漫画『ワールドトリガー』は、2019年1月から月刊誌『ジャンプSQ』に場を移し、現在も連載中です。
しかし、今でも時々休載したり、過去には2年にわたる長期休載があるなど、休載の多い作品でもあります。
というのも、実は、
一時期は『ワールドトリガー』最終回も考えたほど、作者・葦原大介先生が病気で体調が悪い状態だった
からです。
最近では、胆のう摘出による合併症で休載したこともあるだけに、本当に葦原大介先生の体調は心配ですよね…。
今回は、漫画『ワールドトリガー』について、休載した理由、そして作者・葦原大介先生の病気が何だったかについても紹介します。
『ワールドトリガー』のこれまでの休載とその理由
現在は、2019年7月号の休載を最後に、連載が続いている状態な『ワールドトリガー』ですが…
ファンの多くは、
「葦原先生のペースで連載して欲しい」
「あまり無理しすぎないでください」
など、作者・葦原大介先生を心配する声が多く上がっています。
漫画『ワールドトリガー』は、これまでに何度か休載をしています。
もともと、不運が重なる人だったようで、インフルエンザによる休載だったり、骨折による休載がありましたが…
2014年頃から、突然の休載が多くなってきます。
実はこの時期、
アニメ化されることもあって、ジャンプ編集部が『ワールドトリガー』をかなりプッシュしていた
ということが、葦原大介先生の休載に大きく関わってきます。
アニメ化されるということで、なんと、作者からしたら地獄のようなスケジュールになりかねない、
2ヶ月連続刊行
という恐ろしい所業をジャンプ編集部は強いたのです。
実際に、『ワールドトリガー』8巻の作者コメントにて、
「もう二度と2ヶ月連続刊行なんてやらないぞ」
と言っています。
これだけでも相当な負担が大きいスケジュールだったことが伺えます。
この2ヶ月連続刊行という無理なスケジュールのせいで、葦原大介先生は首の調子が悪くなってしまいます。
痛み止めを使いながら、そして時々の休載を挟みながらも葦原大介先生が『ワールドトリガー』を書き続けた結果…
2016年に、体調不良により長期休載が発表
されてしまいます。
当時のまま紹介したので、ここでの理由が体調不良により、となっていますが…
実際には、
病気による休載
だったことが後に判明し、この長期休載は2年にも渡る期間となってしまいました。
そして2018年10月29日に連載が再開されると、翌年の2019年からは『ジャンプSQ』へ移籍。
しばらくは連載を続けていましたが、ここでもまた葦原大介先生に体調面での不幸が襲い掛かります。
それが、冒頭でも触れた、
胆のう摘出による合併症で腸閉塞となってしまった
という休載理由です。
この休載自体は1か月だったので、あまり長引かず、葦原大介先生にも大事ないようで安心しました。
それにしても、葦原大介先生がm2年もの間、連載を休載することとなった病気とは、一体どんな病気だったのでしょうか?
『ワールドトリガー』作者・葦原大介の病気とは?
葦原大介先生が、かかってしまった病気というのは、
頚椎症性神経根症
という、あまり見慣れない名前の病気です。
頚椎症性神経根症が、どんな病気なのかというと…
頸椎の変性によって、神経根や脊髄が圧迫され、頚や肩甲骨付近の痛みや頚肩から腕や手にかけて痛みやしびれが起きてしまう
といった、かなり深刻な病気だったのです。
頚椎症性神経根症の原因
頚椎症性神経根症の原因となるのは、
20代を過ぎた頃から始まる老化現象の一環である椎間板の変性
なのですが、
椎間板の変性自体は、老化なので誰にでも起きること
だそうで、このこと自体は病気ではありません。
病気として診断されるのは、脊柱管や椎間孔が狭くなり、脊髄や神経根が圧迫されたことで、
痛みなどの症状が起きるようになってから、初めて病気扱いになります。
続いて、頚椎症性神経根症の症状としては、先述した痛みやしびれがありますが、さらに詳しく見ていきましょう。
頚椎症性神経根症の症状1 頚部の痛み
首の後ろの部分に痛みが生じます。
- 頚を後ろにそらした時
- 重い荷物を持った時
に痛みが出るので、上を見たり、うがいをすることが不自由になり、実生活に影響が出てしまいます。
痛みの度合いも、人によってさまざま。
軽いレベルで済む人から、耐えられないような激痛がする人まで…。
葦原大介先生の場合は、おそらく激痛だったのでしょうね…。
頚椎症性神経根症の症状2 しびれ感・感覚異常
頚椎症性神経根症の場合、しびれがかなり特徴的で、
主に”左右どちらかの腕から手”にしびれや脱力が起きる
片方だけに症状が起きやすい病気になっています。
葦原大介先生の場合は、
一時期は体が動かせない状態にまで陥り、『ワールドトリガー』85話を最終回にするつもりでいた
というのですから、相当深刻な事態に陥っていたわけです。
痛みももちろんですが、体が動かせない状態ともなると、しびれの症状も酷かったのかもしれません。
頚椎症性神経根症の症状3 手の知覚障害
首から手指にかけて知覚障害が生じ、刺激を正常に知覚できない状態になります。
何にも触れていないのに痛みが走る
など、ですね。
こうして見てみると、日常生活を送るのも大変な病気で、これでは漫画どころではないのも頷けます。
2ヶ月連続刊行のために無理をした結果、現在も体調と相談しながら連載を続けないといけない状態になってしまったのですから、
ジャンプ編集部の罪は非常に大きい
と言えるでしょう。
ちなみに、葦原大介先生の例があったにもかかわらず、
後に『食戟のソーマ』アニメ化の際も同じことをしていた
のですから、ジャンプ編集部はブラック企業と言ってもいいのではないでしょうか。
スポンサーリンク
まとめ
『ワールドトリガー』は、何度か休載していますが、過去に2年もの間、長期休載した理由は、
作者・葦原大介先生が頚椎症性神経根症という病気になってしまったから
だったことがわかりましたね。
首に痛みが生じ、さらには手のしびれまで発生、日常生活に支障をきたす症状が起きるこの病気…
葦原大介先生がこうなってしまったのも、2ヶ月連続刊行というスケジュールで無理をしてしまったことにありました。
ジャンプ編集部は、プッシュしたいからと言って、漫画家に無理を強いるのを、やめたほうがいいのではないでしょうか…。
読者だけでなく、作者いてこその漫画です。
その作者にも、丁重に扱って欲しいものですね。