麻雀のプロリーグ『Mリーグ』の2019年シーズンは、『U-NEXT Pirates』の優勝で幕を閉じました。
そして、閉幕後は早くも、2020年シーズンの概要が発表されています。
Mリーグは、一体どんな仕組みなのでしょうか?
試合数や賞金が気になりますよね。
また、Mリーグに出場するのは麻雀プロなのですが、プロ麻雀選手の年収はいくらなのでしょうか。
この記事では、Mリーグについて、そしてプロ麻雀選手の年収についてお伝えしていきます。
Mリーグ2020年シーズンの開催が決定
Mリーグは、麻雀のプロリーグで、
- 麻雀の競技化・健全化
- 麻雀自体の社会的地位の向上及び認知の拡大
- 新たなファンの獲得
- 将来的なオリンピックの種目化
などを目指し、発足しました。
Mリーグは、2018年にスタートし、2020年で3年目に突入しています。
プロ麻雀のリーグというだけあって、Mリーグには、企業がチームを作って参加します。
参加企業・チームは8チームで、
株式会社コナミアミューズメント:KONAMI 麻雀格闘倶楽部
株式会社サイバーエージェント:渋谷 ABEMAS
セガサミーホールディングス株式会社:セガサミーフェニックス
株式会社テレビ朝日:EX 風林火山
株式会社電通:TEAM RAIDEN
株式会社博報堂 DYメディアパートナーズ:赤坂ドリブンズ
株式会社 U-NEXT:U-NEXT Pirates
株式会社KADOKAWA:KADOKAWA サクラナイツ
の8社です。
発足したばかりのリーグであるためか、ルールは毎年手が加えられ、2020年からは次の2つのルール調整が行われました。
- シーズン連続で4位以内に入れなかったチームは、その翌シーズンにメンバーを最低1名入れ替えもしくは追加することで、チーム編成を変更しなければならない
- 自由契約になった選手は、その翌シーズンに、自由契約になる前に所属していたチームとの再契約ができない
下位チームの選手の入れ替えを多くすることで、
多くの麻雀プロに、Mリーグ参加への門戸を広げる狙い
があり、今回のルール変更に至りました。
Mリーグの試合数や賞金をチェック
2020年のMリーグの詳しい日程は、まだ発表されていません。
しかし、おおまかな流れは既に発表されています。
2020年のMリーグ日程
2020年7月20日まで
自由契約選手発表
2020年7月末
ドラフト会議
2020年8月
2020年シーズンの契約選手、チーム構成を各チームが公表
2020年10月
2020年シーズン開幕
試合数は不明ですが、2019年のシーズンと同じと想定すると、
各チーム90半荘(全180半荘)
で、シーズン戦をおこない、その後、
シーズンの上位6チームでのセミファイナル(同16試合)
そして、
上位4チームでファイナルシリーズ(同12試合)を開催
上記の流れになるはずです。
続いて、Mリーグの賞金について。
Mリーグの賞金は、すさまじい金額です。
これまでの各団体のタイトル戦など比べ物にならないほどの高額で…
優勝:5000万円
準優勝:2000万円
3位:1000万円
このようになっています。
麻雀プロ団体の大きなタイトル戦でも、賞金が100万円~300万円ほどですから、まさに桁違いです。
また、それだけではなく、Mリーグの選手に選ばれたプロ麻雀選手は、
最低年俸として400万円が保証される
という、Mリーグの選手になるだけでも、プロ麻雀選手としては嬉しい年俸つき。
加えて賞金もあるのですから、Mリーグの麻雀選手になることは、今後のプロ麻雀選手にとって、夢の1つとなりそうです。
基本的にプロ麻雀選手の年収は非常に少ないため、こういったプロリーグが発展していくことは、非常に良いことです。
もちろん、名実ともに優れているプロ麻雀選手でないとドラフト指名されませんから、狭き門ではあります。
プロ麻雀選手の年収はいくら?
プロ麻雀選手の年収は、具体的にいくらでしょうか?
