風の谷のナウシカの結末ネタバレ!映画と原作漫画の違いとは?

『天空の城ラピュタ』や『となりのトトロ』と共に、スタジオジブリの代表作品として人気の高い『風の谷のナウシカ』。

時折、テレビ放送していることもあり、あらゆる世代から人気を得ているアニメ映画として有名です。

ただ実は、ラストの描かれ方が、映画と原作漫画では違うのです。

最終的には、

『ナウシカの住む風の谷に平和が訪れる』

という着地点は同じであるものの、何故、原作漫画とアニメ映画ではラストシーンが異なるのか?

きっと、そんな疑問を持つナウシカファンも少なくないでしょう。

そこで、本記事にて、風の谷のナウシカの結末のネタバレや、アニメ映画・原作との違いを、紹介していきます。

風の谷のナウシカとはどんな映画?

スタジオジブリの代表作といっても過言ではない『風の谷のナウシカ』は、大人から子供まで、あらゆる世代が楽しめる、壮大なアニメ作品ですよね。

森に住む蟲たちと共に生きようとした、ナウシカたち風の谷の人々が、身勝手極まりない、他の人類たちによって苦しめられていく…

その中で、なんとか怒り狂う蟲たちを落ち着かせ、平和を取り戻そうとする、ナウシカの命がけの戦いが感動を生み、今も高い支持を得ています。

では、改めて、風の谷のナウシカのストーリーを簡単に振り返ってみましょう。

風の谷のナウシカあらすじ

人類を支えてきた産業・文化までも根絶やしにしてしまった、大戦争『火の7日間』から1000年後…

大地は汚染され、胞子を排出する蟲たちや菌類が森を覆い、蟲たち以外にとっては肺をも腐らせる猛毒(障気)が溢れるようになりました。

その地は腐海と呼ばれ、この地を通る際には障気を吸い込まないようにマスクを装着して行く必要があったのです。

風の谷に住むナウシカは、父であり、障気によって病に伏せている風の谷の族長・ジルに代わり、風の谷を治めていました。

ナウシカは、父やみんなの病気をなんとか治したい想いから、時折、森に出かけては、

『何故、森に住む蟲や菌類・木々たちが、障気を放つのか…』

その理由を探っていたのです。

そして、風の谷の人たちと協力しながら、森と共存する生き方を心がけてきたのです。

しかし、そんな平和な日々も長く続きませんでした。

風の谷を襲う大きな事件

ペジテからの避難民を乗せた輸送船に紛れて、ペジテ国王女・ラステルが、巨人兵を復活させるための、鍵となる石を持ち逃げしていたのです。

しかも、その輸送船が風の谷に不時着してしまいます。

ナウシカは、今にも不時着しようとした姿を目の当たりにし、なんとか救助に向かおうとしますが、結局、輸送船が不時着し、王女も息絶えてしまいます。

続けて、トルメキア王国が、

  • 各地を支配
  • 巨人兵を復活させ、蟲を焼き払う

ことを目的とし、風の谷に着陸…

次々と兵たちが侵略し、ナウシカの父も命を奪われてしまう…

怒りに狂ったナウシカは、トルメキア兵たちを次々なぎ倒していきます。

しかし、ナウシカの師であり、たまたま風の谷に寄せていた、旅の剣士ユパの仲裁を受けます。

なんとか落ち着きを見せたナウシカですが、父を失い意気消沈…

その中でも、健気に風の谷の住人たちを守ろうと、人質となってトルメキアの飛行船に乗船します。

トルメキア飛行船急襲

一部の兵たちが、トルメキアに戻ろうとするのですが、そんな中、ラステルの兄・アスベルの襲撃に遭い撃沈。

撃沈間際にグライダーで脱出したナウシカは、撃沈間際の一瞬の隙に、トルメキア兵の迎撃を受け、腐海に墜落したアスベルを救出に向かいます。

結局、二人はそのまま腐海の底まで墜落してしまうのですが、その場所は、障気に毒されていません。

そこで、大地が汚染され障気を発することが判明。

風の谷の大ピンチ

そして、トルメキアだけでなく、アスベルの仲間たちが、オームの群れに風の谷を襲わせようとしていたことを知るナウシカ…

一刻も早く風の谷に戻り、この暴挙を止めようと動き始めます。

しかし、時すでに遅く、風の谷には障気が蔓延し始め、さらに、

  • 巨人兵を使ったトルメキア兵たちの暴走
  • 傷つけられた蟲を晒すペジテの人たちの行為

に蟲(オーム)たちが激怒。

風の谷が崩壊寸前まで追い込まれていくのですが…

以上が、風の谷のナウシカのあらすじです。

風の谷のナウシカの結末ネタバレは?

