東京チカラめしが閉店する原因は不味い上に高い?味の評判を調査

牛丼チェーン『東京チカラめし』を覚えていますか?

東京チカラめしは、一時期は100を超える店舗を構えるようになり、急速に勢いを伸ばしていました。

それがどうでしょう、現在はたった10店舗ほどしか営業していないようです。

ここまで閉店が相次ぎ、東京チカラめしが凋落したのには何か原因があったのでしょうか?

当記事では、かつて新興勢力として大手3社に迫ろうとした牛丼チェーン・東京チカラめしの閉店が相次いだ理由に迫っていきます。

東京チカラめし

東京チカラめしとは、三光マーケティングフーズが経営する牛丼チェーンです。

東京チカラめしは、他の牛丼チェーンと違い、主力メニューは『焼き牛丼』という一風変わったメニューが大人気でした。

牛肉を煮るのではなく、『焼いて調理する』という方法をとっていて、これがとてもおいしいと話題だったのです。

欠点は、時間がかかること。

店員が注文を受けてから、じっくり焼いて調理する方法をとっていたので、『焼き牛丼』は注文を受けてから15分~20分ほどの時間を要しました。

早く食べてササっと帰るための店というイメージがある牛丼チェーンでは、これは致命的な欠点でした。

しかし、それに対するクレームに応えてしまったがために、急成長とともに、後の最悪の結果を招く原因の1つとなってしまうのです。

2011年頃の爆発的な人気は、不自然とも思えるほどの凄まじい勢いでした。

テレビで紹介されるだけでなく、ネット上でも当時の2ちゃんねるには、東京チカラめしを絶賛するスレが1年間で80も立つほど。

新興勢力の牛丼チェーンとしては、ありえないほどの推され具合に、当時ステマ問題がブームだったこともあって、ネット上では

『ステマめし』

と揶揄されるくらいでしたね。

しかし、当時あれほど人気になり、

「吉野家を超える」

とさえ言われた東京チカラめし。

一時期は100を超える店舗を構え、

「(2012年で)年間300店舗開店、東京チカラめしだけで1000店舗にする」

と豪語していた東京チカラめしはどうでしょう。

突然閉店が相次ぎ、2017年の時点では、わずか11店舗にまで減少…。

あまりにも、ひどい衰退ぶりとなってしまいました。

100店舗を超え、これからもさらに勢いを伸ばすと思われていただけに、東京チカラめしの衰退ぶりが激しいですよね。

なぜこうなってしまったのか…

東京チカラめしの閉店が相次いだ理由は?

東京チカラめしは、一時100店舗以上あったのに、今ではわずか11店舗ほど…

なぜここまで、東京チカラめしの閉店が相次いでしまったのでしょうか?

