キャップ投げと聞いて何を想像しますか?
大抵の人はアメリカの士官学校や、日本の防衛大学での卒業の式典後で行われる、キャップを一斉に投げる様子を思い浮かべたのではないでしょうか。
しかし、今回紹介するのは、
帽子の意味の『キャップ』ではなく、ペットボトルの『キャップ』を投げる競技
のことなのです。
初めて知った人も多いと思いますが、このキャップ投げと呼ばれる競技は近年ブームの兆しを見せているようです。
この記事では、キャップ投げが生まれた経緯、ルールから必要な人数やキャップを投げるコツなどを紹介していきます。
キャップ投げとは?
キャップ投げを考案したのは、現在京都大学法学部2年生の日野湧也さん。
父親の仕事の都合で、アメリカに生活していた12歳のとき、小学校の授業中に
その時の快感が忘れられず、やみつきになったのがきっかけとのこと。
高校生になると熱心に練習をして、撮影をしながらキャップをゴミ箱に入れられるまでに腕を上げました。
そして、卒業スピーチでは
『キャップ投げへの情熱』
を、アメリカ人の生徒相手に熱っぽく語ったそうです。
その後、母国である日本の法律を学ぶため17歳で帰国。
2017年4月に超難関の京都大学に入学して
『京都大学・キャップ投げ倶楽部』
というサークルを立ち上げました。
当初は、アメリカと日本のキャップの形や大きさの違いに戸惑い、メンバーも5人ほどしか集まらなかったそうです。
しかし、動画投稿や路上パフォーマンスなどを地道に続けた結果、徐々に認知度が上がり、メンバーも増加。
とくに2018年3月21日、YouTubeに公開した
『プラスチック最強決定戦【キャップ投げ対決】』
という動画は2018年7月現在
視聴回数65万以上
5000以上の高評価
と反響を呼び
「これオリンピックの正式種目にしようぜ」
「適当に見始めたのに全然最後まで見れる」
「登場人物が優秀すぎる」
といった称賛のコメントが多数寄せられました。
そして現在、サークルは
80人
の大所帯となり、一橋大学、東京大学、神戸大学や九州大学など全国各地の大学でも
『キャップ投げ倶楽部』
が立ち上がったのです。
キャップ投げのルールとは?
さて、キャップ投げのルールはどのようなものなのでしょうか?
実は、
現在正式なキャップ投げのルールは無いのです。
ただし、試合の動画で確認をすると、以下のルールが確認できます。
- 1試合6回制
- 塁上の走者のリード、盗塁は無し
- ホームから10メートル程度の距離に背の低いフェンスを設置
- フェンスを越えるとホームラン
- 試合によっては内野の守備がある
- 1チームの人数は5人
また、ヒットや二塁打の判定は、打球の方向や飛距離を見た審判の判断で決めているようです。
ただし、日野さんによると、
『ルールブックは作ってある』
との事ですので、近い将来、ルールブックが公開される可能性は高いでしょう。
競技に使いやすい!いいキャップ5選
ペットボトル飲料の数だけキャップは存在し、その数は膨大です。
日野さんは、その中から投げやすいキャップを5つ挙げており、それを以下に紹介します。
コカ・コーラ 紅茶花伝
全体的にバランスが良く、扱い方が抜群。初心者にお勧め。
アサヒ ウィルキンソン
側面の目が非常に細かく、とても頑丈である。
コカ・コーラ 綾鷹
軽くて丈夫であり、手に入れやすい。
サントリー 南アルプスの天然水
薄くデザインされたキャップは最高の安定感を誇る。
コカ・コーラ 爽健美茶
大きさ・高さ・重量感・質感、どれをとっても完璧。投げるためのキャップといっても過言ではない。
キャップの持ち方や投げるコツ
野球で、ピッチャーがストレートを投げる際のボールの持ち方が基本となるように、キャップもストレートの投げる際の持ち方が基本となります。
また、それに派生して様々な変化球が存在します。
ここでは7種類のキャップの投げ方を紹介しておきましょう。
ストレート
地面と平行にしてキャップを上向きのほうにして、中指と親指で挟み、まっすぐはじき出します。
チェンジアップ
ストレートと持ち方は同じです。
キャップをひっくり返してはじき出します。
スライダー
ストレートと持ち方は同じです。
キャップを30度ほど傾けてはじき出します。
ライジングボール
ストレートと持ち方は同じです。
キャップを上に20度ほど傾け、下方向に強くはじき出します。
スライダー
ストレートの持ち方で、手首を90度ひねりながらリリースします。
カーブ
スライダーと持ち方は同じです。
キャップをひっくり返してはじき出します。
シンカー
スライダーと持ち方は同じです。
反対側に傾けてはじき出します。
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まとめ
キャップをゴミ箱に投げる所から生まれたキャップ投げ。
今や様々な大学でサークルが作られ、試合が行われるまでになりました。
また、日野さんのキャップ投げは2018年10月に
イタリア・トリノで開かれる日本文化を紹介する催しに、茶道や和太鼓などに交じって参加することになっています。
これを機にキャップ投げが世界に知れ渡り、ゆくゆくは世界大会などが行われると面白いですね。
このような魅力にあふれたスポーツ、一度皆さんも挑戦してはいかがでしょうか?