日本の伝統工芸としても、近年注目されはじめている金継ぎ。
壊れてしまった陶器やグラス。
これが、漆と金粉・銀粉を用いて美しく蘇り、再び愛着を持って使うことができたら、うれしいですよね。
そんなことが実現できる日本の伝統工芸が金継ぎなのです。
とはいえ、実際に依頼したり教室に通い習うとなると、値段を含めて、どこに依頼すべきか悩ましいところ…。
本記事では、金継ぎを依頼する場合の値段の相場や、東京で金継ぎを教えてくれる教室・料金を、簡単ながら一部ピックアップして紹介していきます。
ぜひ、金継ぎを依頼する際や、教室を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
金継ぎを依頼すると値段はいくら?
『伝統工芸』と聞くと、
なんだか値段が高そう
というイメージがありませんか?
金継ぎも伝統工芸の一つですから、金を使っていることもありますし、値段が高いイメージが強いです。
そこで実際に修理を依頼するときにかかる費用を調べてみると、依頼先や修復の状況(ひび・かけ・割れなど…)にもよって違うことがわかりました。
ひび
金消粉仕上げ:¥1200~
銀消粉仕上げ:¥1100~
漆仕上げ:¥1000~
欠け
金消粉仕上げ:¥3000~
銀消粉仕上げ:¥2600~
漆仕上げ:¥2300~
割れ
金消粉仕上げ:¥5000~
銀消粉仕上げ:¥4200~
漆仕上げ:¥3800~
だいたい、以上の値段で対応してくれるみたいです。
ただ、依頼先によっては2万円くらいかかるところもあるそうです。
金継ぎの依頼先を見つけたら、必ず確認しておきましょう。
サイト等であれば、価格も表記されているので、予算に合わせて検討してみると良いかと思いますよ。
東京で金継ぎを教えてくれるところは?
キット・セットを購入して、自力で金継ぎをやってみるのも一つの手段だと思います。
しかし、どうせならしっかりした金継ぎの技術を学びたい…。
そんな風に考えている人も、中にはいるはずです。
でも、いざ金継ぎを習いたいと考えたとしても、どこで教えてくれるのか分からなければ、金継ぎを習いようがありませんよね。
そこで、東京でおすすめの金継ぎ教室を2箇所紹介します。
金継ぎ教室1 蒔絵スタジオ祥幹
みなさんは、伝統工芸の一つである漆器を多数手がける漆芸作家・松田祥幹氏を知っていますか?
何でも、京蒔絵と会津塗を融合させた松田蒔絵を三代に渡って受け継がれている、漆芸作家なんだとか…。
しかも、ただ伝統を受け継いでいるだけではありません。
祥幹氏自身も、ガラス表面への漆の付着技法を身に付け、さらなる芸術品を生み出しているそうです。
グラスに漆が入ることで、グラスに反射する光が絶妙な味わいを醸し出し、これまでと違った伝統工芸として多くの人達の心に突き刺さっていく…。
そんな魅力的な漆器を次々創り出しているアーティストなのです。
蒔絵スタジオ祥幹では、熟練の技術を持つ祥幹氏が講師となって、初心者はもちろん、上級者にも蒔絵や金継ぎの魅力や技術を教えてくれます。
蒔絵スタジオ祥幹の指導コース
コースとしては、
- 消粉を使った初心者向きの簡単な修理法をレクチャーするAコース
- 丸粉を使い、金継ぎだけでなく、本格的に蒔絵をレクチャーする上級者向けのBコース
この2つのコースを用意し、初心者から上級者まで、金継ぎ・蒔絵の技術を本格指導してくれます。
せっかく金継ぎを習うのであれば、本格的に習得し、グラスなどにも蒔絵を施せるようになっておきたいですよね。
授業料及び費用はいくら?
料金もチケット制で、材料費込みで33,804円と結構高め。
ただ、キット・セットを購入しても、少し高いもので1万円前後するわけです。
指導してもらって、この価格なら、十分その価値はあると思いますよ。
どうせ習うなら、とことんまで技術を得て、グラスにも美しい蒔絵が施せるくらいになりたい…。
そんな人は、ぜひ蒔絵スタジオ祥幹にて、金継ぎ・蒔絵の魅力・技術を習得してみてくださいね。
蒔絵スタジオ祥幹
金継ぎ教室2 金継ぎ教室・金継宗家
こちらの教室も、東京で金継ぎを教えてくれる教室の一つ。
初級クラスから師範を目指すクラスまで、幅広くクラスを設けて指導してくれます。
基本的には3回の授業で、器1個の金継ぎを完成させる事ができるようになるように指導してくれるとのこと…。
そして、その後は、中級・上級・師範クラスと進級していくシステムとなっています。
授業料及び初期費用・諸経費
授業料及び初期費用・その他諸経費は、
- 初回授業料が22,000円(+消費税)
- 2回目が純金粉代や、その他諸々で実費
- 3回目以降:授業料6000円(+消費税)
となっています。
純金粉代がいくらなのかは提示されていなかったので、確認した方が良いと思います。
いずれにしても値段は高め。
師範を目指すという人なら、検討して見る価値はあると思いますよ。
金継教室 金継宗家
以上、東京で金継ぎを教えてくれる教室を2件紹介させていただきました。
あくまで、代表とする2件を紹介したに過ぎません。
探せばもっと初心者向けの教室も出てくると思います。
金継ぎの依頼・教室選びの注意点
最後に、金継ぎの依頼・教室選びの注意点を紹介しておきます。
基本的に金継ぎは、値段に沿ってピンからキリまでと考えて良いでしょう。
値段が安いところは、簡単な金継ぎをしてくれるところが中心で、それは教室でも同じです。
芸術性の高いものを求めるなら、当然価格が高いところを選ぶのがベストの選択。
ただし、価格が高いからといって、必ず良質の金継ぎをしてくれたり、素晴らしい教室だとは限りません。
目安は熟練の技術士が丁寧に接してくれること+料金
熟練の技術を持っている漆芸作家が、どのように金継ぎをしているのか。
または、指導してくれるのか…。
価格が多少高くとも、料金と釣り合った仕事をしてくれているか…。
その点を中心に依頼・教室選びを考えればいいかと思います。
金継ぎを依頼したり、教室で習ったりするのは、それなりに費用もかかりますので、慎重に検討してから依頼なり習ったりしてみてくださいね。
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まとめ
ヒビが入ったり、欠けたり、割れたりするなど、大切にしていたグラスや陶器の器が破損してしまった際に、美しく修理してまた使いたい…。
そんな日本人の雅な心が詰まった伝統工芸の一つでもある金継ぎは、誰でも簡単に習得することができる技術です。
とはいえ、初心者が習う程度の金継ぎを教えて終わる教室もあれば、本格的にガラスに漆を入れ込む技術も含めて、教えてくれるところまでピンきり…。
それだけに、慎重に選んで教室選びをしてください。
また、依頼をするにしても値段がバラバラなので、信頼の置けそうな熟練の漆芸作家に依頼するようにしてくださいね。
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