その理由を探ってみると、あまりにもたくさんの理由が多すぎて、

「こりゃ衰退も当然だなぁ…」

と思わず筆者が呟かされることになります。

簡潔にまとめると、

店舗の拡大を急ぎ過ぎた

ということが全てになりますが…

詳しく、東京チカラめし衰退の理由を解説していきます。

東京チカラめし衰退の理由1味が不味くなった

東京チカラめしが衰退し、閉店が相次いだ理由は、

東京チカラめしのメニューの味が不味くなった

ということです。

そして、この不味くなった理由も、皮肉なことに、客からのクレームに応えた結果…というよりも、応え方を間違った結果でした。

先述の通り、『焼き牛丼』は、注文を受けてから焼いているため、時間がかかるのがネック。

すぐ食べてすぐ帰る牛丼チェーンでは極めて異例な形態だったわけです。

「遅すぎるから帰りたい」

「15分以上待ってるけど、まだこない」

などのクレームが殺到した結果、スタッフを増やして調理する人員を動員するのではなく、

作り置きの肉を温めるだけになった

ことで味が急激に劣化。

それによって肉質も変わってしまい、ただまずいだけの肉となり、さらには脂っこくなり、タレも合わなくなる始末…。

しかも、

米もまずい中国産

を使っていたため、かなり評判が悪かったのです。

「肉が美味しかったのに、なんか味かわったよね」

「ただでさえ米もまずかったのに、肉とかタレが全て噛み合わなくなった…」

との評判を聞かれました。

こんなにまずいのに、それでいて

並盛で450円もする

のですから、罰ゲームで食べる以外に食べたくなくなりますよね。

このように、客からのクレーム対応をしてしまい、それも違う方向で改革を進めてしまったために、東京チカラめしは衰退したのです。

東京チカラめしが衰退した理由2店内が汚くかなり不潔

「味は変わったが、唯一変わってないのは店内の汚さ」

と言われるくらい、もとから東京チカラめしが、店舗の中が不潔と言ってよく、食欲が失せるほどの汚さでした。

これも、東京チカラめしが人気のなくなっていった理由でしょうね。

客が食べてた時に、飛沫した調味料やタレがそのまま壁や橋置き場にこびりついていて、それを掃除しないので固まってしまっています。

さらに、床はヌルヌルしていますし、高確率でコップに水を入れると何かが浮かんできたり…。

カウンター席はタレがべたべたに壁に付着していて、それを掃除すらしない…。

大手チェーンほどの育成ノウハウや資金がないにもかかわらず、店舗の拡大を急いだがために社内教育が進まなかったのです。

挙句の果てには、育成ノウハウがないのに外国人店員(とくに中国系)を雇うことに…。

店員が客を大切にすることもなく、さらには教育ができていないので店内の掃除もロクにしない…。

あまりに、不潔で不衛生な店内になってしまったため、近づきたくない客が増加してしまったのです。

東京チカラめしが衰退した理由3人材育成能力の不足

大手牛丼チェーンに比べ、人材育成ノウハウの少ない東京チカラめし。

明らかに店員の育成が追いついていませんでした。

そのため、安い金で雇った外国人店員は適当に料理をしたり、商品の質がさらに低下していってしまいます。

また、

人材育成が追いついていない=店員の能力に差が出る

ということでもあり、

  • 店舗によって味が違う
  • それどころか同じ店舗でも時間帯によって味にムラがある
  • 人のいない時間でも清掃すらおこなわない

といったひどいサービスに…。

客をなめているとしか思えないような方針になってしまったのです。

それが問題視されなかったあたり、多数の飲食店を経営していて、上層部と現場に認識の乖離があったのか…。

それだと、

「東京チカラめしだけで1000店舗」

などと力を入れていたとは思えないお粗末さですよね。

客が来なければ、成り立たないのですから、もっと人材育成に力を入れ、成長戦略はそれからでもよかったと思います。

東京チカラめしが衰退した理由4オペレーションの失敗

1番の理由は、ここにあると思います。

上記の理由は全て、東京チカラめしは店舗拡大をしようとした際に、その方針を間違った方向に舵をきってしまったことが原因にあります。

要するに、店舗の拡大を急ぎすぎ、大手と同じことができると過信してしまった

のです。

『すき家』や『吉野家』のような、大手はオペレーションが発達していて、外国人店員の教育ノウハウもあります。

それに比べ、ノウハウがないため、低質な外国人店員を雇っても大手牛丼チェーンのような教育はできず、店員に合わせた経営形態になってしまうのです。

そのため、サービスは低質になっていき、隅々まで注意が届かなくてもいいや…という状態に。

このように人材育成ノウハウが、それほどないにもかかわらず、店舗は拡大させようとすると、どうしても人材育成が追いつきません。

もともとの課題だった人材育成の影響で、店舗内の不衛生が問題だったのに、それに加え、

  • 回転率をよくするために肉の調理方法を変更し、まずくなる
  • 人手不足で安い外国人店員を雇うが、教育が徹底せず新店舗でも衛生状態がひどくなる

と、上述したいくつかの理由のようになってしまったのです。

牛丼チェーンは資本力が必要になるため、大手による寡占化が進むのも頷けますね。

東京チカラめしは、おとなしく地方の牛丼チェーンとして少しずつ経営をしていけばよかったのです。

とまぁ色々と言ってきましたが、要するに東京チカラめしは、

身の程をわきまえた成長戦略を取るべきだった

これに尽きると筆者は思いました。

クオリティを維持、向上させながら進められる成長戦略を取るべきだったということです。

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まとめ

かつて、飛ぶ鳥を落とす勢いで店舗拡大をしていった東京チカラめし…。

ですが、いつの間にか閉店が相次ぎ、

100店舗以上あったものが、今では10店舗ほど

まで激減してしまいました。

その理由は、

  • 『取り置きを改めて温める』など、調理方法を変えたため味がまずくなった
  • 味が店員によってムラが出る
  • もともと店舗が汚かったのが、さらに顕著になった

など、社内教育ができていないことが判明。

店舗拡大に人材補充、さらに育成が追いついていなかったのです。

閉店の原因に、表向きでは原材料の高騰などを挙げたものの、明らかにクオリティが維持できていなかったのが問題でしょう。

今後も、今みたいに細々とやっていくしか、もう東京チカラめしが生きていく方法はないのかもしれないですね。

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