2020年のJリーグは、7月から8月にかけて東京オリンピックがあるため、J1の開幕が2020年2月21日、最終節が2020年12月5日と、かなり長期間になります。
もっとも、東京オリンピックの期間中のJリーグは中断となります。
実際の試合数などは、これまでと変わりません。
各チームとも、2020年の新しいユニフォームが、続々と発表されています。
2019年と、どのように違うのか、デザイン的にはどうなのか、興味のあるところですね。
今回は、J1リーグ2020年の、各クラブチームの新ユニフォームと、変更点を見てみましょう!
J1リーグ2020各クラブチームの新ユニフォームの変更点は?
では、さっそく各チームの2020年の新ユニフォームと、変更点などを見ていきましょう。
鹿島アントラーズ
鹿島アントラーズの2019年は、最終的に優勝した横浜F・マリノス、FC東京と熾烈な優勝争いを繰り広げたものの、最後に力尽きて3位。
天皇杯でもヴィッセル神戸に敗れて準優勝。
3年連続で国内3大タイトル無冠が続いています。
それだけに、2020年にかける想いは強いでしょう。
そんな鹿島アントラーズの新しいホーム用ユニフォームは、
濃淡が異なる2色のディープレッドを基調として『伝統と革新』を表現したもの。
ネイビーのラインが縞模様のように入っていた2019年とは違い、右肩上がりにネイビーのサッシュが配されました。
クラブ史上初のデザインで、3大タイトル奪還を目指します。
アウェー用ユニフォームは、
日本の国旗からインスピレーション
を得たデザインです。
2019年同様にシンプルでスタイリッシュ。
東京オリンピックを見据えて、ナイキがサンフレッチェ広島、浦和レッズと3クラブ共通のコンセプトで製作したものです。
鹿島アントラーズのバージョンでは、クラブカラーであるディープレッドとホワイトが採用されています。
サプライヤーはナイキです。
川崎フロンターレ
川崎フロンターレは、2019年はYBCルヴァンカップを制覇。
一方で、リーグ戦では結果が残せず、ACL出場を逃しました。
国内タイトルを2年連続で獲得し、世界への扉を再び開きたい2020年のホーム用ユニフォームは
必勝祈願を行う川崎を象徴する寺社(おそらく川崎大師のこと)からインスピレーション
を受けたデザイン。
伝統的な川崎ブルーに縦のストライプと、幾何学的にパターン化された飾り金具を模したラインが入っています。
さらにそのデザインの中には、ホームスタジアムである等々力競技場に設置されている、
川崎必勝だるまが入っている!
という、きめ細やかさです。
アウェー用は、ホームと同じデザインでホワイトをベースに、肩回りにグレーが配色されました。
2019年までの川崎ブルーの肩ラインや袖口のラインがなくなり、さらにシンプルになりましたね。
ホーム以上に、縦のストライプと幾何学的にパターン化された飾り金具を模したラインのデザインが目立ちます。
サプライヤーはプーマです。
浦和レッズ
あわや残留争い、という悔しい2019年を過ごした浦和レッズ。
強化体制の一新同様にユニフォームも大きくモデルチェンジした印象です。
ホーム用ユニフォームは、
幾何学グラフィックを用いて、ダイヤモンドの輝きを表現!
過去にも、ダイヤモンドを模したデザインはありましたが、
無造作なダイヤモンドグラフィックの配列がカッコいい仕上がりです!
一方のアウェー用は、鹿島アントラーズ、サンフレッチェ広島と共通コンセプトデザインで製作されたもの。
結果としてクラブ史上初となる
白/赤/白というカラーコンビネーション
を採用することになりました。
3rdユニフォームは、ホーム用ユニフォームのデザインを黒と赤で表現。
『ブラックダイヤモンズ』
を表現しています。
2020年の各チームのユニフォームの中でも、最もカッコいいですね!
