ネットワークビジネスの勧誘方法と断り方を解説!誘われやすい人とは?

『ネットワークビジネス(=マルチ商法)』って、いろいろと問題が起きたりしていますよね。

中でも多いのが、

「勧誘がしつこい」

「友人から誘われて、断りにくくて困っている」

というような、

勧誘方法

に関すること。

特に身近な友人、知人から勧誘されると、断りにくいこともあるでしょう。

今回は、

ネットワークビジネスの勧誘方法と断り方について、がっつり調べました。

さらに、

『誘われやすい人』はどんな人なのか?

そして、

困った時の相談先

についてもお伝えします。

なお、この記事では『商品』と表現していますが、

ネットワークビジネスには、形のある『品物』ではなく、サービスを提供するものもあります。

その場合も同じだと思って読んでください。

ネットワークビジネスの勧誘方法とは?

え?中学の同級生からメール?

まず、ネットワークビジネスの勧誘方法について、お話ししましょう。

上手に断るためには、相手の出方を知っておくと有利ですよ。

ネットワークビジネスでよくある勧誘方法

ネットワークビジネスでありがちな勧誘方法は

  • しばらく会っていない友人に連絡を取り、会う約束を取り付けて勧誘する
  • ママ友の集まりやお茶会、ランチ会などで勧誘する
  • パーティーやランチ、商品に関するイベントに誘い、そこから勧誘する
  • 健康や子育てに関するイベントなどを入り口にする
  • 「会わせたい人がいる」などといって、ベテランの勧誘員を連れて来る
  • SNSなどで知り合った人と親しくなり、勧誘する
  • セミナーや講演会などに誘いだして、勧誘する

といったものです。

パターン1 久しぶりの友達から突然連絡が…

これはとてもよくあるパターンで

  1. 昔の同僚や同級生などから突然「久しぶりに会わない?」などと連絡が来る
  2. ランチやお茶などの約束をする
  3. 雑談をしているうちに、『将来の不安』や『仕事への満足度』『収入に関する話』などをしてくる
  4. その不安を解消できる方法があるという話、つまり儲け話を持ち掛けてくる

という勧誘の仕方です。

この勧誘方法は、あまりにも多いので

「昔の友達や知り合いから突然連絡が来たら、ネットワークビジネスなどの勧誘を疑え」

と言われるほどです。

パターン2 ママ友の集まりやお茶会、ランチ会などで

ママ友同士の集まりなどでも、ネットワークビジネスの勧誘が行われることがあります。

ランチやお茶会などで、ネットワークビジネスで売っている商品のPRをするのです。

この時に、

  • 子どもや家族の健康に良い
  • 〇〇(サプリや食品名)を使うようになってから、病院へ行く回数が減った
  • 自然のものだから体に優しく、安全
  • 高いけど品質が良く、それだけの価値はあるし、料理がおいしくできる(鍋などの場合)

