歩行速度の年齢別の平均はいくつ?計算方法や求め方をチェック

自分の『歩行速度』について知っていますか?

たぶん、多くの人は普段の通勤・通学やお買い物で

今日は急いでいるから早歩きで行こう

今日は余裕があるからゆったり歩こう

と、漠然と思うだけで速度までを知る人は少ないでしょう。

実は、自分の歩行速度を知ることで、健康状態や今後の健康面への対策を立てるのに役立てることができるのです。

歩行速度が速い人は、健康寿命が長いという研究結果もあります。

アメリカでは、歩行速度から平均寿命や余命がわかる、なんていう調査結果もあるようですよ。

それほど歩行速度は、私たちの健康と大きく関りがあるのです。

そこで、ここでは年齢別の歩行速度の平均を知り、自分の歩行速度を計算して今後の健康維持に役立てるためのお話をしていきます。

『歩行速度』から分かること

私たちの身体の健康と歩行速度が大きく関係していることが、最近の研究では分かってきました。

人は、年齢が上がるにつれて、筋力や体力の低下で歩行速度もどんどん遅くなっていきます。

とくに60歳以降では、

歩行速度から『転倒のリスク』や『認知症のリスク』がわかる

と言われています。

認知症の場合、歩行姿勢や歩行速度に変化が現れることが多いのです。

歩行速度は、MIC(軽度認知障害)から認知症に進むにつれて、どんどんと歩くことが遅くなっていくようです。

また、歩行速度が遅い人は認知症のリスクが高くなることも、研究によって分かってきました。

ウォーキングを行う際は、『歩行距離』や『歩数』を気にしている人は多いと思います。

しかし、歩行速度は健康寿命を予測することができる重要なものなので、『歩行速度』にも注意をしてみてほしいのです。

年齢別に見る歩行速度の平均

自分の歩行速度を測る前に、まずは歩行速度の平均を知らなければ、はたして自分の歩行速度が遅いのか速いのかが分かりませんよね。

そこで、東京都健康長寿医療センター研究所による調査結果がありますので、まとめてみました。

60~64歳の平均歩行速度

男性…1,02(m/秒)

女性…1,07(m/秒)

65~74歳の平均歩行速度

男性…1,00(m/秒)

女性…0,96(m/秒)

75~84歳の平均歩行速度

男性…0,84(m/秒)

女性…0,79(m/秒)

85歳以上の平均歩行速度

男性…0,74(m/秒)

女性…0,60(m/秒)

男女による差がわずかにありますが、年齢と共に歩行速度が遅くなっています。

ちなみに、厚生労働省が生活習慣病を予防するための基準として発表している歩行速度についても、まとめてみました。

平均歩行速度との年齢区分に違いがありますが、ウォーキングなどを行う際には参考にしてみてください。

20代の歩行速度

20代男性…125(m/分)

20代女性…115(m/分)

30代の歩行速度

30代男性…120(m/分)

30代女性…115(m/分)

40代の歩行速度

40代男性…120(m/分)

40代女性…110(m/分)

50代の歩行速度

50代男性…115(m/分)

50代女性…105(m/分)

60代の歩行速度

60代男性…115(m/分)

60代女性…100(m/分)

歩行速度の計算方法・求め方

さて、歩行距離や歩数、歩行時間については計測しているという人は多いでしょう。

しかし、歩行速度については

自分のペースで歩く

という人が多いのではないでしょうか。

ここでは、簡単な『歩行速度』の計算方法や求め方について紹介します。

基本的な歩行速度の求め方

まず、一番簡単な歩行速度の求め方がこちらです。

歩行速度=歩行距離÷歩行時間

たとえば、1kmを15分で歩いたとします。

この場合、

1000m÷15分=66,66(m/分)

1000m÷900秒=1,11(m/秒)

このような計算によって、歩行速度を求めることができます。

10m歩行テストによって歩行速度を測る

高齢者の歩行速度を調べたり、リハビリ時に活用されるのが

『10m歩行テスト』

と呼ばれるものです。

これは、10mを歩くのにかかった時間を計測し、歩数や歩幅、歩行速度などを割り出すことができます。

10mのスタート地点の前と、ゴール地点の後ろに3mほどの助走距離を付けた、計16mの距離をつくります。

ストップウォッチなどを使用して、10mを歩くのにかかった時間を計測します。

たとえば、10mを15秒かかって歩いたとします。

この場合は

10m÷15秒=0.66(m/秒)

になります。

10m歩行テストは、

『通常歩行速度(普段の歩行速度)』

『最大歩行速度(早歩き)』

の二種類を測ることに用いることが多いです。

ちなみに、10m歩行テストにおける平均歩行速度の調査結果がありましたので、ここで紹介しておきましょう。

10m歩行テストにおける年代別の平均歩行速度

20歳代…1,41(m/秒)

30歳代…1,31(m/秒)

40歳代…1.39(m/秒)

50歳代…1,30(m/秒)

60歳代…1.41(m/秒)

70歳代…1.31(m/秒)

65歳以上の平均歩行速度

65~69歳…男・1.21(m/秒)女・1,14(m/秒)

70~74歳…男・1,17(m/秒)女・0,95(m/秒)

75~79歳…男・1,08(m/秒)女・0,95(m/秒)

80歳以上…男・0,88(m/秒)女・0,87(m/秒)

アプリで簡単に歩行速度を計測する

最近では、とても便利なアプリによる歩行速度の計測も可能です。

  • ランタスティック
  • チャミ

などのアプリでは、歩行速度に加え、消費カロリーや食事の注意点なども教えてもらうことができます。

スマートフォンやiPhoneを持っている人は、アプリでの計測が手軽かもしれませんね。

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まとめ

普段から歩行速度を気にしていたり、計測しているという人は少ないですよね。

歩行速度は、

歩行距離÷歩行時間

で求めることが出来ますが、10m歩行テストやスマートフォン・iPhoneのアプリでも計測することができます。

中でも、スマートフォンやiPhoneのアプリでは、消費カロリーや食事に関する注意点など、健康に関する様々な情報を教えてもらうことができます。

歩行速度を知ることは、将来の認知症リスクや健康への対策に役立てることができます。

歩行距離や歩数、歩行時間だけではなく、『歩行速度』も計測してみましょう。

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