サプライヤーはナイキです。
柏レイソル
柏レイソルの2019年のデザインを継続することに決定しています。
2年ぶりのJ1は、2019年J1昇格を決めたユニフォームで、サポーターと共に戦います。
背中スポンサーが『日立ビルシステム』が追加になっています。
胸スポンサーの日立の関連会社が加わり、ご祝儀感があって良いですね!
2019年からの継続ですが、ラグラン袖の杢調デザインがいいですよね!
アウェー用も2019年からの継続デザインです。
サプライヤーはヨネックスです。
セレッソ大阪
2019年はJ1リーグ5位になったものの、例年と比べると攻撃の迫力に欠けたセレッソ大阪。
2020年は、FW登録が11人もいる『超攻撃的陣容』で挑みます。
ユニフォームは、2019年の正面に大きく描かれていたVラインをなくしてシンプルに。
ピンクとネイビーの配色で仕上げました。
一方で、アウェー用は2019年と同様に白を貴重としたデザインです。
ユニフォーム自体のインパクトはありません。
しかし、その分プレーが映える活躍を期待したいですね。
サプライヤーはプーマです。
FC東京
2019年は最終節までリーグ優勝を争い、最後に横浜F・マリノスに敗れたものの、2位と充実の一年を過ごしたFC東京。
2020年は、ACLにも出場し、さらなる躍進を狙います。
そんなFC東京の2020年のホーム用ユニフォームは、
『Keep doing』~その使命を胸に、未来へ向かって~
という壮大なテーマ。
赤と青のピンドットストライプで、カッコいいデザインです。
スピードに乗った選手の躍動感がさらに増しそうな仕上がりとなりました。
アウェー用は、逆に
冷静沈着
を表現した白を基調としたデザインです。
ピンドットストライプは白と銀。
少々見ずらいかもしれませんが、オシャレとはそういうものです。
サプライヤーはこれまでに引き続き、アンブロです。
横浜F・マリノス
2019年のチャンピオンチームのユニフォームコンセプトは
『BRAVE BLUE』
ホーム用ユニフォームは2色のブルーを採用した、横浜の街にフィットするマリンボーダーのデザイン。
両袖にはトリコロールを配しています。
アウェー用は、2003~2004年に使用していたユニフォームデザインからインスパイアーを受けたもの。
ホーム用のマリンボーダーとはい、こちらはストライプです。
『アタッキングフットボールを支える堅固な守備』
を表現しています。
サプライヤーは、アディダスです。
ガンバ大阪
2020年のガンバ大阪のユニフォームデザインのコンセプトは
『Tradition』
ホーム用ユニフォームは、日本の伝統や文化を感じさせる、不規則な縦縞模様からインスパイアされた青と黒のストライプ。
伝統を重んじながら、型にとらわれないチームの姿勢を込めています。
2019年よりもストライプの幅が狭いものになりましたね。
アウェー用は白を基調としたデザインを継承しつつ、
力強い『はらい筆』のグラフィックデザイン
を入れ、デザインコンセプトの『Tradition』を表現。
敵地での重圧を
『はらい』のける
という意味まで込められているそうです。
サプライヤーはアンブロです。
横浜FC
2007年以来、J1の舞台に帰ってきた、横浜FC。
記念すべき2度目のJ1シーズンを戦うユニフォームは、
『X』
のデザインが特徴的!
ホーム用ユニフォームは、濃淡の異なる青を基調としたデザイン。
アウェー用は、同じデザインを白とネイビーで表現しています。
GKユニフォームも含め、全てに統一されて入る『X』のデザイン。
これには、
『横浜FC×○○』で、様々な役割を担い、何倍もの価値を生み出して、共に戦っていく
という思いが込められています。
さらに、
未知なる可能性を示す『X』
でもあります!
