有給休暇を取得する際には、申請書を書く必要があります。
申請書は、会社ごとにフォーマットがあることがほとんどです。
そのため、申請書の作成は、フォーマットに従って文章を埋めていけば、完成になります。
また、最近ではメールでの有給休暇申請も増えてきました。
以前ほど、堅苦しい手続きではなくなっています。
しかし、有給休暇を申請するにあたって、最も悩む要素が、有給休暇の理由ですよね。
どんな理由を書いたらいいのでしょうか?
この記事では、有給休暇の申請理由のおすすめ例や、例文を紹介していきます。
有給休暇理由の書き方は?
有給休暇の理由は、多くの人が思案する項目です。
とくに長期で有給休暇を取る場合は、
それなりの理由がないとなんとなく格好がつかないかな…
と考える時間も長くなります。
しかし実際のところ、有給休暇は一定の条件を満たした労働者に対して、会社が与える必要があります。
そのため、有給休暇の理由は、
詳細に書かなくてもよい
ものなのです。
有給休暇の理由は『私用』でOK
有給休暇の申請書には、だいたいの場合『休暇事由』の欄があります。
そこに『レジャー』など、本当のことを書くことは、気が引ける人もいますよね。
そこで、有給休暇の理由は、ざっくりと、『私用』と書いてください。
それで問題ないのです。
ただ、会社や上司によっては、有給休暇の理由を詳細に書くことを求められたりします。
この場合、たとえ法律で理由を詳細に記載しなくてもよいとされていても、拒否し続けると会社や上司の心象を悪くしてしまいます。
詳細に理由を問われた場合には、もっともらしい理由を、とりあえず書くほうが、人間関係に角が立たずよいでしょう。
引継ぎなど周りへの配慮を忘れない
大事なのは、有給休暇の理由だけではありません。
有給休暇を取得する際は、繁忙期や業務に支障がない時期を見計らって、他のメンバーとの休暇の調整も必要です。
また、
休暇中の引継ぎや、取引先からの連絡といった急用があった際の対処
についても記載しておくと良いでしょう。
チームで取り掛かっている仕事がある場合は、メンバーへ有給休暇の理由を伝えておく配慮があることで、信頼もアップするはずです。
とくに、休暇が長期になる場合は、仕事をするメンバーへの配慮を欠かさないことが、円満な有給休暇の取得に繋がります。
嘘の理由はNG
有給休暇の理由が、いくら本当のことを書きにくいからといって、完全なる『嘘』を書くことは、おすすめできません。
嘘の理由を書いたからと言って、有給休暇が『取消』になったり、処分にあたることはありません。
しかし、
就業規則で虚偽報告が禁じられている場合には、何らかの処分が下される可能性があります。
また、内容によっては、嘘がバレてしまった時、イメージが悪くなることは避けられません。
有給休暇の理由とおすすめ例文
続いて実際に、有給休暇の申請に使うことが出来る例文を紹介していきます。
有給休暇を取得する際には、さまざまな理由があるはずです。
シチュエーションに応じた例文を用意しました。
理由1病気
人間ドッグなど健康診断や体調不良による通院を理由として、有給休暇を申請する人も多いです。
この理由の良いところは、理由が理由だけに会社や上司が何も言えないことです。
親しい人以外に、病気のことを根掘り葉掘り聞く人は、あまりいません。
逆に、この理由で許可できないなんて、そんなブラックな会社で働き続けるほうが、健康に悪くなるでしょう。
例文
人間ドッグを受診するため有給休暇を申請いたします。
通院のため有給休暇を申請いたします。
理由2結婚式
結婚式への参列は、お祝い事でめったにないことです。
そのため、有給休暇の申請に使いやすいです。
親族や友人と、参列対象を変えると何度でも使えるメリットもあります。
また、日帰りでは難しい遠方の結婚式に参列することにすれば、数日の有給休暇も申請しやすいです。
どうしても海外に行きたい時には、
『海外挙式に参列する』
という設定にして、海外旅行に行くのもいいかもしれませんね。
例文
親族の結婚式参列のため有給休暇を申請いたします。
友人の結婚式参列のため有給休暇を申請いたします。
理由3法事
法事も、結婚式同様にやむを得ない印象のある行事になります。
『家族や親族で集まって、法要を営むため、遠方の親戚が実家に集まる』
ということにすれば、数日の有給休暇が申請しやすくなります。
ちなみに、葬儀と申請する場合は、忌引き休暇や慶弔規定にかかわってきます。
安易な使用は避けましょう。
また、会社から香典を出すかどうかの判断のため、関係性を聞かれることもあります。
嘘の場合は、しどろもどろになってしまわないように準備しておきましょう。
例文
親族の法事のため有給休暇を申請いたします。
知人の法事のため有給休暇を申請いたします。
理由4子供の行事
運動会や、学校の先生との三者面談など、
親として子供の学校に行かなければならないこと
も理由となります。
この理由は、本当に行かなければならない場合に、とっておきましょう。
どうしても休みたい時には、やむを得ない理由といった印象があるため、申請しやすいのも事実です。
例文
子供の学校行事のため有給休暇を申請いたします。
理由5家族の介護や看病
子供や家族の看病・介護は、やむを得ないと感じさせる理由です。
有給休暇を申請しやすいです。
例文
子供がインフルエンザで看病が必要なため有給を使わせていただきます。
父の介護のため有給休暇を申請いたします。
理由6免許の更新や役所の手続き
『免許の更新』
『役所での手続きを行うため』
という理由も、やむを得ない印象があるので、おすすめです。
ただ、この場合には、
最大で1日
しか申請できません。
どうしても、1日だけ休みたい日には、良いかもしれませんね。
例文
免許更新手続きのため有給休暇を申請いたします。
区役所での所要のため有給休暇を申請いたします。
理由7家の工事関連
- 家電製品の取り付け・修理・引き取り
- インターネット回線・ケーブルテレビなどの工事
- ガスの法定点検
立ち合いが必要な工事は、自宅にいないといけません。
順番に回ってくる場合は、時間が読めないため、一日中、自宅にいることになります。
マンションの点検であれば、希望者が多い土日は選べないこともあります。
一人暮らしではない場合は、
他に家族の人はいないの?