といった話をすることもあります。

そうやってPRをしておいて、

関心のありそうな人を、後日個別に勧誘するのです。

「子どもも友達同士だし、断りにくくて…」

というケースも多いパターンですね。

パターン3 商品に関するイベントで

商品の使用体験会やワークショップなど、

商品に関係するイベント

を入り口にする勧誘もあります。

たとえば、とあるネットワークビジネスの勧誘では

料理教室に誘われて行ってみたら、延々と調理器具のPRをして、なかなか料理の話にならなかった。

料理も聞いていたのと違うメニューで、料理時間も短く、しかもその後に入会を誘われた。

というケースが。

その場では勧誘されなくても、油断は禁物。

イベントでの反応を見て『この人は興味がありそう』『勧誘できそう』などと判断されれば、後日個別に声をかけられる可能性も十分あります。

パターン4 健康や子育てに関するセミナー、イベントなどを入り口にする

  • 健康関連のセミナーや講演会
  • 子育てに関するセミナーや講演会、相談会

といった中で商品を紹介するケースもあります。

この場合、会場が商用利用禁止だと、その場での販売や勧誘はできませんよね。

おそらく、セミナー中は、さりげなく宣伝しておいて、買いたいと思った人から後日連絡をもらったりしているのでしょう。

こうしたイベントは、保育所や公共施設などを使って行われる場合もあるので、要注意です。

中には、会場の管理者が、ネットワークビジネスと知らずに、場所を貸していることもあるようです。

パターン5 『ぜひ会わせたい人がいる』などといって、勧誘員を連れて来る

「あなたは大事な友達だから、ぜひ会わせたい人がいるの!」

こんな言葉で始まる勧誘もあります。

そう言ってきた人が、親しい友人や仕事でお世話になっている人だったりすると、

「会ってみようかな」

と思うかもしれませんね。

そして

会ってみたら、ネットワークビジネスの勧誘だった!

というものです。

『勧誘員を連れて来る』のパターンでは、

友達と2人で会うものと思って行ってみたら、もう1人連れて来てて、勧誘された

というケースもあります。

この勧誘方法は、

『初心者がベテランと一緒に勧誘する』

という、ネットワークビジネスでは珍しくない方法です。

パターン6 SNSなどで知り合った人と親しくなって…

『SNSなどで親しくなった人が勧誘員(ディストリビューター)だった』

ということも、けっこうあります。

一緒に遊びに行ったり、ご飯食べたりしてくれる友達募集中です。

良かったら、友達になってもらえませんか?

というようなメッセージを送ってきて、つながり、

友達になるつもりで会ったら勧誘された

というケースです。

友達になれると思ったのに、ターゲットとして見られていたなんて、がっかりですね…。

パターン7 セミナーなどに誘いだして、勧誘する

「すごくいいセミナーがあるから行かない?」

「ビジネスで大成功した人の話を聞いてみない?」

などと言って、

ネットワークビジネスのセミナーに誘うパターンもあります。

当然、セミナーに行けば、勧誘されます。

普通の講演会などのように、落ち着いてビジネスの話をすることもあります。

しかし、中には、

催眠商法に近いのでは?

と思うようなやり方で、セミナーをするケースもあるので、注意が必要です。

『催眠療法に近い』ってどんな風かというと

  • 高価な服や装飾品できらびやかに着飾った人が出て来る
  • 大きなモニターや照明装置などを使って、派手な演出をする
  • ハイレベル感や特別感を強調する演出や話の仕方をする
  • すでに会員になっている参加者が、講師の言うことに歓声を上げたり大絶賛したりと、大げさに反応する
  • 講師が「成功したい人!」などと言うと、会員の参加者が一斉に手を挙げたりする

といったようなやりかたで、

初めて参加した人を心理的に巻き込み、その気にさせてしまうのです。

ネットワークビジネスの勧誘は実に多種多様

ここに挙げたのは、あくまでも『例』でしかありません。

実際には、他にも実に多種多様な勧誘の仕方があります。

その中には

  • ネットワークビジネスだと感じさせない
  • 勧誘だとはわかりにくい

というものもあります。

ですから、ここに挙げた例と似ていなくても、

「なんかちょっと妙だな」

「儲け話っぽい?」

という感じがしたら、念のため警戒のアンテナを立てておきましょう。

これってネットワークビジネス勧誘?勧誘の見抜き方

本来、ネットワークビジネスの勧誘では

『最初にネットワークビジネスへの勧誘であることを告げなければならない』

と法律で決まっています。

ですから、ネットワークビジネスの勧誘だと相手に知らせない勧誘は違法なのです。

しかし、

『ネットワークビジネスの話だ』

と最初に話したら、まず断られますよね。

そのため、ネットワークビジネスとは言わずに勧誘する人も多いのが現実なのです。

となれば、ネットワークビジネスだと見抜くことが大事ですよね。

そのためにも、

ネットワークビジネスを見抜くポイント

を、いくつか紹介しましょう。

ネットワークビジネスの勧誘員の特徴

ネットワークビジネスの勧誘員には、こんな特徴があることが多いです。

  • テンションが高い
  • 妙にポジティブ
  • まじめで素直
  • 『夢』『成功』『ご縁』『引き寄せ(の法則)』『感謝』といったような言葉をよく使う。
  • パーティーやセミナーが好きで、よく参加している様子が、SNSなどから垣間見える
  • SNSを見ると、仲間内で商品やセミナーなどを誉めあったり、仲間内で使う言い回しを使ったりして盛り上がっている感じがする
  • 扱っている商品を、SNSなどで絶賛している
  • 自分が関わっている企業が、いかに社会貢献をしているかなどを強調してくる
  • スピリチュアルや自己啓発などが好きな人も多い