アニメと原作漫画の風の谷のナウシカの結末が原作と違う話は、後ほどお話していくとして、アニメ版の結末を、改めて振り返ってみましょう。

  • 巨人兵まで使って蟲たちを焼き払おうとしたトルメキアの兵士たち
  • 風の谷の住民を犠牲にしてまで森を潰し、自分たちのことしか考えなかったペジテの人たち

破壊・守護と、それぞれの勝手な解釈(言い訳)を繰り広げながら、人類たちは、森を破壊し、またしても大地を汚そうとしていました。

その暴挙を許せず、また風の谷をなんとかした守りたい一心で、ナウシカは、怒り狂って暴走し始めたオームの群れに飛び込みます。

結果、ナウシカは命を失いますが、その姿に、怒り狂ったオームたちが冷静を取り戻すのです。

そして、オームたちは触手でナウシカを包み込み、命を蘇らせ、森へと帰っていくのでした。

ナウシカが蘇り、オームが冷静さを取り戻したことで、風の谷に再び風が吹き始めます。

その後、トルメキアの兵たちもペジテの民も自国へと戻り、再び蟲たちと共存する風の谷に平和がもたらされたのです。

以上が、アニメ映画版の結末部分のネタバレとなっています。

共存の大切さを説いた『風の谷のナウシカ』

最終的には、潰し合うのではなく、共存することが正解だと教えてくれたような風の谷のナウシカの結末ですよね。

実はこの結末、今でも宮崎駿監督を悩ませているみたい…

「本当に、このラストでよかったのか?」

鈴木敏夫プロデューサーが、

「このラストで良かった」

と、何度話すも、今でも頭を悩ませている…

そんな苦悩の中、生まれた珠玉の結末といっても良いのかもしれませんね。

人間の愚かさ(醜さ)も垣間見れた大作

あくまで一つの感想に過ぎませんが、

『人間は実に愚かでどうしようもない生き物であり、プライドや利得のために、他者を平気で傷つける』

ということを教えられたような気がします。

そして、その間違いを気づかせ、本当の在り方を、結末で教えられた印象を強く受けました。

これは一つの感想に過ぎません。

ただ、強いメッセージ性のある作品であり、だからこそ、多くの世代に受け入れられているのだと思います。

ぜひ、自分なりに、風の谷のナウシカと向き合い、その意味を感じ取ってみてください。

自分の価値観で、改めて観終わった時に、新たな解釈が生まれるかもしれませんよ。

風の谷のナウシカのアニメ映画と原作漫画の違い

誰もが一度は観たことのあるアニメ作品『風の谷のナウシカ』。

実は、アニメ映画版のストーリーは、原作漫画を省略した形で展開しています。

というのも、当時、原作がまだ続いていた中で映画が公開されていたため、一部省略せざるを得なかったのです。

では、映画と原作でのストーリーの違いを簡単に解説していきます。

アニメ映画版のストーリー結末

アニメ映画版では、腐海を守り、平和に暮らしていたはずの蟲たちが、トルメキアを中心とした人類たちの侵攻に激怒し、大反乱…

その怒りを鎮めようと、ナウシカが蟲(オーム)たちのもとに飛び込み、命を犠牲にして、オーム怒りを沈め、風の谷を守ることに成功します。

そして、オームのたちの触手に包み込まれたナウシカは、蘇ります。

それでオームたちは森に帰り、風の谷に再び平和が訪れたのです。

先程からお話している通り、ここまでがアニメ映画版の風の谷のナウシカのストーリーです。

ただし、これは原作漫画1~2巻までのストーリーで、原作漫画はまだ続きがあります。

原作漫画のストーリー結末

一度は巨人兵を兵器として用い、戦争を繰り返していた人間たち…

その間、大地は傷つき、その毒素をすべて蟲たちが受け止め、人間に有害な胞子を飛ばしながらも、森でひっそり生活していたのです。

しかし、そんな森をも焼き払い、身勝手な振る舞いをしていく人間たちに、ついにオーム(蟲)たちは激怒し、暴走し始め風の谷まで侵略し始めます。

そんな中、ナウシカは、旧人類たちのある計画を知り激怒…

その計画とは、古代の文明・科学を墓所と呼ばれるカプセルに残し、自らも浄化作戦施行後に復活しようというものでした。

これだけ街や森を破壊し、その一方で、自分たちは命だけでなく、文明や科学をも残し、保身に奔走していた…

その事実を知ったナウシカは、巨人兵(オーマ)に命令して、そのカプセルをすべて破壊してしまいます。

そして、旧人類の復活を阻止したナウシカは、巨人兵(オーマ)とともに、旧人類を滅ぼしてしまいます。

その後、ナウシカは他の新人類(風の谷の人々など…)と共に蟲と平和な日々を送るのでした。

原作ラストのネタバレ

以上が原作漫画のストーリーです。

アニメ映画版では、巨人兵もしんでしまうんですが、原作漫画では、旧人類を倒すまで、一切いなくなる場面はありません。

オームを焼き払うために使われ、いなくなるということはなかったのです。

まぁこの違いがあったのも、当時、原作漫画が続いていた中での公開でしたから、仕方のない部分なのかもしれませんね。

風の谷のナウシカラストシーン製作秘話

ちなみに、アニメ映画版では、本来、ナウシカが亡くなり幕を閉じる予定でした。

ただ、

「それではあまりにもあっけない幕引きになってしまう」

と高畑勲監督と、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが、宮崎駿監督を説得し、ラストシーンを変更。

最終的に、『オームによってナウシカが蘇り、再び平和を取り戻す』というラストシーンが描かれたのです。

このラストシーンの経緯を知りながら、改めて風の谷のナウシカを観ると、感慨深いものを覚えますね。

風の谷のナウシカは、何度もテレビで放送されていますし、その気になれば観る機会はたくさんあります。

ぜひ原作漫画とアニメ映画との違いや、ラストシーン製作の経緯も噛み締めながら観てみると、もっと味わい深く楽しめるでしょう。

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おわりに

多くの世代から高い支持を受け、劇場公開から何十年もの日々が過ぎながら、色あせること無く人気作品として世に定着している『風の谷のナウシカ』。

スタジオジブリに限らず、日本のアニメ業界を支える作品となっていることは、間違いありません。

今回は、そんな風の谷のナウシカの結末ネタバレや、原作漫画とアニメ映画との違いを中心に、その魅力を紹介してみました。

まだまだ、語り尽くせない魅力が、たくさん秘めています。

ぜひ、ここから先は、それぞれ感じ取り発見してください。

きっと、新たな風の谷のナウシカの魅力が見つかると思いますよ。

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