『七つの大罪』に登場するキャラクター、妖精族のヘルブラム。
妖精王ハーレクインこと、七つの大罪メンバーのキングの親友ですね!
しかし、『七つの大罪』外伝(まちぼうけの妖精王)で描かれたように、悲しい別れをした二人…。
その後も、二人の悲劇は続きます。
最終的にヘルブラムは、キングの手によって望みでもある永遠の眠りにつくことになるのでした。
そんなヘルブラムが、『七つの大罪』本編に、まさかの登場で、
『どうして生きているの!?』
と疑問に思われた方も多いかと思います。
そこで、今回は、ヘルブラムが生きている理由について調べてみました。
また、ヘルブラムの兜と姿の秘密についてもお届けします。
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ヘルブラム(妖精族)と七つの大罪のキングの関係
まず、ヘルブラムを語る上で欠かせないのは、キングとの関係ですね。
キング(妖精王・ハーレクイン)とヘルブラムは、
自他ともに認める親友同士
として、妖精王の森で、エレインや他の妖精族の仲間と共に暮らしていました。
人間の文化や、考え方に興味のあるヘルブラムは、時々、森から抜けだし、人間の生活を覗き見しに行きます。
これにキングは、そんなヘルブラムを心配し、
「(人間を)信用しすぎるといつかヒドイ目にあうぞ」
と警告します。
「そん時は俺っちを止めてくれよ。親友のチミがさ。」
と明るく言っていたヘルブラムでしたが、ある日、その心配が的中し現実に事件が起こってしまいます。
信用していた人間に騙され、高値で売れる妖精族の羽根目当てに同胞が無残に命を奪われていく様を目の当たりにしたヘルブラム。
興味から一転して人間への憎しみから、正気を失い、狂気に支配され、以来500年もの間、人間の命を奪い続けていたのでした…。
その間、記憶を失っていたキング。
ようやく全てを思い出し、かつてヘルブラムと交わした約束通り、狂気に駆られたヘルブラムの命を絶ちます。
その後、妖精王としてヘルブラムの凶行を止められなかった罪を背負い、キングは『怠惰の罪』として裁かれたのでした。
それから約200年の時が経ち、バイゼルけんか祭りで司会をしていた、
奇妙な兜を被った『ラブ・ヘルム』と名乗る人物。
これが亡くなったはずのヘルブラム!
しかも、魔神族の復活を企むヘンドリクセンの聖騎士長に次ぐ地位である『枢機卿』の位につき、『七つの大罪』の敵として現れます。
しかも、200年前の人間への憎しみに駆られたままのヘルブラムでした。
キングは、700年前に交わした約束を再び果たす決意を固め、ヘルブラムを救う意味を込め、再度その命を奪うのでした。
意識を失う直前、正気を取り戻したヘルブラムは、携えていた兜に手を伸ばします。
そして、
その兜は、キングへのプレゼントでキングなら気に入ってくれると思って人間から貰った
と語るのでした。
それを聞いたキングは、涙を流し、その兜をヘルブラムの亡骸に供えると、その場を立ち去ります。
しかし、永遠の眠りについたヘルブラムが安息の地へ行くことはできませんでした…。
ついさっき倒したはずのヘルブラムが、またしてもキングたちの前に立ちはだかるのです。
そもそも、200年前に亡くなったはずのヘルブラムが、なぜ生きていたのか?
それはすべて、ヘンドリクセンの仕業。
ドルイドに伝わる、
禁呪『シ者使役』の術によって無理やり蘇生させられていた
せいでした。
そして2度目の蘇生も、ヘンドリクセンによって甦らされてしまったのです。
ヘルブラムは、自分を『再び眠りにつかせてほしい』とキングに乞いますが、キングは、もう親友のヘルブラムの命を奪いたくないと訴えます。
そんなキングにヘルブラムは
「だったら、俺っちはチミの親友をやめる!」
と絶交を叫ぶのでした。
それを聞いたキングは、涙をぬぐい、ヘルブラムを再度永遠の眠りへとつかせます。
最後に残ったのは、ヘルブラムの兜だけ…。
こうしてヘルブラムは、今度こそ本当にこの世から去ることになったのです。
ヘルブラム(妖精族)が生きている理由と兜と姿の秘密!?
