ぼったくり居酒屋の見分け方と客引きの手口を紹介!その対策は?

『ぼったくり居酒屋』を知っていますか?

2016年末に、新宿の歌舞伎町近くにある”とある居酒屋”が、ぼったくり居酒屋として、ネットで大きな話題となっていました。

『4人で入店したのに、5人分のお通し代、サービス料10%、さらには週末料金、席料まで5人分むしり取られた』

というあまりにひどいケースです。

とは言え、この『ぼったくり居酒屋』問題、

「自分には関係ないだろう」

と、なんとなく他人事で片づけてしまっていませんか?

東京の歌舞伎町を中心に、このような『ぼったくり居酒屋』による被害が急増していて、今や誰でも『ぼったくられる』恐れがあるのです!

いったい、『ぼったくり居酒屋』とは、どのような居酒屋なのか、被害にあわないためにはどうすればいいのか……

今回は、『ぼったくり居酒屋』に関する情報をまとめ、優良店との見分け方や対策について解説していきます!

ぼったくりの居酒屋にご注意!

卒業や入社のシーズンとなると、歓迎会や送別会などで、居酒屋にいく機会が多くなります。

もちろん、そんな季節のイベントとは関係なく、

「毎週と飲みに行ってるぜ!」

なんて人も居るかもしれませんね。

仕事仲間や学生時代の友人と共に、地元や出張先の繁華街で、新しい居酒屋や、おしゃれなバーを開拓するのも、また楽しいものです。

しかし、そんな時に気をつけなければならないのが、問題になってきている『ぼったくり居酒屋』の存在。

ぼったくり居酒屋とは、その名の通り

『ぼったくり』の価格を設定している居酒屋

です。

少しお酒を飲むだけで

数万円以上

のお金を請求されるかもしれない、恐ろしいお店があるのです。

ぼったくり居酒屋による被害件数が、もっとも多い場所は、日本で一番にぎやかな繁華街である、

東京・歌舞伎町

歌舞伎町における、2015年1月から5月までの通報件数は、

1388件

と、2014年の1年間の件数673件の2倍以上に膨れ上がりました。

しかも、2014年の同じ時期と比べると、約10倍にまで急増しているのです!

ぼったくり居酒屋の手口とは?

いくら『ぼったくり居酒屋』であっても、高い値段をふっかけられると、最初からわかっていれば、そんなお店に行く人はまずいないでしょう。

それでは、ぼったくり居酒屋は、いったいどんな手口でぼったくりをしているのでしょうか?

一番多いパターンが、

路上の客引きで人を呼び込むときに、嘘の価格を教える

という手口です。

たとえば、呼び込みの際に

「追加料金はいらない」

「お通し代も含めて4000円で飲める」

「1時間6,000円で楽しめる

といった事を言われたのに、実際にお店に行ってみたら

「チャージ料7,000円を払ってください」

「週末料金だからプラス4,000円」

「ドリンク一杯が5,000円」

といった金額を、飲食が終わったあとに要求されるのです。

一見、これは『詐欺罪』にあたるように見えます。

しかし弁護士に言わせると、このようなケースは

『詐欺罪』にあたらない

とのことです。

『詐欺罪』は、嘘をつかれたことで、余計に財産を失ったり、だまし取られたりした場合にあたるものだそうです。

ぼったくり居酒屋の場合は、

「店内では(ぼったくりだけど)正しい金額を提示している」

ことから、『詐欺罪』とはならないのです。

このように、客引きをうまく利用することで、ぼったくり居酒屋の法外な料金はあくまで

客の自己責任

となってしまうのです。

これが『ぼったくり居酒屋』のあくどい手口なわけですね。

ぼったくり居酒屋の特徴と見分け方は?

とは言え、路上での客引きは、大手チェーン店もよくおこなっています。

なので、一概に『キャッチ=ぼったくり』と判断することはできません。

しかし、『普通のお店』と『ぼったくり居酒屋』の客引きは、いくつかの特徴から見分けることが可能です。

ぼったくり居酒屋の特徴① 呼び込みの場所

まず、一番注目すべきことは、

「どんな場所で呼び込みをしているか?」

ということです。

大手チェーン店や優良店の場合、店の前で店員さんが声掛けをしており、店員が店内まで案内してくれます。

一方で、ぼったくり居酒屋の場合は、

人通りの多い、駅の出入り口などで張り込んでいる

ことが多いようです。

これにくわえて、『客引きをする人』は、居酒屋の店員とは関係のない、別契約の場合が多いです。

そのため、声を掛けた人が店内までついてこない場合は、『ぼったくり居酒屋』の可能性が考えられます。

ぼったくり居酒屋の特徴② 客引きをしている人の服装

また、呼び込みをしている人の服装にも注目です。

普通の居酒屋であれば、当然、居酒屋の店員が呼び込みをおこなっているのですから、その居酒屋の店員と同じユニフォームを身に付けているはずです。

一方で、ぼったくり居酒屋の場合、客引きをする人はその居酒屋の店員ではないので、

たとえば、真っ黒に近いシャツにジーンズなど、私服のような服装

の場合がほとんどです。

一番の対策は、客引きについていかないこと!