また、ネットワークビジネスに没頭気味な人だと

  • ネットワークビジネスの仲間や企業の言うことを信じて疑わない
  • 『このネットワークビジネスをやっている自分たちは特別な人だ』と思っているところがある
  • 商品やサービスを絶対的に良いものだと信じている
  • 批判や疑問を投げかけられると、怒ったり、否定したりする

というような様子が見られることもあります。

このような様子があったら、

「ネットワークビジネスかも?」

と用心しておくと良いでしょう。

もちろんこれは、ネットワークビジネスをやる人がすべてこうなる、というわけではありません。

地に足を着けて、冷静にネットワークビジネスに関わっている人も、多くいます。

ネットワークビジネスの勧誘でよくあるフレーズ

もう1つのネットワークビジネスを見抜くポイントは、

勧誘の時によく出て来る言葉です。

その言葉は、現実と違う所やツッコミどころもあるので、一緒に紹介しましょう。

このような言葉が出てきたら、警戒しておいてください。

勧誘で使われがちなフレーズ 現実・ツッコミどころ
誰でも稼げる 誰でも稼げるのであれば、もっと多くの人がやっているはず。
空いている時間で手軽にできる 実際は宣伝や勧誘のために、連絡をしてアポを取り、会って話をしたりする時間がかかる。

断られたりする精神的な負担も考えると、『手軽』ではない。

ABCの法則で簡単に勧誘できる 『ABCの法則』とは、『勧誘に慣れていない人がベテランの販売員と一緒に勧誘する』というやり方。

勧誘される方にしてみれば、『初対面の人に儲け話をされる』ということになるわけで、断る人が多いことは言うまでもない。

とても良い商品だから勝手に売れる 勝手に売れるくらいなら、わざわざネットワークビジネスという形にしなくても、普通に売れば良い。
日用品だから、誰もが見込み客になる 『誰もが使う』商品はあるが、ネットワークビジネスで販売している物はそれなりに高価だったりもするので、誰もが見込み客になるわけではない。
この企業は業績が伸びているし、無借金経営だから大丈夫 『企業の業績』や『無借金経営』であることと、『販売員になった人が稼げるかどうか』って、どう関係あるのだろう?
早く始めた方が収入が多くなる ネットワークビジネスの収入は、主に『どれだけ商品を売れるか』『どれだけ勧誘できるか』によるので、始める時期は関係ない。
権利収入を得られる

(『働かなくても稼げる』『不労所得を得られる』まで言うケースもある。)

権利収入とは、自分の下に商品を流通させるネットワークを作り、そのネットワークでの売り上げに応じて得られる収入のこと。

でも、実際に権利収入で多額の収入を得ている人はごくわずか。

『成功できる』

『夢をかなえられる』

ネットワークビジネスで『成功』できるのは0.25%程度の人で、特に初心者には非常に難しい。

だから、ネットワークビジネスの収入で自分の夢をかなえるとしても、それも難しい。

『信じれば成功する』『成功すると信じることが大事』 信じれば仕事や商売がうまくいくなら、誰も苦労しない。

信じれば成功するなら、『成功した』という人の率はこんなに低くないはず。

うちの企業はこんなに社会貢献している 企業が社会貢献しているかどうかより、そのネットワークビジネスが自分にとって、本当に安全で、現実的に可能なものかどうか、合っているかなどの方が大事。

このように、勧誘員はいろいろな言葉で誘ってきますが、

  • 冷静に考えると現実に合わない
  • よく考えるとなんだかおかしい

といった点があったりするのです。

こんな勧誘方法は違法!

