蚊が多いこの季節、ペットも蚊に狙われやすいような気がしませんか?
刺された部分をずっと気にしているペットの様子は、見ていてかわいそうに思ってしまいますよね。
そんなときは、『蚊がいなくなるスプレー』を使って、蚊を一網打尽にしてしまいたくもなると思います。
ただちょっと気になるのが、蚊がいなくなるスプレーのペットに対する健康被害です。
蚊が倒せても、その成分でペットの具合が悪くなっていては、元も子もありません。
そこで今回は、蚊がいなくなるスプレーのペットに対する害を見ていきます。
犬、猫に対する害を見ていったあとに、そのほかのペットについて見ていきます。
蚊がいなくなるスプレーは犬に害になる?
まずは犬について見ていきましょう。
犬は、蚊に刺されるとフィラリアなど、命に関わる病気の可能性も出てきますよね。
しっかり予防するためにも、蚊がいなくなるスプレーは心強い味方になることでしょう。
ただ、ひとつ知っておいて欲しいのは、蚊がいなくなるスプレーの有効成分は、
使いすぎない限りは哺乳類にとって害にならない
ということです。
蚊がいなくなるスプレーの有効成分は、ピレスロイドという殺虫成分の仲間です。
ピレスロイドは、虫に対してはごく少量で効くのに対し、
哺乳類・鳥類といった恒温動物にとっては毒性が低いこと
で知られています。
ですから、犬や猫に関しては、用法・用量を守って使えば大丈夫だと思っておいてください。
これは製品の注意書きにも明記されていますよ。
殺虫剤でがんのリスク?
その上で、蚊がいなくなるスプレーの商品レビューで、
『発がん性の疑いがある』
という書き込みを見たので、これについて調べてみました。
確かに、一部の獣医師さんは
殺虫剤で、犬のがんのリスクが高まるのではないか?
と疑っているようです。
ただし、これは直接の原因として特定されている意味ではありません。
そもそも、がんは高齢になれば自然とリスクが高まるものです。
遺伝的な要因も大きいです。
殺虫剤は、タバコの副流煙や除草剤など、あくまでもリスクを高めるかもしれないと疑われている物のうちのひとつなのです。
蚊に刺されるリスクを思えば、ただちに使用をやめねばならないなどとは筆者には言えません。
ただリスクを疑われてはいるのですから、使いすぎないよう気をつけておくに越したことはなさそうですね。
犬小屋での使用には要注意
さて、使いすぎに注意という話をしたばかりですが、犬に関連して使いすぎになりやすい場所があります。
犬小屋です。
そもそも、蚊がいなくなるスプレーは、
4.5畳〜の部屋で使用すること
が想定されています。
特別に大きい小屋でない限り、犬小屋の中で使うと、どうしても使用量の目安よりも使いすぎになってしまうのです。
スプレー後、しばらくは犬を小屋に入れず換気をするとか、使用頻度を減らすとか、使用量の調節に気を配った方が良さそうですね。
壁や床に付くスプレーの成分の濃度は、犬小屋の風通しなどによっても、当然変わってきます。
犬小屋で蚊がいなくなるスプレーを使う場合は、犬の様子や蚊の様子を窺いながら調節するようにしてあげてください。
蚊がいなくなるスプレーは猫に害になる?
猫に関しても、蚊に刺されれば掻きむしって傷にしてしまったり、フィラリア感染のリスクがあったりと、蚊対策では油断できません。
先に述べたとおり、用法を守った使用では基本的に問題ありません。
ただ、商品レビューでは、
- 猫の目に炎症が起こった
- 瞬膜が閉じなくなった
という内容を見かけました。
スプレーされた気体を知らず知らずのうちに、目に受けてしまったんでしょうか。
猫は、ほとんど瞬きしませんし、人間よりスプレーの薬剤が目に入りやすくても不思議ではありません。
また、人間と同様に、化学物質や石油系・アルコール系に過敏な体質の猫もいるでしょう。
蚊がいなくなるスプレーを使った後は、猫の様子をいつもより気にしてあげることが重要そうです。
蚊がいなくなるスプレーは使い方に注意
ここでひとつ、蚊がいなくなるスプレーを使う時に、ぜひ守っておきたいことを紹介します。
それは、
『スプレーする人以外は全員、部屋から出る。』
ということです。
これは製品の使い方の説明にも書かれているのですが、なかなか守られていないようです。
もちろん、室内で一緒に生活している犬・猫・ハムスターや小鳥なども、可能な限り部屋から出してあげた状態で使用しましょう。
あとは、ご飯を入れる皿や飲み水の容器なども、室外に出すか収納しておくと、より安心です。
万が一にも悪い影響を受けないためにも、まずは身体に付いたり、体内に入ってきたりする成分自体を少なくしましょう。
蚊がいなくなるスプレーを使うとき注意しておきたいペット
さて、哺乳類や鳥類には害の少ない『蚊がいなくなるスプレー』ですが、ペットとして飼育されている生き物の種類によっては、かなり危険な物質です。
どんな生き物に悪影響があるのか、まずは列挙しておきます。
- 昆虫
- 魚など水棲動物
- 爬虫類
- 両生類
簡単に言うと、体温が低い動物たちでしょうか。
昆虫を飼っている場合は、飼育部屋では決して使ってはいけません。
『蚊がいなくなるスプレー』が昆虫の命に関わる深刻なダメージを与えてしまいます。
また、部屋のみならず、家全体でも使うかどうか考えた方が良さそうです。
というのも、蚊がいなくなるスプレーは製品の性質上、成分が空気中によく広がるように設計されています。
空気の流れ次第では、離れた場所の飼育部屋にまで、成分が流れて行ってしまいかねないのです。
水の中で暮らす生き物を飼っている場合も、飼育している部屋で蚊がいなくなるスプレーを使用してはいけません。
ピレスロイドは魚毒性が高いため、魚はごく少量の薬剤でお亡くなりになってしまいます。
小エビもカメも、亡くなってしまったという口コミを見かけました。
以上のペットを飼っている家では、蚊がいなくなるスプレーを使わないか、使うにしても注意に注意を重ねて使ってくださいね。
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まとめ
基本的に、人間や犬・猫は、正しい使い方を守るように気をつければ、問題は起きません。
生きるのに必要な水も、大量に飲み過ぎれば中毒症状を引き起こすように、
『過ぎたるはなお及ばざるが如し』
ということです。
昆虫や魚などを飼っている家は、他の殺虫剤にも十分気をつけてください。
蚊がいなくなるスプレーの有効成分であるピレスロイドは、
家庭用殺虫剤の9割に採用されている
と言われていますので。
最後に繰り返しになりますが、蚊がいなくなるスプレーは用法・用量を守って使いましょう。
その上で、ペットの様子を観察し、その子に合っているか十分確認してあげてください。