以上のように、呼び込みをしている人や、その雰囲気を見るだけでも、普通のお店とぼったくり店を見分けることができます。

それでもやはり、

ぼったくりに引っ掛からない一番の対策は、客引きをしている居酒屋へ安易に行かないこと

名の知れたチェーン店や、優良なお店であれば、客引きをしなくともお客さんが来ますから、客引きをしていないことが多いのです。

くわえて、最近では客引き自体を禁止する自治体も増えてきました。

たとえば、先ほど挙げた歌舞伎町では、2013年から客引き禁止条例が施行されています。

居酒屋などの業種を問わず、全ての店の路上スカウト・客引きを禁止しています。

他にも、大阪のキタ・ミナミや、神戸の三宮など、大きな繁華街では客引き禁止条例が次々と施行されています。

こういった、客引きが禁止されている地域で呼び込みをしている時点で、そのお店はもはや『優良なお店』とは言えません。

もちろん、このような条例が施行されても、客引きが減ったと言える状況では決してなく、悪質な『ぼったくり店』の客引きに対する効果はあまり見られない、というのが現状です。

今はまだ、悪質な呼び込みをやめさせる抜本的な法律がありません。

なので、

『客引きをしている居酒屋は100%ぼったくりだ』

くらいに考えておくのが、一番の対策なのかもしれませんね。

それでは、不幸にしてぼったくり居酒屋にひっかかってしまった場合は、どう対処すればよいのでしょうか。

まず最初にすべきことは、

警察官を呼ぶか警察署に行く

ことです。

しかし、現実にはこれができない場合も多々あります。

そこでぼったくりにあった場合の、基本的な対処法を紹介しましょう。

ぼったくりにあった場合の対処法

  1. 警察官を呼ぶ、警察署に行く
  2. 料金の詳細な明細を見せてもらう
  3. 事前の説明と明細の内容が食い違う場合は、その理由を聞く
  4. 脅されても店から言われた額の金額は支払わない
  5. 連絡できる弁護士がいる場合は、その弁護士に連絡する

このうち、『2』『3』『4』を実際に行うには中々勇気が要ります。

かと言って、店の言うとおりの金額を支払ってしまった場合、後からそれを取り戻すのは、まず不可能です。

弁護士に連絡して相談、あるいは現場に来てもらうのは、非常に有効ですが、弁護士費用が発生します。

しかし、店の要求額が数十万などという金額であれば、弁護士に依頼する方が安上がりということも多いでしょう。

警察については、これまで警察は

民事不介入

という立場で、料金については双方の合意で解決してもらう対応でした。

しかし、あまりにぼったくり居酒屋の被害が多いので、最近は方針を変え、客と店員を引き離し、客は警察署で話を聞くという対応にしたのです。

このため、店側としては交番に行かれてしまうと、請求した金額を回収できなくなるのです。

こうなってくると、店側としては客を警察に行かせないために、客を軟禁状態にしたり、時には直接暴力を振るったり、より悪質な行為に発展していく傾向が見られます。

というわけで、ぼったくり居酒屋の被害にあわない対策としては、

客引きにはついていかない

これが、最良の対策のようですね。

スマホで居酒屋を調べる時も『ぼったくり』に注意!

そうは言っても、歓迎会などの大きなイベントであれば、少人数で二次会や三次会を楽しみたい時がありますよね?

しかし、次に飲む場所を求めて繁華街をふらふらしていると、やはり『ぼったくり居酒屋』の客引きのカモにされやすいものです。

もし二次会に行くのであれば、むやみに歩き回って居酒屋を探すことはやめましょう。

スマホなどで検索し、きちんと居酒屋を予め決めてから歩きだすことをおすすめします!

ただし、口コミサイトなどで店名を調べてみて、

  • 口コミ数が非常に少ない
  • 根拠もなしに絶賛している、サクラが書いたと思われるコメントしかない

といった特徴がある居酒屋は、避けたほうが無難です。

ちなみに、スマホで居酒屋を決めているときも、まわりの客引きに気を付けなければなりません。

たとえば、こんな手口もあるのです。

「ここのお店に行こう」

と話していると、客引きしている人が話しかけてくる

「そこのお店の店員、呼んできますね!」

と言いつつ、仲間を呼び寄せる

来た人はニセ店員で、

「いま満席なんですよ~。代わりに同じ系列の店で、こちらはいかがですか?」

と、目的のぼったくり店まで誘導する

これは、もはや常套手段とも言われている手口です。

チェーン店と同じ系列だ、とウソをついて安心させて、客を呼び込む悪質な手法といえるでしょう。

立ち止まって、次のお店を相談するにしても、まわりに客引きの居ないところで探した方がいいでしょう。

さらに、もし客引きの人に話しかけられても応対せず、お店には自ら足を運ぶことが大切ですね!

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まとめ

今回は、被害が急増している『ぼったくり居酒屋』について、その手口とそんな悪質なお店にひっかからないための対策について述べてきました。

少し冒険して、いろいろなお店を探すことは、なかなか楽しいものです。

しかし、『ぼったくり被害』にあわないためにも、

怪しい客引きのお店には、絶対に近づかないようにすること

が一番です。

新入学・新入社などの歓迎会や送別会が多くなる時期になると、二次会や三次会で、居酒屋へ行く機会も増えてくるでしょう。

くれぐれも、『ぼったくり居酒屋』に入らないよう気を付けてくださいね!

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