奥が深い…未知なる戦いで想像以上の結果を手にしてほしいところです。
サプライヤーは2015年から引き続き、株式会社1009(soccer junky)です。
サガン鳥栖
サガン鳥栖のホーム用ユニフォームは、2019年から一新されて、シンプルなデザインになりました。
胸から下に入っていた『砂岩』をイメージした白のV字グラフィックなどをやめ、
『Classic』
をデザインテーマに、シンプルかつモダンなユニフォームになりました。
また、ブランドロゴをモチーフにしたジャガード編みのデザインが入ることでシンプルになりすぎず、カッコいいです。
アウェー用は、白を基調としたユニフォームを2020年も採用。
ホーム以上に、シンプルな仕上がりです。
サプライヤーはニューバランスです。
名古屋グランパス
2019年は自慢のブラジル人FWが不発で、13位という結果に終わった名古屋グランパス。
巻き返しを誓う2020年のユニフォームは、
『日の出』
をコンセプトに、胸元に黒と赤のグラデーションが入りました。
2020年がこのホームユニフォームが表すように、名古屋グランパスにとっての新たな夜明けとなるか、注目です。
アウェー用も同じデザインを採用し、胸元のグラデーションは、白とグレーで表現されています。
サプライヤーはミズノです。
ヴィッセル神戸
ヴィッセル神戸は、2020年の元日に天皇杯を制覇し、クラブ初タイトル。
さらに、2020年の前哨戦である、FUJI XEROX SUPER CUPではPK戦の末初優勝と、勢いに乗るヴィッセル神戸。
2020年のユニフォームはチームとしては初めてとなる
『ダイヤ柄』
となりました。
『Kobe Forever Foward』のユニフォームコンセプトのもと、ダイヤモンドのように強く、永遠に輝き続けるという意志を表現しています。
クリムゾンレッドと白ですが、チカチカしてますね。
アウェー用は同じデザインを採用し、白とシルバーです。
オーナー様の会社は大変なようですが、チームに余波が及ばないことを願いつつ、2020年の躍進に期待しましょう!
サプライヤーはアシックスです。
サンフレッチェ広島
ホーム用ユニフォームには5年ぶりとなる
広島バイオレット
を全身に採用しました。
黒のラインはエンブレムに使用されている
『矢の素早い動きと矢羽の質感』
を表現し、同時に
中国山地に生息するツキノワグマの強力な爪跡
も表現したものとなっています。
アウェー用ユニフォームは、鹿島アントラーズ、浦和レッズと共通コンセプトデザインで製作されたもの。
サルサレッドが使用されていますが、同じ広島のプロ野球チーム、広島カープのチームカラーからインスパイアされたもの。
これ、サポーターは納得なんですか?
デザインは他のチームと一緒なのは百歩譲っていいとしても、特徴が
『同じ地区のプロ野球チームのチームカラー』
って…。
サプライヤーはナイキです。
ベガルタ仙台
補強の目玉、クエンカがキャンプ序盤から別メニュー調整。
長澤・ゲデスの主力FW2人が開幕絶望の負傷離脱。
そして、チームは2019年度決算で
史上最大2億7100万円の大赤字
と、開幕前から暗い話題が多いベガルタ仙台。
2020年は『仙台の街中からスタジアムまで、あらゆるシーンで着用可能』なデザインをコンセプトに作製。
ホーム用ユニフォームは、袖の切り返しのデザインなど、これまで以上にオシャレな仕上がり。
青の面積が増えたため、2019年までのユニフォームとは一線を画す印象になりました。
アウェー用も、同じデザインを採用しています。ベースは白でグレーのドットです。
ホーム以上にデザインがはっきり浮かび上がる印象です。
サプライヤーはアディダスです。
清水エスパルス
清水エスパルスの2019年は、守備陣の崩壊で苦しい1年となりました。
8月のコンサドーレ札幌戦では0-8というチーム史上最多失点記録を更新してしまいました。
2020年はチーム史上初のリーグ制覇を目指して戦います。
PUMAのグローバルデザインコンセプト