さて、ここまで書いた通り、キングの手によって、ようやく安息の時を迎えたヘルブラム。
よって、
生きている可能性はないはず
です。
では、なぜ、『七つの大罪』本編でヘルブラムが登場したのでしょうか?
まず、ヘルブラムの兜と姿の秘密からチェックしてみましょう。
七つの大罪によるリオネス王国奪還後、ヘルブラムの形見となった兜をキングは、自分の
『服のフード』
として身に着けることにしたようです。
そして、バンにくっついていく形でリオネスを後にしたキングは、妖精王の森にたどり着きます。
そこで、かつての妖精族の仲間たちから、
「裏切り者のハーレクイン」
と呼ばれ、ショックを受けます。
悲しみの涙を隠すために思わず兜をかぶったところ、突然、キングに聞こえてきた懐かしい声…。
それは、親友ヘルブラムの声。
しかも、その姿さえも視えるのです!
驚くキングにヘルブラムは、
- 兜にヘルブラムの魂を宿したこと
- 兜を通してのみ、ヘルブラムの姿を視ることができる
と説明してくれます。
(第三者から見ると、キングの独り言にしか見えない様子。声だけなら、兜を被らずとも聞こえるようです)
兜に宿ったヘルブラムの魂は、狂気の部分はすっかり消え、かつて妖精王の森で暮らしていた頃の陽気なヘルブラムに戻っていたのです。
本当なら『シ者の都』に行くはずのヘルブラムですが、親友であるキングを放っておけず、エレインの頼みもあって、もう少しだけキングの傍に留まることにしたとのこと。
このように、兜を介してのみヘルブラムの姿を見ることができるので、
魂だけの存在
であることは間違いないと思われます。
では、なぜ『七つの大罪』本編で、キングが眠っているときにヘルブラムの姿が描かれたのでしょうか?
これは、ヘルブラムを見ることができた人物が特殊なのだと考えられます。
ヘルブラムを見た人物、それは
元・初代妖精王グロキシニア。
(現在は、『十戒』メンバーのグロキシニア)
どうやらグロキシニアは、形見の兜を介さなくても、ヘルブラムの姿を見ることができるようです。
グロキシニアが、
「同じ妖精王同士波長が合うのかもしれない…だから視えるんスかね?」
と言っていることから、グロキシニアは、キングと似た波長を持っているのかもしれませんね。
このことから、やはりヘルブラムは亡くなっていて、グロキシニア視点で描かれたシーンから、
魂として行動しているヘルブラムが、あたかも生きているかのように見えた
のだと思われます。
このように、エレインの頼みもあって、また、自ら望んで兜へ魂を宿していたヘルブラムでしたが、
とうとう、キングとの別れの時
がやってきます…。
『七つの大罪』一行は、『十戒』に占拠されているキャメロット王国の解放、そして洗脳された聖騎士や民の救出をするためキャメロットを目指すことになります。
しかし、現在のキャメロットは直径百マイルに及ぶ次元のひずみによって、『瞬間移動(テレポート)』 も 『絶対強制解除(アブソリュートキャンセル)』も無効となってしまうとのこと。
キャメロットに入るには、ひずみを破る必要があるため、次元のひずみの発現地点に向かうことになります。
そこは、かつては城塞都市『コランド』と呼ばれた地。
コランドは、何百年か前に滅びた廃都となっているとのこと…。
そこで、『七つの大罪』を待ち構えていたのは、『十戒』メンバーのメラスキュラ!
