七つの大罪の団長・メリオダスとエリザベスのように、漫画作品『七つの大罪』のストーリーの中で、ベストカップルと言われるような関係性を持つキャラクターが、いくつか存在していることを皆さんご存知でしょうか?
例えば、バン・エレイン、キング・ディアンヌなどがその代表ですが、実は一方的な片思いではあるものの、バンとジェリコの2人にも恋心が伺える関係性を持っています。
ただし、この2人の関係は異質で、元々敵対関係にあった2人だったはずなのですが…。
一体2人に何が起こり、恋愛の関係を持つようになっていったのか。
そのあたりについて非常に気になりますので、バンとジェリコの2人の出会いから、恋愛(片思い)に変化するまでの経緯などを探っていきたいと思います!
スポンサーリンク
七つの大罪・バンとジェリコの出会いは最悪
今でこそ、ストーカーのようにつきまとい、バンに対して恋愛感情を抱いているジェリコですが、バンとの出会いは本当に最悪でした。
その出会いのために、ジェリコは魔神の血を飲むこととなり、結果、一時的に化物にされてしまったのですから、これほど惨めなことはないでしょう。
しかし、そこから救ってくれたのが、他ならぬバンであり、ジェリコはその事をきっかけにバンに恋心を抱いていきます。
では、具体的にどんな出会いだったのか、振り返ってみましょう。
バンとジェリコの出逢いは、バステ監獄でのことです。
当時、バンは、七つの大罪の話を監視員から聞きつけ、それによってエレインを失った悲しみが紛れるような楽しい日々を送れるのではないかと考え、脱獄しようと監獄のドアを蹴破り外に出ようとします。
その騒ぎを聞きつけてやってきたのが、聖騎士見習いのジェリコ。
ジェリコは当時、バステ監獄の監視を務める聖騎士見習いであり、再びバンを監獄に連れ戻そうと斬りつけてきますが、バンには全く通じず、それどころか、むさ苦しく伸ばし放題になっていた髪の毛や、ひげを剃り落とし、綺麗サッパリ。
バンからも散髪屋の才能があると言葉を投げかけられ、完全に侮辱を受けてしまうジェリコ。
しかも話はここで終わりではなく、ジェリコは、バンの強盗能力によって、鎧と衣服を奪われ、下着姿で周囲の目にさらされてしまうのです。
女であることにコンプレックスを持っているジェリコにとっては、これほどまでの屈辱はなく、それ以来、バンに復讐しようと考え始め、魔神の血まで飲んでしまうのです。
これが、バンとジェリコの出会いで、いかにひどいものだったかよくわかるかと思います。
七つの大罪・バンとジェリコの関係が変わり始めたきっかけ
ジェリコにとって、バンとの出会いは実に最悪な形であり、とくにジェリコに至っては、これ以上ない屈辱を浴びせられ、憎しみの感情が渦巻くような出会いとなりました。
後にジェリコ自身が化け物になるきっかけを与えたと言ってもいいほどです。
一方、バンにとってはジェリコのことなど眼中にもなく、時折
「ジャリコ」「ジュリコ」「ジャンコ」などと、名前まで間違えてしまうくらい。
ただ、なんだかんだと妹分として可愛がってあげているのは事実みたいです。
しかし、あくまで恋愛対象としての関係は一切持たず、ジェリコは、バンにとってただの旅のお供で、数少ない一緒にいて嫌な気分にならない人間と言えそうですね。
バンのジェリコへの気持ちは変わることありませんが、物語が進むに連れて、ジェリコの中で、バンとの関係が大きく変わっていきます。
そのきっかけは、ヘンドリクセンが魔神の力を増幅させたことで新世代と言われる魔神族の血を飲んだ人たちが一気に魔神化したことが1つのきっかけとなりました。
新世代の中には、過去に魔神の血を飲んでいたギーラやジェリコも含まれ、ギーラはゴウゼルの記憶のすり替えによって、魔神化せずに済みましたが、ジェリコは自身の女としての劣等感など、嫉妬心が増幅してしまい、魔神となってしまいます。
ジェリコは化物(魔神)のまま生きるのは嫌だと、せめて命を奪って欲しいと望んでいたのですが、バンが強奪の能力を用いて、魔神化したジェリコからジェリコ本人だけを奪い去り、彼女を生きたまま救うことに成功。
残された魔神はディアンヌたちに滅ぼされ、ジェリコの魔神族の血によって得られた聖騎士としての能力は全て消えてしまったものの、1人の女性として生きることができるようになったのです。
ある種、バンは、ジェリコにとっての命の恩人で、リオネス王国がヘンドリクセンから奪還された後、このことがきっかけで、ジェリコの中で恋心が芽生え始め、バンのことが忘れられなくなってしまいます。
そして、ジェリコは決意して、バンにつきまとうようになってしまうのです。
また、時折ジェリコが暑苦しくつきまとってしまうために、バンに衣服を剥ぎ取られ裸にされてしまうこともあり、
『責任をとってもらうからな!』
と言いながら、ますますバンに恋心を募らせていきます。
あれだけ屈辱を受けて、復讐の対象となっていたはずのバンなのに、気がつけば恋愛対象としてみているわけですから、乙女心はわからないものですね。
ジェリコのバンへの恋は片思い?
ジェリコがバンへの恋愛感情を持ち、ストーカーのようにつきまとっているわけですが、実は、2人が両思いであるということは一切なく、完全なるジェリコの片思いでしかありません。
そもそも、バンはエレインのことを愛していますし、エレイン以外には何の興味も持ってはいません。
ただ、手癖が悪く、ジェリコの衣服を剥ぎとってしまった過去があることや、魔神化したジェリコを救ってしまったことで、ジェリコから恋心を抱かれ、付きまとわれているだけに過ぎず、妹分のように可愛がっているものの、時に邪険に扱うことも。
ジェリコにとっては、現時点でバンへの恋心が実る可能性がゼロなのが悲しいところですよね。
それでもジェリコは、ずっとバンと一緒にいることで、振り向いてもらえるかもしれないと思い、行動を共にする姿は、いじらしく可愛くも見えます。
男勝りな気質を見せ続けていたジェリコですが、やはり1人の女性だということが改めてわかったような気がします。
ちなみに、バンとメラスキュラの能力によって生き返ったエレインは、メラスキュラ・ガランに傷つけられ生命が危ぶまれますが、ジェリコが七つの大罪・エスカノールのいる酒場に担いで逃げ込んでくれたことで、なんとか助かります。
恋するバンのために一生懸命になるジェリコの姿はいじらしい限りです。
スポンサーリンク
まとめ
最悪の出会いから始まったバンとジェリコは、正直、普通のカップルというような関係性でもなく、かなり異質な関係のような気がします。
ただ、エレインに嫉妬を抱き、一方で絶対に実らぬ恋とわかっていながらも、バンのために命がけで尽くし、常に寄り添おうとしているジェリコの姿はいじらしくて愛おしく見えてきます。
一方、邪険にしながらも、妹のようにかわいがるバンの姿もなんだか微笑ましく、2人の関係が家族のように、良好な関係ということはできるでしょう。
今後もバンとジェリコの2人の関係は、『七つの大罪』という物語において、随時描かれていくと思いますので、動向を楽しみにしたいものですね!