『CRAFTED FROM CULTURE』
に基づき、地元のカルチャーからインスピレーションを受けたデザインを採用しました。
『徳川家康が駿府城で行っていた鷹狩り』
から、矢羽を幾何学的にデザイン。
さらに、2019年にはなかった地球儀のデザインが印象的なユニフォームになりました。
また、アウェー用は、白とグレーでシンプルに。
ホーム用ユニフォーム以上に、地球儀のビジュアルが強い仕上がりになりました。
『エンブレムは来シーズンアップデート予定』
とのことですので、地球儀のビジュアルは見納めになる可能性もありますね。
サプライヤーはプーマです。
コンサドーレ札幌
すっかりJ1に定着したコンサドーレ札幌。
2019シーズンはYBCルヴァンカップ決勝に進出し、PK戦で川崎フロンターレに敗れたものの、J1初タイトルまであと一歩と迫りました。
初タイトル奪取を目指す2020年は
『原点回帰』
ともいえる、伝統の赤と黒のストライプのホーム用ユニフォームとなりました。
アウェー用は、北海道の広く深い海をイメージしたネイビーを採用。
なかなか渋い色で、カッコいいですね。
サードユニフォームは北海道の清い雪をイメージしたホワイトベース。
これまではアウェー用によく採用されていたホワイトは少し出番が減ってしまいそうです。
いずれのユニフォームの背中にも、北海道のシルエットが描かれております。
『ホームタウンを背負い戦う』
2020年のコンサドーレ札幌にも注目です。
サプライヤーは13年連続でカッパです。
湘南ベルマーレ
2019年はリーグ16位に沈み、徳島ヴォルティスとのプレーオフでは1-1の引き分け。
辛くも、辛くもJ1に生き残った湘南ベルマーレ。
2020年のユニフォームは、これまでにはなかった
『スパイラルグラデーション』
のデザインが特徴的です。
これは、厳しいシーズンを乗り越えたすべての人たちの情熱が結集する様を表したもの。
どこか、台風のようにも見えるデザイン。
2020年の順位予想は厳しい評価を受けている湘南ベルマーレですが、是非
J1の台風の目
になってほしいところです。
アウェー用はホームと異なるデザインを採用し、ユニフォームにも気合が感じられる湘南ベルマーレ。
ピュアホワイトをベースに、ひし形のビジュアルがランダムにちりばめられました。
配色としては、歴代アウェーで採用してきたものを踏襲した感もあり、これまで応援してきたサポーターにもなじみがよさそうです。
サプライヤーはペナルティです。
大分トリニータ
J1復帰初年度は、前半戦大躍進で順位を一時3位まで上げるなど、大方の予想を裏切った大分トリニータ。
真価を問われる2020年のホーム用ユニフォームは、
『城郭からインスピレーションを受けたデザイン』
です。城壁を三角形の幾何学的パターンで表しているのですが、デザイン的にスタイリッシュなだけではなく、県民、行政、企業の
三位一体
を表したユニフォームとなっています。
アウェー用も同じデザインを採用し、こちらは白がベースです。
大分という
『ホームタウンを身にまとっている感』
は、なかなかのものです。
サプライヤーはプーマです。
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まとめ
今回は、Jリーグ2020各チームの新ユニフォームの紹介と変更点を調べてみました。
2020年のユニフォームは2019年に比べて、シンプルかつスタイリッシュなデザインに仕上がっています。
どのチームにも、
2020年のユニフォームがサポーターの印象に残るような活躍
を期待したいですね。
一方で、東京オリンピックに合わせた、共通コンセプトデザインに関しては、筆者としては、ネガティブな印象です。
チームを印象付けるユニフォームですから、同じコンセプトのユニフォームを異なるチーム同士で着ていることに違和感を覚えます。
チームがやりたかったことより、
『メーカーがやりたかったこと』
が先行してしまったようです。