ネットワークビジネス(=マルチ商法)は、勧誘や販売でいろいろな問題が起きていますよね。

そのため、

勧誘や宣伝、販売について、法律で厳しく規制されていて、そう簡単に勧誘ができない

ようになっています。

でも実際には、

違法な勧誘をする勧誘員も、たくさんいます。

法律を守っていたら、勧誘できないからです。

では、どういう勧誘が違法になるか、例をあげましょう。

メモ

ここでは『商品』と表現していますが、サービスなど、形のない物を利用する時も同じです。

また、『契約する』というのは、勧誘員になる契約と、商品を購入する契約、両方を指します。

違法な勧誘

  • 企業名や氏名を伝えない
  • 勧誘目的であることを告げずにアポを取る
  • 最初に『ネットワークビジネスの勧誘である』ことを伝えない
  • 商品の品質や性能、使い方などについて、重要なことや本当のことを伝えない・嘘を言う
  • 入会費、セミナーなどへの参加費などや、契約を解除する場合の条件やその他の重要なことについて、本当のことを伝えない・嘘を言う
  • 誰でも簡単に稼げる、絶対に成功するなど、誇大表現をする
  • 勧誘する時に、威圧したり脅したりして、相手を困らせたり、無理やり契約すると言わせたりする
  • 契約するまで帰らせない、「契約すると言わなければ帰らない」などと居座る
  • 断っているのに引き留めたり、説得したりする
  • 以前に断られたのに、また勧誘する
  • 公共の場以外の場所(勧誘員の家や相手の家、ホームパーティーの場、貸し切りの会場でのセミナーなど)で勧誘する
  • 内容を言わずにセミナーへ連れて行き、複数人で説得する
  • クーリング・オフの説明をしないまま勧誘する
  • 契約の時に、『概要書面』と『契約書面』を渡さない。

以上が、特定商取引法によって禁止されている勧誘や販売の方法です。

なお、最後の『概要書面』と『契約書面』ですが、これは必ず両方渡さなければなりません。

内容など、詳しくはこちらのサイトに書いてあります。

ネットワークビジネス勧誘のすべて!6つの流れ&違法な手口を全解説」より

その他にも、サプリや健康食品など健康や美容に使うものを

  • 『〇〇で病気が治る』
  • 『〇〇を飲むと病気を予防する効果がある』
  • 『〇〇で1週間で5㎏痩せられる』

などと宣伝・紹介するのは、薬機法違反です。

中には、違法であることを承知で、

「メモを取らないで聞いて」

と言って話したり、法律にひっかからないギリギリの表現でかわしたりする勧誘員もいます。

また、海外では

『医療現場で使われている』

などと言うケースも。

でも、文章に残らなくても、また海外で認められていても、

日本で違法とされていることは違法でしかありません。

そして、

企業も違法行為を黙認しているのではないか?

とも思えるようなネットワークビジネスもあります。

違法な勧誘や宣伝をするようなネットワークビジネスからは、距離を置いた方が安全です。

ネットワークビジネスの断り方

ネットワークビジネスの断り方は?