などと勘繰られてしまうかもしれません。
例文
家の修繕立ち合いのため、有給休暇を申請いたします。
理由8PTAの会合
子供の行事ではないものの、学校に通う子供がいる場合、PTAの用事があることも…
PTAの会合は、平日の昼間に開かれることが多いもの。
子供がいる上司は、その大変さがわかるでしょう。
有給休暇の申請は、何の問題もなく通るはずです。
例文
PTAの会合があるため、有給休暇を申請いたします。
理由9遠地に住んでいる家族がやってくる
地方から上京してきたケースだったりすると、家族が会いに訪れることもあります。
訪問する家族にとっては、不慣れな土地だったりしますよね。
とくに家族が高齢であるほど、不安なもの。
これも、有給休暇の理由の1つとして使えます。
例文
故郷の両親の上京を迎えるために有給休暇を申請いたします。
理由10資格試験
試験当日だけでなく、勉強のために有給休暇を申請するのもOKです。
会社が推奨している資格であれば、なおさら後押ししてくれるはずです。
例文
資格取得のため有給休暇を申請いたします。
理由11セミナー参加
セミナーや勉強会など、仕事に対して積極的な内容の有給休暇なら、円満に取得できます。
休暇事由には、『○○のセミナー参加』など、具体的なセミナー名を書けば、信憑性も生まれます。
しかし、他社のセミナーや勉強会が良しとされない場合は注意してください。
例文
『○○セミナー』への参加のため、有給休暇を申請いたします。
理由12旅行
もっともな理由がないと、有給休暇を申請することが出来ないわけではありません。
業務に支障なければ、リフレッシュとして潔く『旅行』と申請することも、おすすめです。
旅行で有給休暇を申請しても、全く問題はないのです。
レジャー目的で有給休暇を申請する人は多くいます。
嘘をつかずに、正直に理由を言ってしまえば、後ろめたさもなく有給休暇を満喫することができますよ。
その際は、自分がいない間の仕事のフォローへのお礼として、お土産などの気遣いがあるとベストです。
例文
旅行のため有給休暇を申請いたします。
理由13プライベート・有給休暇消化
○○のイベントに行きたい
たまにはリフレッシュして1日遊びたい…
有給休暇は、どんな理由でも取得が可能です。
自分のプライベートな理由でも問題ありません。
その場合は、
『私用のため』
と言ってしまえばOKです。
実際のところ、
どんな理由だったとしても、『私用のため』という理由で問題がないんです。
また、2019年4月1日から、有給休暇の消化が義務化されました。
それを理由にしてもいいですね。
例文
私用のため、有給休暇を申請いたします。
制度に基づく有給休暇の消化のため、有給休暇の申請をいたします。
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まとめ
有給休暇の理由の例文や、書き方を紹介しました。
基本的に、有給休暇の理由は『私用のため』と記入して問題ありません。
ただ、仕事上での円満な人間関係のためには、記事で紹介した『理由1~13』のように、ざっくりと理由を伝えておくのも良いでしょう。
後味の悪い有給休暇では、気になってリフレッシュできません。
もし、『私用』という有給休暇の申請理由を見て、根掘り葉掘り聞いてくるようなら
実家の方でちょっと…
などと、言葉を濁しておきましょう。
たいていは、そんな回答が返ってきたら、
あまり詳細には言いたくないのか…
と察知して、それ以上は問い詰めたりはしません。
それでも問い詰めてくる場合は、ブラック企業であることを疑い、転職活動を始めたほうがいいかもしれませんね。
2019年4月1日からは、
有給休暇の消化が義務化
されていますから、遠慮することなく有給休暇を申請してみてください。
この記事を読んで、有給休暇を取得しやすくなったのではないでしょうか?
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