メラスキュラは、ゼルドリスの幻を作り出し、メリオダスだけをおびき寄せると『暗澹の繭』でメリオダスを捕らえてしまいます。
メリオダスを取り返そうとする『七つの大罪』メンバーですが、その時、足元に大量の骸骨が散らばっていることに気が付くのでした。
そして、ざっと1000体はあろうかという骸骨が突然、動き出します。
これは、メラスキュラの能力である、シ者の怨念を利用した『怨反魂の法』によるもの。
動き出した骸骨たちは、敵意をむき出しにして七つの大罪メンバーに襲い掛かりますが、七つの大罪の敵ではありません。
自分の術が通用しないと分かったメラスキュラが取った次の行動は…。
怨念の塊であるシ者の意識の集合体によって、メンバーの精神を乗っ取る
ことでした。
これによって、
ディアンヌの心が乗っ取られ、その身体の自由を奪われてしまいます!
メンバー全員が、何とかディアンヌの身体を傷つけないように止めることに手を尽くしますが、『ドロールの舞』で闘級が上昇したディアンヌを止めることができません。
キングやゴウセル、エスカノールでさえも、あっさりと吹っ飛ばされてしまいます。
更に、ディアンヌを支配している怨念は、神器『ギデオン』でディアンヌ自身の体を傷つけはじめてしまいます!
その時、突然、ヘルブラムがディアンヌ(の中の怨念達)に向かって話しかけます。
恨みを晴らす相手はディアンヌではない。
本当の相手は、
勝手な思い込みで罪のないコランドの人間の命を奪った、このヘルブラム
なのだと。
そして、ディアンヌの前に飛んできたヘルブラムの兜を見た、怨念達がこう言います。
「お前は…あの時の妖精…覚えているぞ。」
「俺たちの命を奪い、この街(コランド)を滅ぼした妖精だ!」
(周りの皆からは、キングの兜にしか見えないようですが、ディアンヌの中の怨念達には、ヘルブラムの姿が見えるようです)
その様子を倒れたまま見ていたキングが、ヘルブラムを止めようとしますが、ヘルブラムはキングに笑顔で、こういいます。
「さよならだ、ハーレクイン」
「チミの親友でいられてよかった」
「ディアンヌのこと、ちゃんと幸せにしてやれよ」
ヘルブラムの兜は、ディアンの手の中に入り込むと…ディアンヌは、兜を握りつぶし地面へと投げ落とすのでした。
こうして、兜に宿っていたへルブラムは、この世から去っていったのです。
亡くなってからも、親友のキングが心配でたまらない、面倒見がよく優しいヘルブラム。
今回の別れに涙を流していたキングですが、ヘルブラムは笑顔でした。
キングにやっと羽が生え、立派な妖精王として真の力を手に入れたことに安心し、また、自らの過ちの償いため、キングの元を去ったヘルブラム。
彼のこの世への未練はすべて断ち切れたことなのでしょうか?
ヘルブラム自身が言っていたように、勝手な思い込みから多くの人間の命を奪ってしまったヘルブラムではありますが、キングにとっては真の親友であったことは間違いありません。
今度こそ、永遠に安らかな眠りについたのかもしれませんね。
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まとめ
禁呪の使役から解放され、魂のみの存在となったヘルブラム。
その後、形見の兜に魂を宿してキングを見守ることにしたヘルブラム。
その声を聞くことはできますが、姿を視るには兜を通す必要があるようです。
初代妖精王グロキシニアがヘルブラムと会話していたことから、
『生き返った?』
と思われましたが、妖精王同士、キングと波長が合ったためだったようで、やはりヘルブラムは
魂のみの存在
と思われます。
そして、今回、兜に宿っていたヘルブラムの魂も、キングとの別れを迎える時がやってきました。
ヘルブラムの退場は、ファンとしては寂しい限りですが、キングの親友ヘルブラムの魂が、安らかに眠ることを願いたいと思います。