ではいよいよ、

ネットワークビジネスに勧誘されたらどう断るか

についてお話しします。

最強の断り方

最強の断り方は

「興味がありません」

「やりません」

「お断りします」

「契約しません」

と、

ド直球できっぱり伝える

これがベストです。

相手はいろいろと説得にかかるかもしれませんが、

この4つの言葉で押し通しましょう。

なぜこれが最強かといえば、法律では、

一度勧誘を断られたら、それ以上、勧誘してはいけない

と決められているからです。

そして、この4つの言葉は、

『断る』ことをはっきり伝える言葉

だからです。

本来なら、この4つのどれかを言った時点で、勧誘は終了できます。

ネットワークビジネスを断るコツ

ネットワークビジネスの勧誘を断るには、コツもあります。

そのコツをお伝えしましょう。

1 できるだけ早い段階で断る

断る時には、できるだけ早い段階で断ることがとても重要です。

なぜかというと、

人は、小さな頼みごとを一度受け入れると、次の頼みごとを断りにくくなりがちだからです。

ですから、

「すぐ断るのは悪いから、少し話を聞いてから断ろう」

「会ってみてから断ろう」

というのは、やめましょう。

ネットワークビジネスと分かった時点で、すっぱり断るのが一番です。

2 『興味がない』『その気にならない』以外の理由は言わない

『理由があった方が断りやすい』と思う人も多いかもしれませんが、

断る時には、『興味がない』『その気にならない』以外の理由は、言わない方が良いです。

なぜかというと、理由を言ってしまうと、

『その理由が解消できれば、やる可能性がある』

と相手は受け取るからです。

また、理由を打ち消すようなことを言われて、逆に断りにくくもなります。

たとえば

ネットワークビジネスを始める(経済的)余裕がない

⇒「始めれば儲かるんだから、大丈夫」

仕事が忙しくて時間がない

⇒「自分のペースでできるから、心配ない」

やったことがない・自信がない

⇒「私も同じだったけど、大丈夫だった」

人見知りだからそういうのは苦手

⇒「そういうところも変わっていく」

今の仕事に満足している

⇒「今の仕事を続けながらでもできる」

といったようにです。

こうなると、また別の理由を探さなければならなくなってしまいます。

そんなやり取りが続いたら、疲れてしまいますよね。

だから、『興味がない』『やりたくない』以外の理由は言わない方が良いのです。

なお、『断る時には、相手が納得するような理由が必要』と思い込んでいる人も多いですが、

断る時に、相手を納得させる義務はありません。

それに、

『その気にならないから』『興味がないから』は、立派な『断る理由』です。

がんばって、『やらない』『興味がない』で押し通しましょう。

3 断る時に使ってはいけない言葉

断る時に使ってはいけない言葉もあります。

それは

  • 『いいです』
  • 『結構です』

など。

なぜかというと、

このような言葉は、『良い』という意味で使うこともあるため、『OKした』ということにされかねないからです。

これは訪問セールス等にも言えることですが断る時は、

  • 『お断りします』
  • 『やりません』
  • 『興味がありません』
  • 『契約しません』

など、『断る』という以外の意味には取れない、他の解釈の余地のない言葉を使いましょう。

もっとも、こちらが断っているのを承知で、解釈を曲げて『契約する』と言ったことにしてしまうのは、相当悪質ですけどね…。

相手が友達なら、絶縁レベルと言って良いでしょう。

4 空気を読まない

『断る時は、空気を読まない』

これは日本人では、苦手な人が多いことでしょう。

だからこそ友達や親戚、ママ友仲間といったような人間関係を利用して勧誘する人もいるのです。

  • 仲のいい友達が頼み込んできている
  • 義理の親から勧誘されてしまって、関係を悪くしたくない
  • 周りのママ友は『いいねぇ』などと言っている
  • お世話になった人に勧誘された

こんな中で断るのは、勇気がいりますよね。

周りの雰囲気やその人との関係の中で空気を読むと、断りにくくなります。

でも、きっぱりと断りましょう。

『他人は他人、自分は自分』です。

それに、お世話になったことは、別のことで恩返しすれば良いのです。

5 批判や辞めさせるための説得は、基本的に禁物

勧誘してきた人の話の内容や様子から

「そんなこと辞めた方がいいよ!」

と言いたくなることもあるでしょう。

でも、基本的には、

批判したり、否定したり、辞めさせようと説得したりするのは、禁物

と思っておいてください。

『私はやらないけど、あなたのやっていることを否定もしない』

というスタンスで淡々と断る方が、関係も悪くなりにくいですし、自分も相手も楽です。

こういうものは、

本人が自分で見切りをつけて辞めることを決めない限り、辞めさせるのは難しいです。

本人は、本当に良いと思ってやっていますから。

無理に辞めさせようとすれば、縁が切れたり泥沼化したりしてしまうこともあるでしょう。

ただし、これはあくまでも、友人や知人など、ある程度距離のある関係の場合です。

もし家族など、かなり近い関係の人が

  • ネットワークビジネスをやっていて心配
  • ネットワークビジネスに没頭して、家庭を顧みなくなっている
  • 大赤字で生活費にも困っているのに、『頑張れば儲かる』と言って現実を見ようとしない
  • ネットワークビジネスの健康食品や健康法を過信していて、子どもが病気になっても病院に行かせない

