日本の魚類学者として、最も有名な人物であろうさかなクン。
トレードマークといえば、
ハコフグ帽子
ですよね。
その帽子は、公の場ではどんな時も脱がないと評判!
2020年2月には、国会に参考人として呼ばれることになった際、ハコフグ帽子での出席が認められたほどです。
一説には
『上の魚が本体』
とも言われるさかなクン。
当記事では、そんな謎多きさかなクンのハコフグ帽子について、なぜ帽子を被り続けるのか、なぜ脱がないのかについて探っていきます。
さかなクンのハコフグ帽子は何種類も存在!?
さかなクンといえば、
「ギョギョ」
の口癖と、常に被っているハコフグ帽子が特徴的な魚類学者ですよね。
そのくらい、さかなクンといえば、ハコフグ帽子ということを知っている人は多いと思いますが…
ハコフグ帽子には複数のバリエーションがある
ということを知っていましたか!?
もともと『TVチャンピオン』では、ハコフグ帽子は被っていなかったさかなクン。
ハコフグ帽子を初めて着用したのは、
2001年4月29日放送『どうぶつ奇想天外!』(番組には2回目の出演)
でした。
もともと人前で話すことが苦手だったさかなクンは、テレビに出演しても印象が薄いと言われ、そのために、このロケではハイテンションを演じることにします。
ただ、簡単にテレビでハイテンションになれるはずがありません。
そこで登場したのがハコフグの帽子です。
幼い頃に魚屋の水槽で、ハコフグが他の魚に迫害されながらも頑張って泳いでいた姿に心打たれたことを思い出し、
「ハコフグに元気をもらおう」
ということから、ハコフグ帽子を着用することを決めたのです。
それ以降、さかなクンは公の場では常にハコフグ帽子を被るようになりました。
そして、時期や用途に応じたハコフグ帽子も作られるようになりました。
その種類が以下の通りです。
- 冬用
- 夏用(メッシュ加工)
- 水中用
- 教壇用(大学の校章入り)
- クロマキー用(黒色のハコフグ帽子)
これだけの種類があるそうです。
大半は、カラーバリエーションが同じ帽子ですが、このうち、水木しげるさんのお別れの会で着用した黒いハコフグ帽子は、クロマキー用のものではないかと言われています。
また、黒いハコフグ帽子には別種として、
スカパラとコラボしたCMで披露した全身真っ黒なハコフグ帽子
の存在も確認できています。
おそらく、CM限定のものだと思われますが…
大半が同じように見えるハコフグ帽子ですが、素材や校章入りなど、さかなクンは場に応じたハコフグ帽子を着用していたのですね。
仮に複数あっても、どれも同じものと筆者は思っていたので、これを知ったときは驚かされました。
さかなクンがハコフグ帽子を被り続ける理由とは?
さかなクンのハコフグ帽子は、これがないとさかなクンとは言えない域にまで到達していますよね。
そのためか、さかなクンはどんな場でもこのハコフグ帽子を脱ぐことがありません。
たとえば、2009年の日本魚類学会の学年会で、上皇陛下と遭遇した際にも、
ハコフグ帽子を脱がずに同席しました。
黒のスーツという正装には、いささか場違いなカラーリングであるハコフグ帽子を被るさかなクンは、とてもシュールです。
先ほども少し触れましたが、2016年1月31日におこなわれた、漫画家・水木しげるさんのお別れの会に出席した際には、
クロマキー用のハコフグ帽子を着用して参加したことが話題になりました。
最新のニュースだと、2020年2月、第201回通常国会・参議院国際経済・外交に関する調査会に参考人として呼ばれた際にも、ハコフグ帽子を着用していました。
しかもこの時、
さかなクン側から通常の服装で出席してよいか?と要望しています。
通常、国会では帽子の着用は礼節に欠けるとして認められていません。
ただ、さかなクンが出席した参議院の規則には、
議場又は委員会議室に入る者は、帽子、外とう、襟巻、傘、つえの類を着用し又は携帯してはならない。
ただし、国会議員及び国会議員以外の出席者にあつては議長に届け出て、これら以外の者にあつては議長の許可を得て、歩行補助のためつえを携帯することができる。
このように書かれています。
この規則もあったため、2020年2月5日に、自民党の鶴保庸介会長が各会派に対して、
「さかなクンの帽子は、品位、礼節に欠いたものにはならないと思っていますが、どうでしょうか?」
と聞いたところ、
各会派全てが賛成したため、着用が特例で認められた
という経緯があり、国会の場でもさかなクンはハコフグ帽子を着用したというのです。
では、なぜさかなクンはハコフグ帽子をどんな場でも着用し続けているのでしょうか?
それは…
実はさかなクンの本体は上のハコフグであり、下の人間は寄生されているだけだから
です!
……というのは冗談ですが、実際、さかなクンは似たような理由を口にしています。
さかなクン曰く、
実はこちらはですね、帽子に見えて皮膚の一部なので、引っ張っると…イタタ、イタタタ!
体の一部になっているんですね。
とのことで、
さかなクンのハコフグ帽子は、皮膚の一部であるため脱ぐことがないのです!
つまり、さかなクンにとってのハコフグ帽子は皮膚同然。
着用していることこそ、さかなクンである証とも言えるわけですね。
実際、先ほど紹介した学年会の時には、さすがに上皇陛下の前なので、周りの学者たちには帽子をとるように言われたさかなクンでした。
しかし、
この姿(ハコフグ帽子を被っていること)が、自分の正装である
という信念からハコフグ帽子をとらなかったのです。
その代わり、スーツにネクタイ姿という出で立ちは、さかなクンには、あまりないことです。
別の部分で礼儀を尽くしているといえるでしょう。
水木しげるさんのお別れの会の時も、魚に関心を持たなかったら『妖怪クン』になっていた、というほど水木しげるファンだったことから、決して不敬な気持ちで参加したわけではないでしょう。
事実、クロマキー用の黒色ハコフグ帽子を被ることで、会の雰囲気に合わせています。
ハコフグ帽子自体が正装であるため、その他の部分やハコフグ帽子のバリエーションを変えることで、様々な場面に対応しているのです。
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まとめ
今回は、さかなクンのハコフグ帽子について紹介しました。
さかなクンは、365日どんな場でもハコフグ帽子を着用しているため、
複数のバリエーションのハコフグ帽子
を所持しています。
なぜ、そこまでしてハコフグ帽子を被り続けるかといえば、もはやハコフグ帽子は、さかなクンにとって、
皮膚の一部であり、正装だから
という理由から。
たとえ国会でも、上皇陛下の前でも、お別れの会でも帽子を脱ぐことがありませんでした。
それにしても、どんな時でもハコフグ帽子を着用して批判が殺到するどころか、多くの人が納得してしまうあたり、さかなクンの不思議な魅力ですね。
ハコフグが本体で、下の人間は寄生されている存在と言われるのも頷けるわけです。