20世紀で、最も活躍をした画家
『パブロ・ピカソ』
美術の教科書には、必ずといっていいほど載っていますよね。
そんなピカソですが、本名がとても長いことで有名なんです。
そこで今回はピカソの名前に迫るために
『ピカソの長い本名の理由』
『そのフルネームにある意味』
を紹介していきます。
この記事を参考に、ピカソについて、ぜひ知ってください。
パブロ・ピカソのフルネーム
パブロ・ピカソ
- 1881年10月25日にスペイン南部に生まれる
- 1973年4月8日に満91歳でこの世を去る
- フランスで画家・彫刻家・素描家として制作活動
ピカソのフルネームは
『パブロ、ディエーゴ、ホセ、フランシスコ・デ・パウラ、ホアン・ネポムセーノ、マリーア・デ・ロス・レメディオス、クリスピーン、クリスピアーノ、デ・ラ・サンティシマ・トリニダード、ルイス・イ・ピカソ』
と言います。
このとても長い名前が特徴的ですね。
実際にピカソ自身は、自分の本名を使っていたのでしょうか?
気になったので調べてみました。
ピカソは名前を覚えきれてなかった!?
実は、ピカソ本人も自分の名前を覚えられませんでした。
実際にピカソ本人も、この名前を使わず
『パブロ・ピカソ』
と略称を名乗っていたのです。
それもそのはずです。
『パブロ、ディエーゴ、ホセ、フランシスコ・デ・パウラ、ホアン・ネポムセーノ、マリーア・デ・ロス・レメディオス、クリスピーン、クリスピアーノ、デ・ラ・サンティシマ・トリニダード、ルイス・イ・ピカソ』
というピカソの本名は、
『23個の単語』
が含まれている、とても複雑な名前でした。
ピカソ自身も不便と感じていたのでしょう。
結局、最期までピカソは、自分の名前を完璧には言えなかったようです。
ピカソが長い本名になったワケ
しかし、なぜピカソは、こんなに長いフルネームになったのでしょうか?
それは、ピカソが生まれた土地に関係があるようです。
生まれた土地の伝統
ピカソの本名には、両親や両祖父だけではなく、親戚や乳母ふくめ
『7人分の名前』
が含まれているのだそうです!
スペインの名前のつけ方は
『名前+父親の苗字+母親の苗字』
という構成が基本です。
名前(ファーストネーム)
+
セカンドネーム
+
苗字(ファミリーネーム)
+
父親の名前
+
母親の名前
+
祖父の名前
+
祖母の名前
という感じで、おじいちゃんやおばあちゃんから名前をもらうことも、あるそうです。
ピカソの出身地は、スペインです。
なので、ピカソの名前には、大切な家族の名前が含まれているわけですね。
ピカソの両親は、子供が生まれたことを祝福して、このような名前を入れたそうです。
当のピカソ本人は、使いこなせなかったようでしたが、こんなにも愛されているなんて、ちょっと羨ましいですね!
家柄が関係している
由緒正しいのかはともかく、名前が長いということは、
ピカソが良い家柄
だということを示しているようです。
しかし
南部の地方のマラガで生まれる
ピカソの父親は資産家の息子ではなく、レストランなどの壁画を描いて生活を立てていた
スペイアンダルシア地方の伝統で『名前が長ければ長いほど幸福がやどる』というのがあり、そこから名付けただけ
という話もあり、実際の家柄は、よく分かっていません。
父親は、美術教師や学芸員をしていたのですが、貧しい生活をしていたようです。
ピカソ自身は、かなりのお金持ちだったように言われていますが、はたして、それはいつからだったのでしょうね。
ピカソの名前に込められた意味
ピカソの両親は、どんな意味を込めて、最愛の息子に名前をつけたのでしょうか?
それについても探ってみましょう。
両親の苗字を組み合わせていた
- ルイス・・・父方の故郷マラガで平凡な性
- ピカソ・・・母親の性
ピカソのフルネームには、両親の苗字はもちろんのこと、
祖父や叔父・父など、7人分の名前や乳母の名前
も入っています。
スペインでは、
母方と父方の性を、慣例的に名前の最後につける
そうです。
なので名前の最後には
『ルイス・ピカソ』
が加わっています。
どうしてピカソは母親の旧姓を名乗っている?
諸説がもろもありますが、
- 目立つし、変わっている名前だから
- スペイン語のペガサスと単語の響きが似ているから
など、たくさんの憶測が飛び交っています。
しかし
ピカソが多くのペガサスの絵を描いていた
ことから、
ピカソとペガサスの単語の響きが似ている
ので、使っていたのかもしれません。
キリスト教のクリスチャンだった?
ピカソには、キリスト教の信徒にあたえられる名前がついています。
『シプリアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード』
という言葉が本名に入っています。
これが、キリスト教では『三位一体』を意味します。
キリスト教では、洗礼をしたあと洗礼名を与えられるのですが、ピカソはそのときに、戴いた名が長かったようです。
もともとスペインは、キリスト教が多い地域です。
ピカソがクリスチャンでも不思議ではないですね。






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まとめ
とても長い名前であることで、現在でも時折話題にあがるピカソ。
その名前は、きちんと考えられて名付けられていたものだったと分かりました。
- 生まれた土地の伝統や家の信仰宗教の関係で名前が長くなった
- フルネームには家族や親せきの名前や洗礼名が入っている
以上が、ピカソの名前が長くなった原因でした。
結局、最後までピカソは
自分のフルネームを覚えられなかった
ようですが、いつの時代も、
『子供にすくすくと育ってほしい』
と願い名付けることが、親の愛情というものなんでしょう。