など、問題が起きそう、問題が起きているという場合は、まず消費生活センターに相談してください。

少しでも心配なことがあったら、遠慮せず、早めの相談をお勧めします。

消費生活センターの連絡先は、こちらです。

全国の消費生活センター

電話なら、局番なしの『188』

で最寄りの消費生活センターを案内してもらえます。

こんな時はどうする?

『断る時はきっぱりはっきり』

が、基本です。

しかし、やはり断りにくいこともありますよね。

そんな時の対処例を、いくつか紹介します。

ネットワークビジネスの勧誘かどうか、判断しにくい

ネットワークビジネスの勧誘かどうか判断しにくい場合は、

「それって、ネットワークビジネスの勧誘?」

と率直にきいてみましょう。

「そうだよ」

と言われれば断りやすいですよね。

「ちがうよ」

と言われて、やっぱり勧誘だった場合は、法律違反を理由に断ることもできます。

(そもそも、勧誘だと言わずに勧誘すること自体が、法律違反ですけどね。)

また、

  • 「会わせたい人がいる」と言われたら、何をしているどんな人なのか、なぜ会わせたいのかを訊ねる
  • 「良いセミナーがある」と言われたら、内容を具体的に教えてもらう

というようにして、これもネットワークビジネスの勧誘とわかったら、その時点で断るのがお勧めです。

「会ってから(行ってから)のお楽しみだよ」

などと言って説明してくれない場合は、

  • どんな人かもわからないで会うのは苦手だから
  • 内容のわからないセミナーには行きたくないから

などと断ると良いです。

たびたび勧誘され、もう勧誘されたくない場合

友人や親戚などに一度ならず勧誘されて、

「この話はもうしないでほしいな」

と思った時は、

  • 「これからも付き合っていきたいから、これ以上は誘わないでほしい」
  • 「あなたとは、ネットワークビジネス抜きで付き合っていきたい」

と伝えてみましょう。

それでもしつこく勧誘してきてうんざりするようなら、あまり我慢せず、思い切って

「これ以上誘うなら、今後はお付き合いできない」

と、これ以上の勧誘があるなら

距離を置くことも辞さないこと

を伝えるのも、やむを得ないでしょう。

こういうことって、言いにくいですよね。

でも、我慢して付き合っていも、良い付き合いにはならないことが多いものです。

それよりは、相手にこちらの気持ちをはっきりと伝える方が良いです。

友人と2人で会うと思っていたら、予告なく勧誘員を連れて来た場合

先にも書いたように

『友人と2人で会うものだと思っていたのに、抜き打ちで勧誘員が来て、勧誘された』

というケースもあります。

この場合、

連れて来たもう1人は、ベテランの勧誘員である可能性が高いです。

『初心者は、ベテランと一緒に勧誘をする』というやり方のところも多いからです。

そんな時は、

  1. 「この方は?」と最初にその人のことと、予告なく連れて来た理由をたずねる
  2. 「すごくいい情報を持ってる人で、ぜひ聞いてほしくて」などと言ったら、「ネットワークビジネスかなにか?」と、こちらから聞いてしまっても良い
  3. ネットワークビジネスの勧誘だとわかった時点で、きっぱり断る

というようにすると良いです。

こういう時、

『相手はベテランである可能性が高い』

ということを忘れてはいけません。

  • 極力、話が進まない段階で断る(話が長くなると、丸め込まれる恐れがある)
  • 絶対に討論したり論破したりしようとせず、シンプルに断る
  • 話を遮ってでも、とにかく断る

