日本と言えば、
『お米のおいしい国』
というイメージがありますよね。
一方で、韓国の米といえば、どんなイメージになるのでしょうか?
なんとなく、お国柄からして、
韓国の米はまずい
という認識を持っているかもしれません。
実際のところ、韓国の米はまずいのか気になりますよね。
この記事では、韓国と日本の米の違いについて解説していきます。
韓国の米はまずい?
韓国の米は、一般的には日本の米よりも、
おいしさが劣る
と言われています。
韓国内でも、だいたいその認識です。
韓国のメディアである週刊朝鮮が、
『韓国のご飯が日本よりおいしくないことには理由があった』
という記事を掲載した時には、
韓国と比較した日本のご飯のおいしさは、実は韓国の食や農業の専門家らも認める「事実」だという。
このように記述しています。
この記事で、インタビューに応じたイさんによると、
「日本で食べた白米がとてもおいしかった」
「自分だけでなく、日本に行った友人皆が感じていた」
とのこと。
明らかに、韓国の米より日本の米がおいしいと思っていることがわかります。
消費者、農家、食の専門家…
あらゆる人から日本の米のほうが、韓国の米よりおいしいと評価されているのです。
しかし、それが韓国の米がまずいに繋がるかと言われると、違いますよね。
あくまでも、おいしさで負けているだけです。
おいしさが、やや劣る程度では、まずいとは言えません。
『まずい』というのは、おいしいどころか、
おいしくない味
を指しているわけですからね。
韓国の米は日本産には負けるものの、おいしいことにはおいしい
という表現が適切でしょう。
日本の米と韓国の米味・品種の違い
では、なぜ日本の米と韓国の米は、おいしさに差があるのでしょうか?
日本の米と韓国の米の違いを解説していきましょう。
日本の米と韓国の米品種の違い
日本の米と韓国の米は、当然のことながら品種に違いがあります。
ただし、『韓国の米がまずい』と言われる理由の本質は、国による品種の違いにあるわけではありません。
品種の販売のされ方
にあります。
『販売のされ方』とは、一体どういうことでしょうか?
韓国の米の品種というのは、
流通過程で複数品種の米がブレンドされ、『混合米』という形で販売されているのです。
これだけ見れば、
ブレンド米のことか?
と思いますよね?
だから、
日本にもブレンド米があるじゃないか!
と言いたくなりますが、韓国の場合、そういうことではありません。
なんと、
単一品種表示で流通した米は、全体の26%
しかないのです。
何が言いたいかというと、要するに、
韓国の米の流通ルート
に関する問題です。
韓国の米の流通ルートは、まず、農家が米穀総合処理場に、生産した米を納品します。
どの国も似たようなものですが、韓国の場合、ここから変わっていて、
米穀総合処理場では、米を単一品種で管理する習慣がなく、色々な農家の米をごちゃまぜにしてしまう
のです。
そのため、品種がごちゃ混ぜな米が市場に出回ります。
韓国の米は、一定の品質が保てず、味もまちまちになってしまう…
というわけですね。
日本の米と韓国の米味の違い
続いて、『米の味』という観点から見ていきましょう。
『日本の米』と『韓国の米』は、なぜ味のおいしさに差ができてしまうのか?
いくつかの理由があるのですが、そのうちの1つが、
米の栽培方式
です。
米を炊く時、
米のたんぱく質が少ないほうが、おいしく炊きあがります。
そのため、できるだけ米のたんぱく質が多くならない栽培をするのですが…
韓国の場合、米の生産地では、
米を多く生産するために、米のたんぱく質を増やす窒素肥料を多く使う傾向があります。
韓国の米農家にとって、米とは、
質より量
の時代なのです。
窒素肥料を使って、生産量を増やすことこそが正義!
という考え方が主流です。
また、『まずい米』になる米の特徴として、
割れていたり、欠けてしまっている米
が挙げられます。
日本の米は、完全米(欠けたり崩れていない完全な形をした米)の割合が9割を超えています。
それに対し、韓国米は…
完全米の割合が、かろうじて7割を超える程度
しかありません。
韓国の米は、形の崩れている米が多いせいで、おいしさが損なわれてしまっているのです。
おそらくは、米の管理が大雑把なのでしょう。
せっかく良い米ができても、納品先の管理が雑で品質を落としてしまっては元も子もありません…。
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まとめ
『日本と米』と『韓国の米』を比べた時、日本の米の方がおいしいと言われ、韓国の米はまずいと言われる理由が、わかった気がしますね。
販売の流通や、栽培方式といった違いが、味に大きく影響しています。
韓国は、
米を多く生産することに力を入れている段階であり、おいしさへのこだわりが強くない
ことに尽きるでしょう。
とくに、
- 流通過程で、米の品種がごちゃ混ぜになってしまう
- たんぱく質が多い窒素肥料を多く使ってしまう
- 欠けたり崩れている米が多い
といった、流通・管理プロセスの未熟さが、韓国の米の味を落としている原因になっています。
韓国の米の品質自体は、悪くありません。
米を取り扱う環境をいかに改善できるか…
それが今後、韓国の米がおいしくなるための課題と言えます。