
と書けばいいです。
短い文の場合は、このように
著者が、そのまましゃべっているような感じ
で引用します。
また、注番号は引用文の最後につけます。
そして、脚注などで改めて
『1解説太郎,違いを解説君の秘密,解説出版,2019,100』
と出典を示しましょう。
また、最初に『注番号』を書くことを忘れずに。
長い文を引用する場合
長い文を引用する場合は、以下のようにまとめます。
これについて解説は次のように述べている。
”違いを解説するのに必要なことは○○である。
というのも…だからである”1
このように、解説は…。
そのまましゃべっている感じではなく、引用する前に一度区切ります。
そして空白をあけて引用する文章を抜き出します。
引用文の最後には『注番号』も忘れずに。
あとは、脚注にも出典を明記しましょう。
このように、引用は、
まず引用したそのページで出典を明らかにします。
そして、
改めて文章の最後で引用した図書や雑誌などの情報をまとめて示します。
示し方は参考文献を示すときと同じです。
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まとめ
参考文献
- 自分の考えをまとめる根拠にはしたが、文章を直接抜き出すまではしていない文献
- 参考文献を示す場所は、脚注でも文章の最後でもよい
引用文献
- 自分の考えの補足として、文章の一部をそのまま抜き出した文献
- 引用文献は、引用したページと文章の最後の両方で示す必要がある
以上となります。
自分の文章をより正しく理解してもらうためにも、しっかり覚えておきましょう。