と、とにかく

『断る』ことに気持ちを集中させることが大事です。

それでもだめなら、話の途中であっても、

「これ以上、この話をするなら、ここで失礼します」

と、躊躇せずに帰るということが、身を守る術です。

あまりにしつこい場合

あまりにしつこい勧誘をされた場合は

  • 「これ以上勧誘するなら、本社に連絡します」と伝える
  • 消費生活センターに連絡する

という方法があります。

これは、両方するのがおすすめです。

ネットワークビジネスでは、違法な勧誘も多いですが、企業側はやはり『クリーン』なイメージを保ちたいですよね。

ですから、

悪質な勧誘員を処分したりする企業もあります。

本社やお客様窓口などに直接連絡をして、二度と勧誘しないように、釘を刺しておくと良いでしょう。

そして、消費生活センターへの連絡。

消費生活センターには、勧誘員や企業に直接注意や指導をする権限はありません。

でも、

「〇〇という企業で違法な勧誘を行っている」

という報告が積み重なれば、

行政処分などにつながる可能性

もあります。

また、このような報告がを積み重ねれば、法律改正の時に活かされることでしょう。

商品を買うだけなら安全?

『勧誘員にはならなくても、商品を買ったりサービスを利用したりするだけなら…』

と思う人もいるでしょう。

でも、これも注意が必要です。

勧誘員の話だけで、すぐ契約せずに、ネットなどで

  • 企業の様子
  • 評判
  • トラブルがないかどうか、あるとすればどんなトラブルがあるのか

などをよく調べてみてください。

そして、勧誘員が違法な宣伝や勧誘を行っていたり、トラブルが多そうだったりしたら、やめる方が安全です。

また、違法とまではいかないとしても、

  • 企業のサイトに書いてある説明と販売員が言っていることが違う
  • 「必ず〇〇が解決する」など、極端な効果を謳っていたり、言い切れないはずのことを言い切っていたりする
  • 「知識がなくても、どんなふうに使っても安全」など、安全性について雑な説明をする
  • 医療やワクチンなどを否定したり、『病院の薬は危険』などと不安を煽ったりする
  • 自分には合わないのに「好転反応だから止めない方が良い」などと使用を続けさせようとする
  • 勧誘員が顧客やクライエントの個人的な話や体調、相談したことなどについて、SNSやブログなどに書いている

などという場合も、やはり避けた方が良いでしょう。

ここに挙げたのはすべて、筆者が実際に見聞きしたことがあるものです。

もちろん、ネットワークビジネスをやっている人すべてがこうではありません。

でも、中にはこのような販売員もいますし、

「違法な勧誘・販売をしている販売員が少なくないのに、企業は何も言わないの?」

と思わずにいられないような、ネットワークビジネスもあるのです。

特に健康に関するものや、体に使うもの、心に関わる自己啓発やセラピーなどは、気を付けてくださいね。

ちなみに、心に関する悩みごとがある場合は、自己啓発やスピリチュアルなどのセラピーより

  • 各県の精神保健センター
  • 一般の人の心理相談をやっている大学
  • 精神科、心療内科などでカウンセリングをやっているところ

に相談するほうが、安全ですし、費用も安く済みます。

ネットワークビジネスに誘われやすい人

あっ、あの人誘えるかも…?

ネットワークビジネスの勧誘は、できれば受けたくないですよね。

では、どんな人が勧誘に遭いやすいのでしょうか。

ネットワークビジネスに誘われやすいタイプ

ネットワークビジネスに誘われやすいのはどんな人か、見てみましょう。

非常に狙われやすい人とは

まず、

  • 社会経験が少ない
  • 1人暮らしを始めたばかり
  • 地元を離れて進学・就職したばかり
  • 高齢者のみの世帯、もしくは高齢で一人暮らし

という人は、

とても狙われやすいです。

もしあなたがこれに該当するなら

何かに誘われて契約をする時は、必ず家族など、信頼できる人に相談してからにしてください。

家族に相談できない時は、消費生活センターでもOKです。

なぜこのような人がターゲットにされるかというと、

  • その土地に知り合いが少ない
  • 社会経験が少ないと、怪しいかどうか見極めるための知識や勘もあまり育っていない
  • 環境が変わって不安があることも多く、心の隙に入り込みやすい
  • 話し相手が欲しくなり、つい話をしてしまう
  • 相談する相手が身近にいないことも多い

