ロブスターが高級食材であるのは、よく知られていることです。
では、そもそも
ロブスターとは何なのか
これを詳しく知る人は、少ないでしょう。
どこに住んでいて、どれくらい生きて、どれだけの種類がいるのか。
知ってるようで知らないことだらけなのが、ロブスターです。
この記事では、ロブスターをさらに詳しく知るために、様々なことを紹介していきます。
高級食材だからといって敬遠せず、ロブスターの世界を楽しんでみてください。
ロブスターとは?
まず大前提として、ロブスターとは何かということについて紹介します。
ロブスターは、
『エビ目・ザリガニ下目・アカザエビ科・ロブスター属』
略してロブスターです。
エビの仲間と思っている人もいるかもしれませんが、実はザリガニの仲間なのです。
また、ザリガニの中でも最大級の大きさを誇り、大きいものになると2キロ以上にもなります。
現在、最も大きいとされているものは、
ハサミが人の顔くらいあるもの
が発見されており、推定年齢は140歳とされています。
ちなみに、ロブスターが海老と間違えられる理由としては、
『オマール海老』
という名前で呼ばれることもあるからといわれています。
日本の伊勢海老は海外ではロブスター扱い
日本を代表する高級食材に『伊勢海老』があるのは知っているかと思います。
では、この伊勢海老、海外ではロブスター扱いにされていることは知っていますか?
海外では、ロブスターに似たものは大抵『〇〇のロブスター』というふうに解釈されているのです。
ちなみに、日本から見たロブスターの名前は『〇〇の伊勢海老』とされることが多く、はっきりいってどっちもどっちという感じですね。
ロブスターの生息地
ロブスターは、主に海外でよく取れる食材ですが、実際にはどこで捕獲されているのでしょうか?
ロブスターは主に『ヨーロピアンロブスター』と『アメリカンロブスター』があり、それぞれの生息地は、
ヨーロピアンロブスター・・・ユーラシア大陸沿岸
アメリカンロブスター・・・・大西洋アメリカ大陸沿岸
このようになっています。
値段はヨーロピアンロブスターの方が高く、
アメリカンロブスターの約2倍
の価格で取引されています。
日本ではあまり見かけませんが、たまに太平洋沿岸部などで漁をしていると、捕獲されることもあるそうです。
ロブスターの寿命
ロブスターの寿命は、どれくらいあるか知っていますか?
ちなみに日本で見られるザリガニは、およそ3年程度の寿命といわれています。
ならば、同じザリガニの仲間であるロブスターも、そこまで寿命が長くはないのではと考えますよね?
ですが、実はロブスターの寿命は
永遠
と言われています。
というより、
理論上永遠に生きられる
とされているのです。
ロブスターは絶えず脱皮を繰り返す生き物ですが、脱皮の際、殻だけではなく、
身体のあらゆる臓器まで一緒に新しくなっています。
これにより、新しい体を手に入れ続けられるため、ロブスターの寿命は永遠なのではという話が出てきたとされています。
そこまで甘くなかった
永遠の命が手に入っているなんて、なんてうらやましいと思う人もいるでしょう。
ですが、世の中そこまで甘くはないようです。
もしもロブスターの寿命が永遠ならば、これまでにも長生きしているロブスターが発見されても、おかしくありません。
ですが、現在発見されている中で最長とされる年齢は140歳までであり、それ以上長生きしたロブスターは未だに出てきていないのです。
長生きなロブスターが発見されない原因とされるのが、
『脱皮不全』
といわれています。
これは、何度も脱皮を繰り返すなかで、
完全に脱皮できずに命を落とすケース
が多いことが原因とされています。
臓器まで脱皮して新しくするのには、それなりのリスクがあるというわけですね。
他の原因としては、捕獲量が非常に高いということでしょう。
ロブスターの死因第1位は、捕獲されることなので、やはりそれだけ需要があれば、生き残れないのも道理というものですね。
ロブスターの種類
ロブスターの『永遠の命』というロマンは潰えましたが、ロブスターの魅力は少しも色褪せることはありません。
むしろ、
過酷な環境のなかでたくましく生きるロブスター
には、敬意を表したいところです。
そんなたくましいロブスターですが、次に紹介するのは『種類』についてです。
ロブスターと一言にいっても、ちゃんと種類はあります。
先程少し触れていますが、改めて確認していこうと思います。
アメリカンロブスター
まずは、オーソドックスでお手頃価格の『アメリカンロブスター』について紹介します。
アメリカンロブスターは、大西洋のアメリカ大陸沿岸、さらに言えばカナダからカリブ海周辺に生息しているロブスターです。
水深約50m付近で見かけることが多く、穴を掘って住みながらカニや貝を食べて生活しています。
成長が遅く、推定年齢は高めな個体が多いのが特徴で、体長は平均50センチ程度ですが、大きいものは100センチにもなっているのです。
ヨーロピアンロブスター
ヨーロピアンロブスターは、
- ユーラシア大陸沿岸部
- ノルウェーから南のヨーロッパほぼ全ての海域
に生息しているとされています。
地中海の一部には、生息していない場所もあるそうです。
アメリカンロブスターと少し違い、身体に白っぽいまだら模様があるのが特徴です。
水深約100m付近に生息し、穴を掘って中からカニや貝を食べて生活しています。
アメリカンロブスターよりも甘みが強く、数も少ないため価格が高騰する傾向にあるので、もし購入できるなら見てみるのもよいでしょう。
体長は約40センチ程度が平均で、大きいものは70センチを越える個体も確認されています。
ケープロブスター
アフリカ南海岸にロブスターによく似た『ケープロブスター』というものが生息しています。
たまにロブスターという名前で販売されていますが、
味はそこまでよくないとされています。
今ではロブスターには分類されておらず、ホマリヌス属という分類になっているので、もうロブスターではないですね。
トリスタンロックロブスター
イギリスの領土であるトリスタンダクーニャ諸島で獲れるロブスターですが、
本当は海老の仲間
となっています。
ミナミイセエビ属というものに分類されているため、日本では
『トリスタン産の伊勢海老』
といわれ、親しまれているようです。
ロブスターに共通するはさみ
ロブスターの種類を紹介していますが、ここで一緒にあの特徴的なハサミについても紹介しておきます。
あのハサミは、それぞれ大きさが違うものであり、
大きい方を『クラッシャー』
小さい方を『カッター』
と呼びます。
エサとなるカニなどの甲羅をクラッシャーで砕き、そのあと小さなカッターで身を切って食べるというわけなんですね。
ちなみに、
生まれてから初めてエサを砕いた方がクラッシャー
になるそうですよ。
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まとめ
今回のまとめとしては、
『ロブスターと一言でいっても、様々な特徴がある』
ということがいえるでしょう。
高級食材のロブスターは、普通に生活していれば、あまり食べる機会はないかもしれません。
ですが、もし食べる機会に恵まれたときは、今回の内容を役立ててみてください。
ロブスターの事を聞かれた際、
スムーズに答えられれば、あなたを見る目が変わるかもしれませんよ?