先ほども触れた通り、
Mリーグのプロ麻雀選手になれば、最低400万円の年俸は手に入る
ため、Mリーグの麻雀選手であれば、400万円以上の年収があることは確実です。
しかし、Mリーグのプロ麻雀選手は、2019年の時点で29人しかおらず、
1500人以上もいるプロ麻雀選手の中の、ほんの一握りのみ
400万円以上の年収を手にするプロ麻雀選手は、どちらかといえば例外の部類です。
では、Mリーグのプロ麻雀選手ではない、ただのプロ麻雀選手、いわゆるプロ雀士の年収はどうでしょうか?
残念ながら、プロ麻雀選手の年収はピンキリで、一概にいくら、と言うことはできません。
どのくらい幅があるのかというと…
マイナス数万円~5、600万円ほど
これほどの大きな差があります。
『メンチンのバビィ』こと馬場裕一プロが語るところによれば、
一時期、人気絶頂期だった二階堂亜樹さんが年収1000万円を稼いでいた
ことはあったそうです。
ただ、超レアケース。
なぜレアケースかというと、
お金をよく出すパチンコ業界のCMなどに起用されたから
とのことで、他スポーツのプロ選手の年収と同じく、スポンサー契約に収入が、年収の多くを占めていたからです。
実は、プロ麻雀選手は、トッププロ選手と呼ばれる、
本を出したりテレビ対局に出演するような人でも、年収は500万円ほどしか稼げません。
たまに、とてつもなく強く、中位層程度のプロ麻雀選手では歯が立たない腕前のアマチュア雀士がいたりします。
彼らは、腕前は確かで、プロになろうと思えばなれますが、
安定した収入が欲しいので、他の仕事に就いていて、プロになる気はない
という人たちです。
経済面での理由から、プロにならない雀士も多いのが現状です。
それくらい、プロ麻雀選手というのは、シビアな生活を送らなければいけない過酷な世界なのです。
どのくらいプロ麻雀選手の生活が過酷なのか?
それがよくわかるのが、プロ麻雀選手の年収の下限値に設定した
“マイナス年収”
という部分です。
では、年収がマイナスとは、一体どういうことなのでしょうか?
まず、麻雀におけるプロというのは、
いくつかあるプロ麻雀団体に認められ、その団体の会員・メンバーになった人
のことを指します。
そのため、試験にさえ受かり、どこかの団体に入った時点でプロを名乗れるわけです。
そして、プロ麻雀選手でいるには、その団体に年会費を払わなければなりません。
これが底辺のプロだと、リーグ戦では勝てず、雀荘勤務にも呼ばれず、賞金もなければ、プロとしての収入源もありません。
また、
大会には参加費が必要です。
年会費が払えなければ団体からは脱退させられます。
つまり、
全く日の目を浴びないプロ麻雀選手だと、年会費+大会参加費だけを取られ、収入はゼロ
という、お金を稼ぐどころか、毎年お金が減っていくだけの生活を送ることになってしまうのです。
年間の時間拘束を考えると、プロ麻雀選手の年収は割に合っていません。
本当に麻雀が好きでないと、プロ麻雀選手としてはやっていけない…。
それが、プロとなった雀士の現実です。
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まとめ
麻雀のプロリーグ、Mリーグは2019年のシーズンが終了し、発足から3年目となる2020年は、
- 2シーズン連続で4位以内に入れなかったチームは、その翌シーズンにメンバーを最低1名入れ替えもしくは追加する
- 自由契約になった選手は、その翌シーズンに、それまで所属していたチームとの再契約ができない
というルール変更が行われ、より多くのプロ麻雀選手が、Mリーグに参加できる仕組みを作りました。
プロ麻雀選手は、収入が安定しません。
ただ、Mリーグの選手になれば、
最低保証の年俸400万円
があるのに加え、
最高賞金5000万円
があることから、非常に魅力的なプロリーグになっています。
麻雀は、プロになること自体は広き門です。
しかし安定した収入を得るには、非常に狭き門となる過酷な世界なのです。
そこで、Mリーグというプロリーグができたことは、業界にとっては非常に良い傾向ですね。
麻雀のアングラな雰囲気を払しょくしてほしい
という願いも込めながら、今後のMリーグのさらなる発展に期待をしたいものです。