という要素があるからです。

大学のサークルやナンパなども、勧誘の入り口になったりする

ので、気を付けてくださいね。

その他、誘われやすい人

誘われやすい性格

  • ポジティブ・積極的
  • 人の話を遮れない、断れない
  • つい相手に合わせてしまう
  • 素直
  • 受け身になりがち
  • フットワークが軽く、新しいことを始めるのに抵抗が少ない
  • 好奇心が強い

誘われやすい状況

  • 友達が欲しい
  • 仕事関係の人とばかり付き合っているので、それ以外の人と知り合いたい
  • 人脈を作りたいので、いろいろな人に会ってみたい
  • 自分を変えたいと思っている

誘われやすい仕事や生活

  • 副業を始めたい
  • お金や仕事について、悩みや不安がある
  • 経済的に余裕のある生活を送りたい
  • 経済的に余裕があるので、何かやってみたい

誘われやすい興味関心、価値観

  • 何か熱中できるものが欲しい
  • 健康や美容、自然食品などに興味や関心がある
  • 使うなら良い品質の物を使いたい
  • できることなら、なるべく医者に掛かりたくない
  • 社会貢献や環境問題などに関心がある
  • スピリチュアルや自己啓発などに興味がある・やっている
  • 『夢をかなえる』『成功する』ことに憧れる

他にも挙げればキリがないのですが、

誰でも3つ4つくらいは当てはまりそうですよね。

そう、つまり

誰でも、ネットワークビジネス勧誘のターゲットとして見られる可能性がある

ということなんです。

そして上手な勧誘員ほど、あなたの性格に合わせ、興味関心を上手く入り口にして勧誘してきます。

ですから、

「私は誘われないだろう」

「私なら、話を聞いても絶対うまく断れる」

という油断は禁物ですよ。

ちなみに、

ネットワークビジネスをやっている人の中に、スピリチュアルや自己啓発をやっている人は多いです。

そのため、

スピリチュアルや自己啓発などのセミナーで勧誘される

こともあります。

こういったことに関心がある人も、注意してくださいね。

ネットワークビジネスで困ったときは

もし、

  • 勧誘がしつこい
  • 本当はやりたくない、買いたくないのにむりやり契約させられた
  • 家族がネットワークビジネスをやっていて困っている

など、ネットワークビジネスについて困ったことが出てきたら

消費生活センター

に相談しましょう。

消費生活センターは各都道府県にありますし、電話でも相談できます。

もう一度、相談先を紹介しますね。

全国の消費生活センター

電話は、局番なしの『188』です。

『いやや』と覚えてくださいね。

「こんなことで相談してもいいのかな?」

と遠慮する必要はありません。

秘密も守ってもらえるので、安心して相談できますよ!

スポンサーリンク

まとめ

ネットワークビジネスでは、相手との関係やいろいろな状況を利用して、様々な方法で勧誘をしてきます。

ですから、

『こういうタイプの人なら勧誘されない』ということは、まずない

と思ってください。

ネットワークビジネスの勧誘方法は、法律でいろいろな規制が掛けられています。

でも、違法勧誘をしている勧誘員も、それを放置していると思われる企業も、けっこう多いものです。

中には、勧誘と感じさせないスタイルの勧誘も。

そんな時は、

「これはネットワークビジネスの勧誘?」

と率直に確かめてみましょう。

そして、もしネットワークビジネスの勧誘とわかったら

「やらない」

「お断りします」

などと、きっぱり断りましょう。

シンプルでストレートに伝えることが、最も効果があります。

筆者もそうでしたが、もともと断るのが苦手だと勇気が要るかもしれませんね。

でも、率直に伝えると、案外大丈夫なものです。

勇気を出して、しっかり断ってくださいね。

応援しています!

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする